平 成 28年 度 静 岡 県 ク リ ー ニ ン グ 師 試 験 問 題 (指示があるまで開いてはいけません。) 解 答 上 の 注 意 1 試験問題の数は30問で、解答時間は80分です。 2 解答は、 「解答用紙」に記入してください。 3 それぞれの問題には、3つの答えが書いてあるので、その中から適切なものを1 つ選び、該当する□の中に○印を記入してください。 (例) [問題] 静岡県の県庁所在地として、正しいものはどれか。 1 沼津市 2 静岡市 3 浜松市 正解は静岡市なので、解答用紙には次のように記入してください。 1 □ 4 2 □ 3 □ 1つの問題に対して2つ以上解答した場合は、不正解です。誤って記入した場合 は、消しゴムで完全に消してから記入してください。 5 問題は持ち帰って構いません。 6 その他試験については、試験係員の指示に従ってください。 衛生法規に関する知識 [問題 1] 次のクリーニング業法第1条の記述のうち、( )にあて はまる語句の組合せとして、正しいものはどれか。 この法律は、クリーニング業に対して、公衆衛生等の見地から必 要な( ア )を行い、もってその経営を( イ )に適合させる とともに、( ウ )の擁護を図ることを目的とする。 ( ア ) 1 指導及び取締り ―― 2 指導及び検査 ―― ○3 指導及び取締り ―― ( イ ) ( ウ ) 社会の利益 ―― 営業者 社会の利益 ―― 利用者 公共の福祉 ―― 利用者 [問題 2] 次のクリーニング業法におけるクリーニング業の定義につい ての記述のうち、誤っているものはどれか。 1 クリーニング業法でいう「営業者」には、洗濯をしないで洗濯 物の受取及び引渡しをすることを営業とする者も含まれる。 2 クリーニング業法でいう「クリーニング所」とは、洗濯物の処 理又は受取及び引渡しのための営業者の施設をいう。 ○3 衣類その他の繊維製品又は皮革製品を解いて洗濯する洗い張り 業も「クリーニング業」に含まれる。 [問題 3] 次のクリーニング業法における営業者の衛生措置等について の記述のうち、正しいものはどれか。 1 洗濯物の洗たくをするクリーニング所には、業務用の機械とし て、洗濯機及び脱水機をそれぞれ少なくとも1台備えなければな らない。脱水機の効用を有する洗濯機を備える場合も、最低1台 は脱水機を備えなければならない。 ○2 クリーニング所及び営業者がクリーニングの業務のために使用 する車両(軽車両を除く。)は、清潔に保たなければならない。 3 伝染性の疾病の病原体による汚染のおそれのあるものとして厚 生労働省令で指定する洗濯物を取り扱う場合においては、これを 洗濯する時は、その前に必ず消毒しなければならない。 [問題 4] 伝染性の疾病の病原体による汚染のおそれがあるものとして クリーニング業法施行規則で指定する洗濯物のうち、誤ってい るものはどれか。 1 病院で使用されたおむつ ○2 看護専門学校で使用された上衣 3 旅館で使用されたタオル [問題 5] 次のクリーニング業法における利用者に対する説明義務等に ついての記述のうち、正しいものはどれか。 1 営業者は、洗濯物の受取及び引渡しをしようとするときは、あ らかじめ、利用者に対し、洗濯物の処理方法等について、必ず説 明しなければならない。 ○2 営業者は、洗濯物の受取及び引渡しをするに際しては、厚生労 働省令で定めるところにより、利用者に対し、苦情の申出先を明 示しなければならない。 3 クリーニング所においては、苦情の申出先となるクリーニング 所の名称、所在地及び電話番号を店頭に掲示しておくか、又は、 洗濯物の受取及び引渡しをしようとする際に、当該掲示事項を記 載した書面を配布しなければならない。 [問題 6] クリーニング業法における営業者の届出について、クリーニ ング所を開設しようとする者が、あらかじめ届け出なければな らない事項のうち、誤っているものはどれか。 1 クリーニング所の位置及び構造設備 2 クリーニング所の従事者数 ○3 クリーニング師及び従事者の氏名 [問題 7] クリーニング業法施行規則におけるクリーニング師の免許に ついての記述のうち、( )にあてはまる語句の組合せとし て、正しいものはどれか。 クリーニング師が免許証を破り、汚し、又は失ったときは、 ( ア ) 以内に免許を与えた( イ )に再交付の申請をしなければならない。 また、その本籍又は氏名を変更したときは、( ウ )以内に、免 許証の訂正の申請を免許を与えた( イ )にしなければならない。 ( ア ) ○ 1 1月 ――― 2 1月 ――― 3 3月 ――― ( イ ) ( ウ ) 都道府県知事 ――― 10 日 厚生労働大臣 ――― 5日 都道府県知事 ――― 5日 [問題 8] 次のクリーニング業法におけるクリーニング師の研修につい ての記述のうち、正しいものはどれか。 1 クリーニング所の業務に従事するクリーニング師は、業務に従 事した後3年以内に研修を受けなければならない。 ○ 2 営業者は、そのクリーニング所の業務に従事するクリーニング 師に対し、研修を受ける機会を与えなければならない。 3 研修を修了したクリーニング師が、クリーニング所を異動した 場合は、異動後すみやかに、改めて研修を受けなければならない。 [問題 9] クリーニング業法における都道府県知事による立入検査を行 うものとして、正しいものはどれか。 1 環境衛生検査員 2 生活衛生監視員 ○3 環境衛生監視員 [問題 10] クリーニング業法における営業停止処分等についての記述の うち、都道府県知事が措置命令に従わない営業者に対して命ず ることができるものとして、正しいものはどれか。 1 期間を定めない営業の停止 ○2 期間を定めたクリーニング所の閉鎖 3 期間を定めた業務用車両の営業外業務を含む使用の停止 公衆衛生に関する知識 [問題 11] 次のクリーニング所に対する義務等についての記述のうち、 誤っているものはどれか。 1 水質汚濁防止法では、クリーニング所は特定施設としての届出、 排水基準の遵守、測定と記録、事故時の届出などの義務がある。 2 全てのクリーニング所において、床面をコンクリートなどの不 浸透性の素材で覆うなどの措置が必要とされている。 ○3 水質汚濁防止法では、クリーニング業で使用されるテトラクロ ロエチレンは対象物質となるが、フッ素系溶剤は対象物質ではな い。 [問題 12]次の感染症についての記述のうち、誤っているものはどれか。 1 感染症とは、ウイルスや細菌などの病原体が体内に侵入して増 殖し、発熱や下痢、咳等の症状がでることである。 2 病原体がヒトに感染しても、ほとんど症状が出ずに終わってし まうものもある。 ○3 感染症は、感染経路がほとんど同じであるため、予防方法も同 じである。 [問題 13] 次の記述のうち、 ( 正しいものはどれか。 )にあてはまる語句の組合せとして、 世界保健機構(WHO)憲章(ローマ宣言、1946 年)において、 「健康とは、肉体的、 ( ア )及び( イ )に完全に良い状態 にあることで、単に疾病又は( ウ )でないということではな い。」と定義されている。 ( 1 ○2 3 ア ) ( イ ) ( ウ ) 感情的 ――― 衛生的 ――― 不潔 精神的 ――― 社会的 ――― 虚弱 物質的 ――― 経済的 ――― 貧困 [問題 14] 次のクリーニング所における消毒方法についての記述のうち、 正しいものはどれか。 1 蒸気による消毒の場合、100℃以上の蒸気に 1 分間以上触れさ せること。 ○2 熱水による消毒の場合、80℃以上の熱湯(熱水)に 10 分間以 上浸すこと。 3 塩素系消毒薬(次亜塩素酸ナトリウムなど)による消毒の場合、 遊離残留塩素 100mg/ℓ以上の濃度で 30℃、1分間以上浸すこと。 [問題 15] 次の生活習慣病についての記述のうち、誤っているものはど れか。 ○1 現在、わが国の死亡者数が最も多い病因は、脳出血等の脳血管 疾病である。 2 近年の全死亡者に占める肺炎による死亡者の割合は、昭和 50 年代に比べて増加している。 3 男性の部位別の悪性新生物(がん)による死亡率は、平成5年 以降、肺がんが最も多い。 [問題 16] 次の労働安全衛生法についての記述のうち、正しいものはど れか。 1 テトラクロロエチレンは、「有機溶剤中毒予防規則」による規 制の対象となっている。 2 テトラクロロエチレンによる労働者のばく露防止のために、作 業環境測定、健康診断等の記録は 1 年間保存することとなってい る。 ○3 テトラクロロエチレンの作業環境中の管理濃度は 25ppm に改正 され、平成 28 年 10 月から適用されることとなっている。 [問題 17] 次の標準営業約款制度(Sマーク制度)についての記述のう ち、 ( )にあてはまる語句の組合せとして、正しいものはど れか。 「標準営業約款制度(Sマーク制度)は、( ア )に基づき、 全国生活衛生営業指導センターが( イ )の認可を受けて、現 在、クリーニング業などの( ウ )について設定されている。」 ( ア ) ( イ ) ( ウ ) 1 クリーニング業法 ――― 都道府県知事 ――― 3業種 ○2 生活衛生関係営業の 運営の適正化及び ――― 厚生労働大臣 ――― 5業種 振興に関する法律 3 労働安全衛生法 ――― 内閣総理大臣 ――― 7業種 [問題 18] 次のクリーニング店における感染症対策についての記述のう ち、正しいものはどれか。 1 感染症が流行している時期に罹患の疑いのある従業員から申告 があった場合は、医療機関での受診よりも、自宅で安静にするこ とが重要である。 ○2 口から病原体が入る経口感染症に対しては、事業所内に手洗い 設備の確保や消毒液の常備を行なうこと。 3 全ての洗濯物には微生物汚染があり、その多くの微生物は乾燥 状態を好むため、洗濯物は湿潤環境で保管すべきである。 [問題 19] 次の感染症等についての記述のうち、誤っているものはどれ か。 ○1 セレウス菌が形成する芽胞は熱やアルコールには抵抗性が弱 いため、病院リネンにおいて特殊な処置により滅菌する必要は ない。 2 平成 26 年のノロウイルスによる食中毒患者数は、年間患者数 の半数を占めている。 3 インフルエンザの飛沫感染症対策として、せきエチケットが推 奨されている。 [問題 20] 次の衛生害虫と関連する疾患の組合せとして、誤っているも のはどれか。 (衛生害虫) (関連する疾患) ○1 ノミ ――― 日本脳炎 2 ダニ ――― つつが虫病 3 蚊 ――― デング熱 洗濯物の処理に関する知識 [問題 21] 次の繊維についての記述のうち、正しいものはどれか。 1 ビニロンは、繊維の中で最も軽く、耐熱性が低く、吸湿性は全 くない。 ○2 アセテートは、絹に似た光沢と深みのある鮮明な発色を特長と する。 3 ポリプロピレンは、合成繊維の中では最も吸湿性が高く、強度 があり、摩擦に強い。 [問題 22] 次の各繊維素材の標準的仕上げ温度を示した表のうち、 ( )にあてはまる語句の組み合わせとして、正しいもの はどれか。 繊維名 アイロン温度 ポリエステル 120~130℃ 毛 ( ア ) 絹 ( イ ) レーヨン 綿 ( ア ) ( イ ) 1 130~140℃ ――― 180~200℃ 2 150~160℃ ――― 60~70℃ ○3 150~160℃ ――― 130~140℃ 140~150℃ ( ウ ) ( ウ ) ――― 150~160℃ ――― 180~200℃ ――― 180~200℃ [問題 23] 繊維加工についての記述として、誤っているものはどれか。 1 モアレ加工とは、織物に木目や波形などの模様を付ける加工で ある。 ○2 エンボス加工とは、布に折り目やヒダを付ける加工である。 3 フロック加工とは、布面に細かく短い繊維の毛羽を植え付ける 加工である。 [問題 24] 次のクリーニングの際に注意が必要な素材についての記述と して、誤っているものはどれか。 1 顔料捺染(なせん)された製品は、摩擦堅ろう度が弱く、テト ラクロロエチレンによるドライクリーニングでは、顔料樹脂の溶 脱が起こりやすい。 2 ポリウレタンは、塩素系漂白剤の使用を避けるなど取り扱いに 十分注意する必要がある。 ○3 生成り製品は、漂白や蛍光増白処理がされているため、漂白剤 や蛍光増白剤では白色化しない。 [問題 25] 次の汚れ・シミについての記述のうち、( の組み合わせとして、正しいものはどれか。 )に入る語句 汚れ・シミのうち、 ( ア )は、水溶性汚れであるが、 ( は、不溶性汚れであり、水にも溶剤にも溶けない。 ○1 2 3 ( ア ) 果汁やアルコール 化粧品やグリース 細菌やカビ ( イ ) ――― 細菌やカビ ――― 色素やサビ ――― 果汁やアルコール イ ) [問題 26] 次のランドリー工程の記述として、誤っているものはどれか。 1 予洗は、繊維、汚れ、糊などを膨潤させ、汚れを取りやすくす るもので、水量は、本洗いより多めで、温度は中温にする。 2 本洗いは、繊維から汚れを引き離し、取れた汚れが布に付着す るのを防ぐもので、石けんまたは洗剤を用い、アルカリ剤を加え る。 ○3 すすぎは、溶解、けん濁、分散している汚れや石けんカスなど を洗い流すもので、水量は少なめにし、2回目以降のすすぎ温度 は低温にする。 [問題 27] 次のランドリー用水についての記述のうち、正しいものはど れか。 1 無色透明、無味無臭、無菌で、液性はアルカリ性がよい。 ○2 鉄分やマンガンが含まれていると、黄褐色の原因となる。 3 カルシウムやマグネシウムを含んだ水は、洗剤の洗浄力を向上 させる。 [問題 28] 次の特殊クリーニングについての記述として、誤っているも のはどれか。 1 皮革は、保管が悪いとカビが生えやすくなるため、よく乾燥し た後、乾燥剤を入れて涼しいところに保管する。 2 毛皮はパウダークリーニングをして、ドライクリーニングは避 ける。 ○3 生洗い(いきあらい)は、汚れの部分をブラッシングしたのち、 石油系溶剤で、着物全体を浸漬して洗う方法である。 [問題 29] 次の洗剤についての記述のうち、( 合わせとして、正しいものはどれか。 )に入る語句の組み 洗剤の働きは、界面張力を( ア )働き、浸透、 ( イ )、湿 潤する働き、( ウ )、可溶化する働き、けん濁する働きである。 ( ア ) ( イ ) ( ウ ) 1 上げる ――― 吸 着 ――― 乳 化 ○2 下げる ――― 吸 着 ――― 乳 化 3 下げる ――― 中 和 ――― 軟 化 [問題 30] ドライクリーニング溶剤についての記述として、正しいもの はどれか。 ○1 ドライクリーニングの溶剤には、塩素系溶剤、ふっ素系溶剤、 石油系溶剤などがある。 2 テトラクロロエチレンは、引火性のため、消防法の規制を受け る。 3 カウリブタノール値(KB 値)は、小さいほど油溶性の汚れの洗 浄力が高い。
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