やる気スイッチをONに! 今回のやぐら通信は、今話題の映画である『ビリギャル』 」の著者である坪田信貴さんの『子どものや る気スイッチ』をどうONにするかというお話です。 大学進学を目指している、とある女子高校生。毎日、部屋は美しくきれいに整理整頓をし、美容と健 康のために、腹筋トレーニングを欠かさず行う。その一方で、受験勉強には身が入らず、その姿に母親 が傍で毎日イライラ。そんな親子の前に登場するのが、坪田先生です。 先生曰く、 「駄目な子どもはいない。駄目な指導者がいるだけ。」 「どんな子どもにも必ずやる気のスイ ッチはある。 」 先ず、坪田先生が始めたのは、親子の会話や関わりのつぶさな観察。そして、先生が下 した結果は、この女子高校生のやる気を削いでいるのは母親の存在。母親は15もの資格を持っている、 検定大好き・勉強大好き人間。娘にかける言葉は、終始説教口調。 「どうして、あなたは勉強しないの?」 という言葉かけは、「あなたって勉強できないよね。」と言っているのと同じ事。大人の立場として正論 を言っているだけに過ぎない。 「勉強って楽しいんだよ。知識を増やそうよ。 」「ねえ、やる気あるの?」 と力説したところで、子どもの中に沸々とわき出る感情は「ああ、早く話を終わってくれ!」 坪田先生の理論は、 『やる気→できる』という考えではなく、『できる→やる気』という新たな発想。 大人がその考えを変えなければ、子どものやる気スイッチは絶対にONにはならない。そこで、坪田先 生が女子高校生に示したのが中学校の数学の問題集。母親と一緒に問題を解いていく中で、少しずつ『で きる』を実感していく。そんなやる気が膨らんでいく最中に飛び出したのが、母親のイージーミスを指 摘する言葉。再び彼女のやる気がしぼんでいく。 見るに見かねた坪田先生。今度は母親のためのメニューを用意。与えた課題は「娘さんの良いところ を20個、書き上げてください。そしてそれをすべて暗記してください。 」最初の5個はすぐに出てくる。 始めた習いごとは絶対に途中で投げ出さない。友人の悪口は言わない。成果主義でない・・・。が、後 が続かない。ようやく20個を書き上げたら、今度は暗記。お母さんも必死。 『できない』より『できる』 に母親の目を向けるのが坪田先生の狙い。そして先生は、母親にこんなアドバイスを贈ります。 『心の中で彼女を抱きしめながら、話をしてあげてください。』 母親の我が子に対する言葉かけが変化すると、少しずつですが彼女の勉強に向かう姿は変わっていき ました。そして目指している大学の過去問題に挑戦。一つずつ問題を解いていく中で彼女が言った言葉。 『やっぱり、できるからやる気が膨らむんだ!!』 校長 五十嵐 信博
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