問題B 広告デザイン(PDF形式)

平成26年度屋外広告士試験
問
題
B
広告デザイン
試験時間:13:20~14:40(退出可能時間:14:10~14:30)
次の注意をよく読んでから始めてください。
1.これは試験問題Bです。表紙を除き11ページ20問題あります。
2.問題はすべて必須問題ですから、全部解答してください。
3.氏名・受験地はマークシート解答用紙に記入してください。
4.受験番号はマークシート解答用紙に記入し、該当する番号欄は鉛筆で塗りつ
ぶしてください。
5.解答はマークシート解答用紙の番号欄を鉛筆で塗りつぶしてください。
6.1問に2つ以上解答した場合は正解としません。
7.解答を訂正する場合は、消しゴムでていねいに消して訂正してください。
8.解答用紙は退席の際に回収します。
9.この問題用紙は持ち帰っても構いません。
【問1】地域の景観的な特徴と、そこに掲出される屋外広告物の関係に関する記述
として、適切なものはどれか。
1.商業優先の地域では、屋外広告物の集積が繁栄の証しとなるので、いかなる
場合でもできるだけ多くの屋外広告物を掲出することが、奨励されるべきであ
る。
2.伝統的な景観が残る地域では、できるだけ新しい広告媒体を導入することに
よって、現代的な景観への移行をはかるべきである。
3.自然環境の豊かな地域では、営利目的の商業活動につながる人工的な屋外広
告物の掲出は、できるだけ抑制されるべきである。
4.良好な住環境が維持されている住宅地域では、その環境の価値を保全するた
めに、あらゆる屋外広告物の掲出が禁止されるべきである。
【問2】OOHメディアに関する記述の空欄に入る語の組み合わせとして、正しい
ものはどれか。
OOHメディアとは、( a )にいる消費者に向けて掲出される広告物のこと
で、屋外広告物に加えて( b )、( c )などがある。
(a)
(b)
(c)
1.都市
インターネット広告
施設広告
2.住いの外
インターネット広告
雑誌広告
3.住いの外
交通広告
施設広告
4.都市
交通広告
雑誌広告
【問3】人の目が、どの程度の大きさのものを見ることができるのかを規定するの
が視力(対象を識別する能力)である。視力1.0を説明する記述として、正しいも
のはどれか。
1.適度な照明下で、視角1度の間隔が見分けられること。
2.適度な照明下で、視角3度の間隔が見分けられること。
3.適度な照明下で、視角5分(1度の12分の1)の間隔が見分けられること。
4.適度な照明下で、視角1分(1度の60分の1)の間隔が見分けられること。
平成 26 年B - 1 -
【問4】図の色彩に関する記述の空欄に入る語の組み合わせとして、正しいものは
どれか。
色彩の( a )により、赤、橙、黄の色は近くにあるように、青、紫などの色
は遠くにあるように見える。この距離感の効果は波長の違いによるものであり、
( b )の色彩は近くに見える性質が高い。この性質のため、図2より図1の方が
重なっている2色の間隔が( c )見える。
図1
図2
(a)
(b)
(c)
1.進出性・後退性
短波長
近くに
2.進出性・後退性
長波長
離れて
3.連想性・象徴性
長波長
離れて
4.連想性・象徴性
短波長
近くに
【問5】マンセル表色系は、正確な色のモノサシ(伝達方法)として規定されてい
る。JIS「物体色の色名」の慣用色名に示されるベージュ色を、マンセル表色系に
よって表記した場合、正しいものはどれか。
1.10YR7/2.5
2.5YR8/5
3.6YR3/7
4.2.5Y8.5/1.5
平成 26 年B - 2 -
【問6】夜間における屋外広告物の効果を高めるために用いられる光の属性につい
て、その単位や評価値の組み合わせとして、正しいものはどれか。
1.輝度
——
GI値
2.色温度
—— ケルビン(K)
3.グレア
——
ルクス(lx)
4.照度
——
カンデラ毎平方メートル(cd/㎡)
【問7】屋外広告物の照明方式に関する記述の空欄に入る語の組み合わせとして、
正しいものはどれか。
屋外広告物の照明方式は次の3つに大別できる。
( a )…光源からの光を、直接利用する方式。
( b )…広告物の外部に投光器などを、設置して照明する方式。
( c )…半透明のプラスチック板などの、背面に光源を設置して用いる方式。
(a)
(b)
(c)
1.直接光式
外光式
透過式
2.自発光式
反射式
透過式
3.直接光式
反射式
背面式
4.自発光式
外光式
背面式
【問8】色光や照明に関する記述として、適切なものはどれか。
1.屋外にある広告板の見えは、一般に日向では青みに、日陰では黄みに傾く傾
向にある。
2.光源の光色は、短波長域の光が多い光源では赤みを帯び、長波長域の光を多
く含む光源では青みを帯びる。
3.LED電球の光は、方向によって光の強さが異なり、部分的に暗く感じるなど、
均一に光を放射できないことがある。
4.テクスチャーは、素材表面にできる陰影の程度によって表情が変わるものだ
が、色が違って見えるなど、色の見えに影響することは無い。
平成 26 年B - 3 -
【問9】下に示す屋外広告物の広告面に、イメージ写真の領域(a)と文字列の領域
(b)を設定する場合、全体の構成としてメリハリがあり、バランスのよい面の分
割や比重として、適切なものはどれか。
(a)
(a)
(b)
(b)
1.
2
:
8
2.
3
:
7
3.
4
:
6
4.
5
:
5
平成 26 年B - 4 -
【問10】読みやすい屋外広告物に関する記述の空欄に入る語の組み合わせとして、
正しいものはどれか。
屋外を歩く人の目は様々なところを見ており、一カ所に滞留する時間は、
( a )前後であると言われている。そのために屋外広告物の情報は、瞬時に判
読でき、興味を持たせることが重要である。屋外広告物の読みやすさには、
( b )だけでなく、( c )の色彩と文字のコントラストの大きさも影響を与
える。
(a)
(b)
(c)
1. 3秒
広告板の形状
背景
2.0.3秒
広告板の形状
景観
3. 3秒
文字のサイズ
景観
4.0.3秒
文字のサイズ
背景
【問11】高齢者の目の衰えによる不便さを、できるだけ緩和する読みやすい屋外広
告物の配慮に関する記述として、適切なものはどれか。
1.書体は、高齢者にも馴染みやすい明朝体を選択する。
2.メッセージは、できるだけ詳細にわかりやすく説明する。
3.掲出位置は、高くすることで目を引きやすくする。
4.図と地の色彩は、明度コントラストを明瞭にする。
【問12】屋外広告物のデザインに求められる諸条件に関する記述として、適切でな
いものはどれか。
1.屋外広告物のデザインに求められる機能性は、広告物を簡易に分解したり組
み立てたりして、必要な場所に携行できることを意味する。
2.屋外広告物のデザインに求められる審美性は、造形的な魅力による訴求力の
向上をもたらす。
3.屋外広告物のデザインに求められる経済性は、材質や構造、印刷方法等の最
適な選択と組み合わせによって達成される。
4.屋外広告物のデザインに求められる景観性は、広告物とその背景や周辺との
調和を目標とする。
平成 26 年B - 5 -
【問13】書体(a)、(b)、(c)の欧文書体分類の組み合わせとして、正しいものは
どれか。
(a)
(b)
(c)
(a)
(b)
(c)
1.サン・セリフ体
モダン・ローマン体
スクリプト体
2.ゴシック体
オールド・ローマン体
スクリプト体
3.サン・セリフ体
オールド・ローマン体
イタリック体
4.ゴシック体
モダン・ローマン体
イタリック体
平成 26 年B - 6 -
【問14】下の写真に示したような、鉄道駅構内の天井から吊り下げられたサインの
種別として、正しいものはどれか。
1.空間系サイン
2.方向系サイン
3.識別系サイン
4.管理系サイン
【問15】屋外広告物に反射式の照明を採用する場合に、注意すべき事項を記した文
章として、適切なものはどれか。
1.反射式の照明器具は、屋外広告物の表示面に明るさにムラが生じないような
場所に設置することが望ましい。
2.反射式の照明器具を、屋外広告物の下部に設置すると、直射・反射のグレア
(まぶしさ)が発生しやすいので注意を要する。
3.反射式の照明器具を、屋外広告物の上部に設置すると、周辺の光環境に影響
が出やすいので、光漏れを極力抑える方策が必要である。
4.反射式の照明器具による、屋外広告物の表示面の照度は、文字等の伝えたい
部分をより高めに、他の部分をより低めに設定することが望ましい。
平成 26 年B - 7 -
【問16】街の中の景観構成要素の色彩を、トーンの違いによって整理した下図に関
する記述として、適切でないものはどれか。
1.景観構成要素において、屋外広告物はサイン・標識類と共に誘目性が高い。
2.祭時の色は時限的なものであり、街並みに対して鮮やかな位置である。
3.屋外広告物や建物外壁は、自然や樹木を「地」(背景)とし、「図」として機
能する。
4.トーンとは、明度と彩度の複合概念であり、色彩の調子、印象として捉える
ことができる。
平成 26 年B - 8 -
【問17】次の表は、某都市の屋外広告物の色彩基準をマンセル表色系の色相と彩度
で示したものである。
アの地域、イの地域ともにこの色彩基準に適合した色の組み合わせとして、正
しいものはどれか。
ただし、この基準の対象は、屋外広告物の下地等の部分(表示面のうち、文字
又は記号を除く部分をいい、地色や、図形、文字等の背景色、写真やイラストの
部分等が該当する)を規定したものである。
彩度の区分
色相がR
色相がYR
色相がY
色相がGY、
である色
である色
である色
G、BG、B、
の彩度
の彩度
の彩度
PB、P又はRP
である色の彩
度
ア
の地域
6以下
6以下
4以下
2以下
イ
の地域
6以下
8以下
8以下
8以下
アの地域
イの地域
1.10YR8/2
10R4/10
2.10B6/4
5YR3/6
3.2.5PB5/10
5Y8/12
4.5R5/6
5GY6/8
平成 26 年B - 9 -
【問18】屋外広告物の製作に使用される素材の中でも、プラスティック材は汎用性
や経済性、加工性にすぐれたものである。様々なプラスティック材の特徴や屋外
広告物に使用する際の留意点に関する記述として、適切でないものはどれか。
1.ポリカーボネートは、柔軟性があるが表面に傷がつきやすいので、物理的な
接触が発生しないような部位に使用することが望ましい。
2.ABS樹脂は、対(耐)衝撃性、耐熱性、成型性が高いわりには加工が容易で
あることから、切り文字や箱文字の基材として用いられるようになっている。
3.アクリル板は、熱による収縮があるので、大きな寸法のものでは画面が垂れ
ないように十分な厚みをもたせることが必要である。
4.ポリウレタンは、耐候性にすぐれ、製造や加工の過程において環境への負荷
が小さい素材として、新たな利用方法が開拓されつつある。
【問19】ラッピング広告に関する記述の、空欄に入る語の組み合わせとして、正し
いものはどれか。
ラッピング広告は、シート材と( a )の活用によって、バス、鉄道などの輸
送車両や( b )等の形状に対応して貼付け、広告メディアとすることが可能に
なった。車体全体をサインにする迫力がある一方で景観に与える影響も大きい。
東京都の都バスでは自主的な( c )や審査機構などを設けて質的な向上を図っ
たように、デザインに対する配慮が不可欠である。
(a)
(b)
(c)
1.大型出力機
パッケージ
試験
2.シート加工
建物
試験
3.大型出力機
建物
デザイン指針
4.シート加工
パッケージ
デザイン指針
平成 26 年B - 10 -
【問20】屋外広告物デザイン・制作のプロセスの各段階で行う、作業内容の組み合
わせとして、誤っているものはどれか。
(プロセス)
(作業内容)
1.プロジェクトの立案
——————
作業内容とスケジュールの設定
2.現場調査
——————
人と車の交通動線の把握
3.コンセプトづくり
——————
デザインの方向性に関するブレーンストーミ
ング
4.プレゼンテーション
——————
使用する素材の選定や維持管理水準の検討
平成 26 年B - 11 -