専門演習募集要項

2015年度
1.対
「専門演習」4月募集について
象
法学部の現3・4年次生(休学歴のある学生は、履修年次)
※前年の 10 月募集で合格している学生は申込できません。
2.登録要件
専門演習を登録する場合は、同一の教員・テーマの専門演習A1(春学期)と
専門演習A2(秋学期)もしくは専門演習B1(春学期)と専門演習B2(秋学
期)をセットで履修しなければなりません。A1だけ、B1だけというように、
半期科目のみの履修登録はできませんので、ご注意ください。
※具体的な登録方法は、『授業時間割』を参照してください。
3.募集日程
3月 26日(木)9時~
受験申込
(注1)
3月 28 日(土)12 時まで
面接・レポ
実施日時・締切等、「専門演
ート
習募集一覧」を参照
筆記試験
4月1日(水)
13 時 30 分~14 時 30 分
演習掲示板および Cplus 掲示板に掲示
・学生証を必ず持参すること
・筆記試験は全講座一斉に実施(注2)
※試験会場は 6103 教室
合格発表
4月6日(月)までに順次
履修登録
履修登録時
合格者の発表は演習掲示板にのみ掲示。
Cplus では公開しません。
(注3)
(注1)Cplus のメニュー「アンケート」から申請。メンテ時間(2時~6時)除く。
(注2)例外もあるので「専門演習募集一覧」に従うこと。
(注3)履修登録期間に Cplus からの履修登録が必須です。失念した場合、単位は付
与されません。なお、合格者以外の履修登録は無効です。
4.注意事項
■応募要件
以下に該当する場合は、一切無効となります。
1)複数ゼミに応募した場合(複数ゼミに受験申込した場合を含む)
2)応募資格(募集年次・学科等)に該当しないゼミに応募した場合
3)受験申込に入力不備がある場合
■受験申込
申込は、全講座について必要です。ただし、以下に該当する学生は申込の必要が
ありません。
・現3年次生で4年次への持ち上がりを認めているゼミの履修者
→ゼミによっては対応が異なる場合があるので必ず担当教員に確認してください。
■日程等の変更
募集日程、ゼミの実施時限は変更する場合があるため掲示等に注意して下さい。
■履修登録
合格者は、履修登録期間にCplusからの履修登録が必須です。失念した場合、単位
は付与されません。なお、合格者以外の履修登録は無効です。
目
<担
飯
当
者>
田
<演習テーマ>
次
<掲載頁>
稔
憲法判例の研究 ······································· 3
英
国連法の創造 ········································· 5
内ヶ崎
善
遠
宮
研一郎
裕 二
自由と規律─教育から見る法の諸問題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
晶
一
現代民法の課題 ······································ 10
博
労働判例の研究 ······································ 11
弥
比較契約法 ·········································· 13
崇
企業法の基本問題 ···································· 14
藤
丸
小賀野
唐
津
北
井
木
下
河
谷
清
文
独占禁止法および規制緩和 ···························· 16
小
杉
末
吉
現代ロシア憲法を読む ································ 18
佐
藤
信
行
英米カナダ公法の基本原理の比較法的研究 ·············· 20
鈴
木
博
人
家族法・相続法の現代的課題の探究 ···················· 22
多
喜
寛
国際民事紛争の法的処理 ······························ 24
津
野
義
堂
ディゲスタの釈義(Digestenexegese) ················· 25
通
山
昭
治
現行 1982 年中国憲法概説書(中文)の講読 ············· 27
中
島
康
予
セキュリティの政治 ·································· 30
中野目
善
則
刑事訴訟法専門演習 ·································· 32
西
海
真
樹
現代国際法の諸問題 ·································· 34
原
田
剛
民法債権法の研究―債権法改正を手掛かりとして ········ 35
豊
岳
信
昭
会社法・手形小切手法の諸問題 ························ 36
松
田
和
久
会社法判例研究 ······································ 37
三
浦
治
商法事例演習 ········································ 38
宮
野
洋
一(正義論)
国際社会における法と正義の問題を考える ····· 39
宮
野
洋
一(紛争解決)
国際法と紛争解決 ··························· 42
宮
本
航
平
会社法演習 ·········································· 45
宮
阿
本
部
航
道
平
明
模擬仲裁と模擬交渉 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・47
目賀田
辰
周一郎
紛争と国際法 ········································ 49
柳
川
重
規
刑事訴訟法の基本を学ぶ ······························ 51
力
丸
祥
子
フランス法文化の基礎 ································ 52
亘
理
格
行政法の基礎理論と最新判例の検討 ···················· 53
2015年度 専門演習 4月募集 選抜方法・選抜内容について
担当者名
選抜方法
飯田 稔
面接
内ケ崎 善英
レポート
選抜内容
備考欄
【レポートテーマ】
最近、関心を持った国際問題について述べよ。
【レポート書式枚数】
書式は自由。2,000字以上。
遠藤研一郎
宮丸 裕二
レポート+面接
【レポートテーマ】
1) 志望動機。
2) 現段階で希望する卒業後の進路(未定の場合は未定で構わない)。
3) 常日頃、国内外での教育に関する問題で法がその改善を妨げていると自ら考えていること
がらを具体的に一つ挙げ、その法の立法趣旨や必要性を説明した上で、どのような改正でそ
の問題がどのように改善するのかという案を示しなさい。
4)Cplus の成績証明を印刷しレポートに添付すること。
申込者全員面接
【レポート書式枚数】
A4(40 字× 40 行)にタイプすること。1) 〜3) の内容をあわせて2,000 字以内。
小賀野 晶一
レポート+面接
【レポートテーマ】
「民法の課題と展望」という大テーマのもとに自由にテーマを設定し、そのテーマのもとにどの
ように検討するか等について具体的に記述してください。
申込者全員面接
【レポート書式枚数】
A4片面、3枚程度(テーマの「表題」を掲げ、適宜、「小項目」を付けること)
唐津 博
レポート+面接
【レポートテーマ】
関心のある雇用・労働の法律問題
申込者全員面接
【レポート書式枚数】
1,200字程度(40字×30行のA4判1枚)
北井 辰弥
レポート
【レポートテーマ】
北井ゼミに期待すること。
【レポート書式枚数】
書式は自由、1,000字程度
木下 崇
筆記+面接
【筆記試験の範囲】
法学、民法総則
【参照物】
六法(判例・解説付を除く)
申込者全員面接
担当者名
選抜方法
選抜内容
河谷 清文
筆記
【筆記試験の範囲】
社会・経済に関する一般知識
備考欄
【参照物】
一切不可
小杉 末吉
レポート+面接
【レポートテーマ】
最近のロシア政治の中で興味・関心をもった出来事を1 つ取り上げて、論じなさい。
申込者全員面接
【レポート書式枚数】
A4版1行40 字× 30 行( 余白を天地・左右各30 ㎜とる)・2枚以内
佐藤 信行
レポート+面接
【レポートテーマ】
あなたはなぜ外国法を学ぼうとするのか?
申込者全員面接
【レポート書式枚数】
A4用紙(40字*40行)1~2枚
鈴木 博人
筆記+面接
【筆記試験の範囲】
法学(私法学)の基本に関する理解度を問う。
申込者全員面接
【参照物】
六法(判例・解説付を除く)
多喜 寛
レポート+面接
【レポートテーマ】
国際私法とはどのような法であるか。
申込者全員面接
【レポート書式枚数】
400字以上のレポートであればよく、書式や枚数を問わない。
津野 義堂
筆記+面接
【筆記試験の範囲】
ディゲスタの法文(ラテン語)を翻訳する。
【参照物】
辞書
通山 昭治
レポート
【レポートテーマ】
1982 年中国憲法(中文)の「序言」部分の日本語訳
※資料が法学部事務室内のレジュメ配布BOX にあるので受け取ること。
【レポート書式枚数】
自由
申込者全員面接
担当者名
選抜方法
選抜内容
備考欄
中島 康予
レポート+面接
【レポートテーマ】
セキュリティに関する問題を1つとりあげ、それについて論じてください。(参考文献リストを明
示してください)
申込者全員面接
【レポート書式枚数】
A4用紙に横書き。2,000 字程度
中野目 善則
筆記
【筆記試験の範囲】
憲法
【参照物】
持込自由
西海 真樹
筆記
【筆記試験の範囲】
国際法課目既修者:国際法の基本問題/国際法科目未修者:国際問題一般
【参照物】
一切不可
原田 剛
筆記+面接
【筆記試験の範囲】
民法総則、債権総論の範囲
申込者全員面接
【参照物】
一切不可
豊岳 信昭
レポート+面接
【レポートテーマ】
商法と民法との関係について
申込者全員面接
【レポート書式枚数】
A4ワープロ原稿(横書き)で提出のこと。
松田 和久
面接
三浦 治
レポート+面接
【レポートテーマ】
商法に関係するテーマを自由に設定し、論じてください。
【レポート書式枚数】
A4サイズの用紙に手書き、その他は自由
申込者全員面接
担当者名
選抜方法
選抜内容
備考欄
宮野 洋一
(正義論)
レポート+面接
▼試験方法について▼
①レポートを提出期限までに2号館7F受付前の宮野のメールボックスに投函)
②面接は2号館7F宮野研究室(2770号室)にて実施)
レポート提出期限、面接日は「募集一覧」を参照すること。
レポート合格者のみ面接
合格者は宮野先生よりメール
で連絡します。
レポートにメールアドレスを必
ず記入すること。
【レポートテーマ】 ①ゼミの志望/選択理由:(他に国際法・国際関係等のゼミが多々ある中で)なぜ特にこのゼ
ミなのか(A4用紙1枚)
②これまでに読んだ中でもっとも印象に残っている本2冊を論評せよ(A4用紙各1枚)
③これまでの大学生生活をどのように過ごしてきたか(A4用紙1枚)
④10月募集時に応募できなかった<積極的な>理由
【レポート書式・枚数】
・第1課題冒頭にゼミ名を記入。
・各課題毎に別個のA4版用紙に記入。
(各冒頭に、年月日/氏名/学籍番号/電話番号/e-mailアドレスを記入)
・表紙、採点表などはつけないこと。
宮野 洋一
(紛争解決)
レポート+面接
▼試験方法について▼
①レポートを提出期限までに2号館7F受付前の宮野のメールボックスに投函)
②面接は2号館7F宮野研究室(2770号室)にて実施)
レポート提出期限、面接日は「募集一覧」を参照すること。
【レポートテーマ】 ①ゼミの志望/選択理由:(他に国際法・国際関係等のゼミが多々ある中で)なぜ特にこのゼ
ミなのか(A4用紙1枚)
②これまでに読んだ中でもっとも印象に残っている本2冊を論評せよ(A4用紙各1枚)
③これまでの大学生生活をどのように過ごしてきたか(A4用紙1枚)
④10月募集時に応募できなかった<積極的な>理由
【レポート書式・枚数】
・第1課題冒頭にゼミ名を記入。
・各課題毎に別個のA4版用紙に記入。
(各冒頭に、年月日/氏名/学籍番号/電話番号/e-mailアドレスを記入)
・表紙、採点表などはつけないこと。
宮本 航平
レポート
【レポートテーマ】
最近気になることについて教えてください。
【レポート書式枚数】
自由
レポート合格者のみ面接
合格者は宮野先生よりメール
で連絡します。
レポートにメールアドレスを必
ず記入すること。
担当者名
選抜方法
選抜内容
備考欄
宮本 航平
阿部 道明
レポート+面接
【レポートテーマ】
1. 交渉に関する以下の設問のいずれかに答えてください。
・あなたが非喫煙者の場合:あなたは学内の喫煙所を全廃してほしいと思っている。どのような
論法で大学当局と交渉したら最も効果的と思うか。
・あなたが喫煙者の場合:あなたは現在の学内の喫煙指定場所の数を倍増して欲しいと思っ
ている。どのような論法で大学当局と交渉したら最も効果的と思うか。
(参考文献:ハーバード流交渉術 (三笠書房・知的生きかた文庫)、ロースクール交渉学(白桃
書房))
2. 希望する卒業後の進路について、理由を付して述べてください。
3. 英語チームの参加者に限定して募集しますので、TOEICのスコア等、英語力を示す情報
を記載してください。
レポート合格者のみ面接
【レポート書式枚数】
A4、2枚
目賀田 周一郎
レポート
【レポートテーマ】
①応募動機と②演習に関連した関心あるテーマと関心を持った理由
【レポート書式枚数】
A4、用紙1枚
柳川 重規
筆記
【筆記試験の範囲】
法学、憲法、刑法、刑事訴訟法の基礎
【参照物】
一切不可
力丸 祥子
レポート
【レポートテーマ】
ゼミ志望動機を自身の経験などと関わらせながら論じてください。
【レポート書式枚数】
自由
亘理 格
レポート
【レポートテーマ】
具体的な事象(自分の経験、社会的事件、訴訟や判決等)を挙げながら、あなた自身の行政
法への関心や興味について説明せよ。
【レポート書式枚数】
A4の用紙1枚(横書き)で1,000字以上。
専門演習の開講形態について
専門演習には、学生諸君が長期的・計画的なゼミ指導が受けられるように、2年間(3
年次と4年次)で8単位まで(単年度で8単位は不可)履修することができます(3年次
のみ開講のゼミも一部あります)
。
したがって、3年次又は4年次のいずれかで4単位を履修するか、3年次で4単位、4
年次で4単位の計8単位を履修するかは、ゼミの開講形態によって異なりますので募集要
項の開講形態等をよく調べて応募してください。また、開講学科についてもゼミによって
違いますので、注意してください。
【専門演習の形式について】
「専門演習A1/A2」
・・・3年次に配当し、運営は通常のゼミ形式で行います。
「専門演習B1/B2」
・・・4年次に配当し、運営についてはゼミ形式と論文形
式があります。
ゼミ形式:通常のゼミ形式で授業を行います。
論文形式:学生諸君が長期的・計画的なゼミ指導が受けられるように配慮す
るとともに、希望する者が4年次にいわゆるゼミ論文で単位を取
得できるようにした形式です。
ゼミ論文の作成を主たる目的とし、単位の認定もゼミ論文に対し
て行います。この形式の履修は、同一教員が開講する「専門演習
A1/A2」の単位を修得していることが条件となります(なお、
ゼミ論文の提出期限および様式については、改めて発表します。
また、担当教員から指示がある場合はそれに従って下さい)
※注意事項
「専門演習B1/B2」の論文形式のみの履修は不可。
1
2
担当者氏名・ゼミ名
飯
田
飯田ゼミ
稔
憲法判例の研究
演 習 テ ー マ
募集年次・人員
3年次
5名
3年次
募集学科
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
可
不可
○
○
○
○
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
開講形態
3 年
の み
○
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
憲法1・2を履修済みであることが望ましい。
科 目 目 的
为要な憲法判例の研究を通じて、日本国憲法の動態を把握する。
到 達 目 標
憲法制定後、まもなく 70 年になろうとしている。この間、数多くの憲法実例が積み
重ねられてきたが、これらは憲法学研究にとって不可欠のものである。とりわけ、司
法審査制の下では、裁判所の下した憲法判断が重要な意味をもつ。もはや、その理解
なくして日本国憲法を語ることはできない。本ゼミでは、憲法判例そのものに直接接
することにより、その傾向や問題点を検討していく。
判例集に登載された生の判決文を素材とする。その中から、事実の概要、为要な争
点、当事者の为張、裁判所の判決理由と傍論を的確に抽出し、これを批判的に分析す
る能力を養成するよう努めたい。
授 業 概 要
担当者の関心に従ってあらかじめ判例を選択し、その報告を受けた上で、全員の
議論により理解を深める。場合によっては、年間あるいは半期単位で全体のテーマ
を定め、関連する諸判例を総合的に取り上げることも考えられる。いずれにせよ、
受講者の側に積極的な取り組みが求められること言うまでもない。
年度末には、1年間の学修の成果を論文にまとめてもらい、論文集を作成する。
法的な文章を書く力の養成も、本演習の目的の一つである。
授 業 計 画
演習開始時に、各回の担当者とテーマ(取り上げる判例)を決定する。また、判例や法
学文献(著書、論文等)の検索方法も学ぶ。その後、担当者の研究報告とこれに関する
質疑応答へと進むことにしたい。演習後半には、演習論文の中間報告の機会も設ける予
定である。
1.オリエンテーション
2.判例・文献検索実習
3~25.判例研究
26~29.卒論中間報告
30.まとめ
3
評 価 方 法
出席、報告、討論での発言、演習論文等を総合的に考慮して評価する。
テ キ ス ト
参考文献等
特定のテキストは用いない。オリジナルの判例を素材とする。
参考書は、開講時に指示する。また、演習の過程で、随時紹介する。
授 業 外 の
演習で取り上げることができるのは、憲法判例のごく一部にすぎない。毎回出席す
学 習 状 況
ることは当然だが、ただ出席するだけでは意味がなく、報告者のみならず、全員に事
前の予習が不可欠である。予習・復習を通して、自ら为体的に学ぶ姿勢を身につけて
もらいたい。
そ
の
他
特 記 事 項
4
担当者氏名・ゼミ名
内ヶ崎 善
国連法ゼミ
英
国連法の創造
演 習 テ ー マ
募集年次・人員
3年次
3年次
募集学科
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
可
○
○
○
○
2名
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
3 年
の み
4
の
年
み
○
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
すでに国際法の講義を履修しているか、または、ゼミと並行して国際法の講義を履
修すること。どの教員の講義であってもかまわない。
科 目 目 的
到 達 目 標
授 業 概 要
現代国際法の基礎を学び、その限界を理解し、さまざまな地球的諸問題の解決のた
めの方策について自律的に思索できるようになること。
国家間関係の法としての枠組から離脱できない現代国際法体系は、さまざまな分野
でその限界に直面しており、多様なアクターが活動する現代国際社会における法体系
を創造し得ない状況にある。国際連合という世界的なフレームワークの中で発達を続
ける国連法は、いまだその全貌を明らかにしていないとはいえ、近未来における高度
に発達した世界社会を規律する法体系への萌芽となり得るものである。学生諸君とと
もに、国連法の概念を確立し、その発達の可能性を模索していきたい。
授 業 計 画
原則として前期中に国際法の基礎を学び、後期にはさまざまな地球的諸問題の現状につい
て研究する。
前期第1週
オリエンテーションおよび自己紹介
第2週―第6週
国際法の総論 法源、適用範囲、法为体、国家承認および承継
第7週―第15週 国際法の各論 領域法概論、海洋法、国際公域、条約法、国家責任論、
WTOとIMFなど、戦争の禁止、安全保障、PKOなど
後期
以下はゼミ生12名の場合のスケジュールである。人数によって若干の変動があ
る。
第1週
オリエンテーション、論文の書き方、資料の収集
第2週―第5週
各ゼミ生ごとにテーマを絞り込み、他のゼミ生のテーマとの関係調整を
行う。また、参考資料の存在の確認と入手方法の確認も行う。
第6週―第9週
中間報告 それぞれの研究経過の報告と質疑応答、不足している論点の
補充。
第10週―第15週 本報告 1.問題の背景、所在、2.歴史的展開およびその他の周辺
的情報の説明、3.問題解決に向けての過去の努力、4.問題解決のための提案、5.まと
め。 以上を各ゼミ生に報告してもらい、その実施可能性、実効性などについて他のゼミ生
と相談する。
5
評 価 方 法
为にゼミにおける口頭での報告およびその際に作成するレジュメにより評価する
が、出席回数とゼミでの発言などによる貢献度も考慮に入れる。1学期につき4回以
上連絡なく欠席した場合には自動的に評価の対象とはならない。また遅刻は程度によ
り欠席と同等の扱いをする。
テ キ ス ト
[教科書] 有斐閣『国際条約集2015年』および有斐閣Sシリーズ『国際法』
参考文献等
[参考文献]
有斐閣別冊ジュリスト 204 『国際法判例百選
第二版』
授 業 外 の
前の週に示されるトピックに合わせ、教科書の該当部分を読み込み、かつ、その他
学 習 状 況
の文献や新聞、ニュース、ネットなどを駆使し、必要な情報を収集してからゼミに出
席すること。
そ
の
他
とくになし。
特 記 事 項
6
担当者氏名・ゼミ名
自由と規律─教育から見る法の諸問題
演 習 テ ー マ
2名
3年次
募集学科
募集年次・人員
3・4年次
法と文化
遠藤 研一郎・宮 丸 裕 二
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
○
○
○
可
不可
○
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
開講形態
3 年
の み
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
○
[演習概要]
履 修 条 件
法学部公式の専門演習学生募集に応募して、審査の結果履修を認められた者。
科 目 目 的
本演習では、教育の問題を中心に据えて、各学生が自らの研究テーマを見つけ、調査・研
到 達 目 標
究の結果を発表して互いの研究を批評し合い、結果的におのおのが研究を論文に仕上げるこ
とを目標とします。
本学部が中心に据える学問体系である法律学や政治学ということを一つの軸としてそれに
関連する議論から説き起こして、やがてそれと必ずしも直接関連しない広い問題に目を向け
てもらうことを意図しています。そのため、本演習には、専門を異にする 2 名の教員による
担当という体制を用意しています。他の専門演習に比較して、一つの同じ専門性を共有する
のに一定の制限がありつつも、他に比して広い視野で諸問題に取りかかる場を提供すること
が、本演習の一つの大きな特徴となっています。
参加する学生の到達目標として設定しているのは、まず、法律との関わりで教育について
のさらなる理解を深めることです。また、法以外の分野に関する見識を広げ、あらゆる立場
への理解を深め、教育という論題を通じて中立的判断能力と批判能力を養うこと、そして最
終的には調査研究に基づいた独自の論を形成することを目標として掲げています。
授 業 概 要
「法と文化」について扱ってきた本専門演習では、本年より二年間にわたり「教育」の問
題を切り口に授業を進めて行きます。
例えば、日本では親となったらその人の資格や能力を度外視してほぼ無条件にその子ども
の養育と教育を担当することになりますが、このことは子どもの権利に照らしてどのように
正当化することができるでしょうか。あるいは、受験産業は志望校に入れることに失敗して
も違約金を支払わないことで成立していますが、いかにしてその例外的商法が説明され得る
でしょうか。受験に見るように、学校での勉学の資格は既存の学力を基準にして優秀な順に
勉学の権利が与えられることが一般的ですが、これはなぜなのでしょう。学校で読み書きに
始まる教育を与えるのは教育を受ける個人のためなのか、社会秩序維持のためなのか、ある
いは国家のためなのか。そもそも、人間を教育という営みによって発達させることは果たし
て機能的に可能なのでしょうか。
教育の問題は以上に留まらず、ざっと挙げると、家庭教育と学校教育と社会教育の領分、
しつけと虐待の境界、文部科学省による法令や教科書指定や教員資格制度の必要性の有無、
公立学校と私立学校の差、性別による分離教育や別科目教育の必要性と正当性、人に教育と
7
して与えられるべき科目の選定の問題、道徳教育の可能性、いじめの防止とその責任の所在、
道徳教育の可否、性や IT や食育など教育すべき範疇拡大、学校教育と塾との社会的分業につ
いて、日本の児童生徒の学力の実態、日本に見られる受験戦争の利点欠点と修正の可能性、
尐子化と大学全入が教育の質と大学経営に与える影響について、国際的な教育市場における
競争力の問題、日本の教育の空洞化の問題、大学教育と企業研修の相互の関係性、実学と実
用の学問(虚学)の差、語学教育における理論教育と実践教育の教授法の有効性の比較、性
別や年齢や障碍と教育の問題、経済や地域による格差や言語制約による教育の権利の差、教
育と政治的イデオロギーの関係性、移民教育や多文化環境での教育と教育責務の問題など、
様々な問題があり、これは教育というものが学校の中だけではなく法律や政治と同様でおよ
そ教育的営みは社会に遍在しているものである以上、無制限に問題を見つけることができる
分野であると言えるでしょう。本演習では、そうした諸問題を例えば教職課程で扱われるよ
りは広く対象範囲を構え、包括的に扱い、かつ各履修者の個別の関心に応じていくつかの問
題を深く調査し研究を進めることを期待しています。
なお、内容としては 1 年完結になっていますが、3 年次から加入する学生は 4 年次も含め
た 2 年間連続での勉学を前提としている学生を想定しています。従って、3 年次における勉
学の姿勢に特段の問題が見られない場合は 4 年次への無試験での持ち上がりが認められると
同時に、学生の側では 3 年次から 4 年次まで本演習での勉学を最優先において継続して学ん
でゆく環境を作る用意があることが期待されており、このことが参加する上での重要な資格
要件になります。
授 業 計 画
本演習は、前年度の方法を踏襲して、前期授業は为に数多くの映画を教材とし、適
宜資料で補いながら授業を進めることを予定しています。後期授業では、自ら選んだ
研究テーマについての研究発表を行い、最終的にそのテーマのもとすすめる考察を、
履修者全員が一本の論文のかたちにまとめることを目標とします。
随時、以上の作業を補う社会問題についての講義や、資料の調査方法、論文の作成
方法、PC の利用方法について学ぶ機会も設けたいと思います。
9月中旬に合宿を行う予定にしており、履修者は参加を義務づけられます。
また、本演習の履修者は、本学で毎年行われる日蘭交流事業に参加する権利を原則
として得ることとなり、関連の学修を授業に織り込む予定です。
評 価 方 法
授業への出席状況(合宿を含む)
、参加姿勢、各回の報告、研究発表、最終的に提出
する論文により、総合的に評価します。特段の理由がない限り欠席を認めません。無
断で欠席をした者には単位を認定しません。また、本演習で勉学を続けることができ
なくなった学生や続ける意志がない学生、あるいはそれと認められる学生、そして事
情のいかんは問わず最終的に論文を仕上げて提出するに至らなかった学生にも単位を
認定しません。
テ キ ス ト
参考文献等
共通の教材は为に映画が中心となりますが、その他の資料も含め、授業中に指定も
しくは配布します。
参考書は授業中に適宜紹介します。
8
授 業 外 の
学 習 状 況
そ
の
他
特 記 事 項
予め担当教員に連絡を取りたい学生は、遠慮なくご相談下さい。中央大学のホームページ
の「研究者プロフィール」の「宮丸裕二」のページから、メールを送信することができます。
9
担当者氏名・ゼミ名
小賀野 晶
小賀野ゼミ
一
現代民法の課題
演 習 テ ー マ
募集年次・人員
3年次
10 名程度
3年次
募集学科
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
可
○
○
○
○
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
3 年
の み
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
本学部のカリキュラムの範囲内において、民法の科目あるいは民法の関連科目を履修
し、あるいは並行履修することが望まれる。
科 目 目 的
本科目は、民法の現代的課題を明らかにし、課題解決のための検討・報告・討論を行
到 達 目 標
い、その成果を文章にまとめる作業を通じて、民法への理解を深めることを目的とす
る。(1)民法の基礎力と応用力を身につけ、地域社会の問題に対して関心をもつこと
ができること、(2)民法に関する文献・判例を読み解く力、論理的に考える力、問題
を発見・調査・分析する力、文章及び口頭で分かり易く表現する力などを一層深める、
の2点を到達目標とする。
授 業 概 要
为として民法のⅠ.契約、Ⅱ.不法行為、Ⅲ.民法に関する学際分野から現代的課題を選
び、課題の背景を探り、課題解決のための学習を行う。毎回、当該テーマについての
教員の解説、受講生による分担報告を経て,受講生の全員で討論する。
授 業 計 画
現代的課題を、为として、契約、不法行為、民法に関する学際分野に分け、テーマ別に検討
する。
1.契約総則(契約の成立・効力・解除)、2.贈与、3.売買(1)、4.売買(2)(売为の瑕疵担
保責任など)、5.売買(3)(消費者契約、医療契約など)、6.消費貸借・使用貸借、7.賃貸
借(1)、8.賃貸借(2)、9.賃貸借(3)(借地借家法)、10.雇用・請負、11.委任・寄託、12.
組合・終身定期金・和解、13.法定債権と不法行為、事務管理、不当利得、14.過失、15.
権利侵害・違法性、16.因果関係、17.責任無能力者の監督義務者の責任、18.使用者責任、
注文者・請負人の責任、19.土地工作物責任、営造物責任、20.共同不法行為、21.損害(1)、
22.損害(2)、23.名誉毀損、24.時効、示談・和解、特別法、25.事務管理、26.不当利得、
27.契約法・不法行為法の展望、28.~30.学際分野の法(医療、環境など)
評 価 方 法
出席及び授業への参加度等(50%)、レポート(50%)
テ キ ス ト
テーマに応じて適宜指示する。
参考文献等
授 業 外 の
学 習 状 況
そ
の
他
特 記 事 項
10
担当者氏名・ゼミ名
唐
津
労働法
博
労働判例の研究
演 習 テ ー マ
募集年次・人員
法律
3年次
15 名
3年次
募集学科
国企
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
政治
○
可
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
○
3 年
の み
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
「労働法(個別的労働法)
」
、
「労働法(集団的労働法)」を履修していること。
科 目 目 的
・労働法の基本的知識を身につけて、労働法の基本的枠組みと論理を理解している。
到 達 目 標
・労働判例の内容を理解して、労働紛争の法的論点を整理できる。
・労働紛争の解決方法を考えることができる。
授 業 概 要
・毎回、テキストの各回のテーマに即した労働判例を取り上げて、レポーターが研究報告を
行う。
・レポーターの報告内容について質疑を行う。
・その後に、レポーターが取り上げるべきであると考えた論点について、全員で討論
する。
授 業 計 画
各回の授業内容は、以下のとおりです。
1.年間スケジュール、各回のテーマ・担当レポーターの決定
2.レクチャー:
「労働判例」の読み方
3.労基法上の「労働者」
4.労組法上の「労働者」
5.労組法7条の「使用者」
6.偽装請負と労働契約の成立
7.採用、試用
8.採用内定
9.就業規則の効力
10.賃金
11.賃金支払4原則
12.パートタイム労働者と賃金差別
13.退職金と競業避止義務
14.「労働時間」の概念
15.時間外労働
11
16.年次有給休暇と時季変更権
17.産前産後休業と賞与
18.出向
19.配転
20.会社分割
21.労働者の人格的利益の保護
22.懲戒処分
23.業務上災害
24.過労自殺
25.解雇手続き
26.解雇権濫用法理
27.整理解雇
28.退職強要
29.辞職
30.有期契約と雇止め
評 価 方 法
・報告レジュメの内容・報告(プレゼン)の内容 40%、討論参加度 30%、出席 30%
テ キ ス ト
・テキスト:唐津博・和田肇・矢野昌浩編『新版労働法重要判例を読むⅠ(総論・労
働組合法関係)
』
、同『同Ⅱ(労働基準法・労働契約法関係)
』(日本評論社、2013 年)
・参考書:村中孝史・荒木尚志編『労働判例百選(第 8 版)』
(有斐閣、2009 年)
、土
田道夫・山川隆一編『労働法の争点』(有斐閣、2014 年)
参考文献等
授 業 外 の
学 習 状 況
そ
の
他
特 記 事 項
・全員、テキストの該当判例を予習して、理解できない点等、質問事項を考えてくる
こと。
・予習のさいに、参考書で、関連する裁判例、学説等について、知識を整理しておく
こと。
・各回の担当レポーターは、担当期日の尐なくとも 1 週間前に、報告レジュメを教員
に提示して、チエックを受けること。
12
担当者氏名・ゼミ名
北
井 辰
北井ゼミ
弥
比較契約法
演 習 テ ー マ
募集年次・人員
3年次
5名
3年次
募集学科
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
○
○
○
可
○
不可
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
開講形態
3 年
の み
4
の
○
年
み
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
特になし
科 目 目 的
英米契約法の基本概念を理解し,日本法と正しく比較できるようになることが本演
到 達 目 標
習の目標です。副次的に,英米の文献(判例や専門書)を原文で理解できる力が身に
付くはずです。
授 業 概 要
基本的に英米契約法(イギリス中心)と日本民法の比較を行います。英米法は判例
法为義を採用していますから,まずは判例が読みこなせなくてはなりません。春学期
は,イギリス契約法の为要な判例を原文で読みながら,英米契約法の重要概念,判例
独特の用語や法律英語全般を基礎から学びます。
秋学期は,ヨーロッパ法と英米法の契約法を比較する英文の概説書などを参考にし
ながら,日本民法の原則と英米法の原則の違いを考えたいと思います。
授 業 計 画
春学期は,3期にわかれます。1回から5回は,判例法に関する英文の概説書(英国の法学
部入学前の学生が読むレヴェル)を全員で輪読し、法律英語と英米の法制度になじんでもら
います。6回から10回は,为要な判例1つをイギリスのケースブックを利用して読みます。11
回から15回は,5つのグループにわかれ,それぞれイギリスあるいはアメリカの事件や法制度
を報告してもらいます。
秋学期も,3期にわかれます。16回から20回は,ヨーロッパ法と英米法の比較に関する文
献を読みます。21回から25回は、日本民法に関する英文の文献を検討します。そして,26回
から30回は,5つのグループにわかれ,英米法と日本法の比較にかかわる事例研究を発表して
もらいます。なお,事例研究においては,契約法の範囲をこえても構いません。昨年は,野
球のファールボールによる事故をめぐる日本とアメリカの判例を比較検討する発表も行われ
ました。
評 価 方 法
出席およびゼミへの貢献度を総合的に評価します。
テ キ ス ト
随時紹介します。
参考文献等
授 業 外 の
毎年合宿を行っています。
学 習 状 況
そ
の
他
特になし
特 記 事 項
13
担当者氏名・ゼミ名
木
下
木下ゼミ
崇
企業法の基本問題
演 習 テ ー マ
募集年次・人員
3・4年次 4名
3年次
募集学科
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
可
○
○
○
○
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
3 年
の み
4
の
年
み
○
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
・民法(財産法分野)の各科目について、履修済又は履修中であることが望ましい。
・会社法及び商法の各科目について、履修中であることが望ましい。
・ゼミへの参加を通じて、法的知識と法的なものの考え方を修得しようという意欲を
有するものであること。勉学・研究に限らず、何事に対しても積極的に参加するこ
とのできるものであること。
科 目 目 的
・会社法、商法及び関連法規に関する基礎的な知識の修得と理解を目指す。
到 達 目 標
・自分の考え方や理解しているところを適切に表現(書く・話す)できるようになる。
・質疑を通じて傾聴力を高め、自らの理解をさらに高めることができるようになる。
授 業 概 要
本ゼミでは、会社法・商法(総則・商行為)の重要判例・最新判例に素材を求めた
事例問題・課題の検討を通じて、企業を取り巻く法の基礎的な知識の修得と理解を目
指す。そのうえで、受講生諸氏の学修の進捗状況を踏まえながら会社法・商法の理解
をさらに深める発展的課題の検討を進めたい。
授 業 計 画
下記のテーマに関する事例問題・課題を 30 回で検討する。
一
1.
2.
3.
株式と株为
株式の内容および種類
株式の譲渡等
株为名簿・振替株式
六
1.
2.
3.
株式会社の経営監督システム
監査機関の設置
監査権限・監査報告
会計監査人の設置
二
1.
2.
株式会社の機関構成
機関の設計
機関設計のコンセプト
七
1.
任
2.
3.
4.
役員等の会社に対する損害賠償責任
取締役等の会社に対する任務懈怠責
三
1.
2.
3.
株为総会の運営と決議の瑕疵
株为総会の意義・権限
株为総会の招集手続と議事
株为総会決議の瑕疵
経営判断の原則
損害賠償責任の免除・軽減
役員等に対する責任追及
八 役員等の第三者に対する損害賠償責
任
四 株式会社の経営システム
1. 取締役会設置会社と非取締役会設置
会社
2. 取締役の選任・終任等
3. 取締役会・取締役と執行役
4. 代表取締役・代表執行役
14
九 株为による株式会社の情報の収集
十 株式会社の計算に画する規整
1. 企業会計法の規整
2. 決算の手続
五
1.
2.
3.
評 価 方 法
テ キ ス ト
株式会社と役員の関係
取締役の善管注意義務・忠実義務
競業取引規制と利益相反取引規制
報酬規制
開講時に紹介します。
授 業 外 の
学 習 状 況
の
剰余金・分配可能額の計算
自己株式の取得
提出されたレポートの内容、質疑応答の内容、議論への参加など総合的に判断し、
評価します。
参考文献等
そ
3.
4.
他
特 記 事 項
15
担当者氏名・ゼミ名
河
谷 清
独占禁止法および規制緩和
演 習 テ ー マ
3年次
募集学科
募集年次・人員
3・4年次
経済法(河谷)ゼミ
文
5名
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
可
○
○
○
○
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
3 年
の み
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
経済法(独占禁止法)と経済法(経済規制法)の講義は、並行して必ず履修してくだ
さい。
科 目 目 的
理論、事例、ニュース等、調べ、知識を付けるだけでなく、その理由と規制手法を理
到 達 目 標
解した上で、それが本当に適切なものであるのか、自分の頭で考えるようにしたいと
思います。もちろん、自分の頭で考え判断するためには十分な情報が必要なので、調
べて知識を付けることが第一段階です。
授 業 概 要
カルテル、談合、共同ボイコット、私的独占、再販売価格維持、専売店制、価格差別、
不当廉売、ぎまん的顧客誘引、抱き合わせ、優越的地位の濫用、取引妨害、大型合併、
株式保有、景表法、消費者問題、下請法、といったキーワードに興味があれば、是非、
検討してみてください。
また、独占禁止法そのものではない分野についても、興味があれば対象として取り上
げます。自由な経済活動と市場メカニズムによる調整、そして競争を通じた発展。資
本为義諸国は、これを経済の基礎としてきました。様々な理由から国家規制の対象と
されてきた分野においても、市場原理(競争原理)を導入しようと規制改革が進めら
れています。国家や自治体が提供してきたサービスについても、市場化や民営化が進
められています。自由化された後は、その分野は独占禁止法により競争秩序を維持す
ることになります。例えば、電気、ガス、電話、モバイル、郵便、宅配便、航空、バ
ス、タクシー、金融など、多岐にわたります。
2013 年度前期は、電力事業と知的財産制度を取り上げました。2014 年度前期は、プ
ラットフォームビジネスについて取り上げました。
授 業 計 画
報告者を決め、テーマあるいは事例を指定して報告をしてもらい、それを基に議論してもら
います。資料を収集し、理解し、考え、まとめ、レジュメを書き、報告・解説する、という
作業が必要です。班で共同作業してもらうこともあります。ゼミですので、進行はできるだ
けゼミ員为導で行なってもらいます。
学年末に原稿を提出してもらい、ゼミ論集を作成します。
前期 第1回~4回 独占禁止法の基礎
第5回~
話し合いによりテーマを決定
後期 前半 話し合いによりテーマを決定
後半 各自のゼミ論文のテーマ
16
評 価 方 法
出席、報告内容、議論への参加状況、ゼミ論文により総合的に評価します。
テ キ ス ト
※とりあげるテーマによりますので、あらためて指示します。
参考文献等
授 業 外 の
学 習 状 況
そ
の
他
特 記 事 項
17
小
担当者氏名・ゼミ名
杉 末
小杉ゼミ
吉
現代ロシア憲法を読む
演 習 テ ー マ
募集年次・人員
3・4年次
5名
3年次
募集学科
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
可
○
○
○
○
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
3 年
の み
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
下記の演習内容上、基礎的なロシア語文法を一通り学習した者であること。ただし、
現在自学自習中の者で意欲のある者も歓迎します。
科 目 目 的
①ロシア憲法教科書の訳読を通じてロシア語読解力を向上させること、及びそれを踏
到 達 目 標
まえて、②ロシア憲法学上の概念及び解釈方法の特質を理解すること、ならびに③ロ
シア憲法学上の問題―为として憲法上の人権、連邦制の問題など―の比較検討(日本国
憲法を含め世界の諸憲法との)を目的とします。
授 業 概 要
下記のロシア憲法教科書の第 1 編第 1 章「ロシア連邦憲法の一般的特徴」の訳読を通
じて上記①②③の達成に努めます。
授 業 計 画
春学期において、上記①及び②を为として取り扱い、憲法教科書を訳読する作業を
行います。
最初の数回は、各自のロシア語能力を確認することを第一義とします。その後は毎
回訳文を作成した上でのテキストの検討とします。
秋学期においては、春学期の作業を継続する一方で、上記③を取り入れることによ
り、授業のなかで醸成された問題関心に基づいて、各人が自らテーマを設定して、報
告してもらうことがあります。
授業は以下の予定で行います。
春学期1~4 :ロシア連邦憲法の概念と対象
5~9 :憲法的規範及び憲法関係
10~15:憲法の体系
秋学期1~4 : 憲法の法源
5~9 :憲法責任
10~15:ロシア連邦の法体系における憲法の地位
評 価 方 法
出席状況(40%)
、テキスト読解力(40%)、報告内容および提出課題・論文(20%)に
基づき、総合的に判断します。
テ キ ス ト
参考文献等
С.М.Шахрай,А.А.Клищас,
Конституционное
право Российской Федерации. М : ОЛМА Медиа
Групп,2012,стр.9-55. 開講時に、コピーして配布します。
18
授 業 外 の
学 習 状 況
そ
の
他
特 記 事 項
19
担当者氏名・ゼミ名
佐
藤 信
英米カナダ公法の基本原理の比較法的研究
演 習 テ ー マ
15 名
3年次
募集学科
募集年次・人員
3年次
佐藤信行ゼミ
行
法律
国企
○
○
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
政治
○
可
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
3 年
の み
4
の
年
み
○
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
英米法研究Ⅳ(憲法)を履修していることが望ましい。
科 目 目 的
日本憲法の母法の一つであるアメリカ合衆国憲法を中心として、イギリス、アメリ
到 達 目 標
カ及びカナダの法システムを学び、もって英米カナダ法と日本国法を比較の目で検討
することができる基礎的能力を修得することを目的とします。
具体的な学修方法として、英語文献(判例、論文等)の講読とディスカッションに
よって、法律英語力を養成し、英語法律文献と日本語法律文献を用いて、基本論点を
把握し、法律構成を行うことができることを到達目標とします。
授 業 概 要
本演習では、日本憲法の母法の一つであるアメリカ合衆国憲法を中心として、イギ
リス、アメリカ及びカナダの法システムを学びます。いうまでもなくイギリス法系は
大陸法系と並んで世界の2大法系の一つを構成していますが、グローバル化が進む現
代社会においては、母法研究の観点に留まらず、実務的にも理論的にも様々な角度か
ら、これを学び。研究することが求められています。
そこで、本演習では、アメリカ合衆国憲法の基本原理を学んだ後、具体的なテーマ
を設定して、文献講読やディスカッション等の方法で検討することとします。
授 業 計 画
下記の要領で30回の授業を実施します。
第1回
履修者の顔合わせ、問題関心の確認
第2回~3回 アメリカ合衆国憲法の基本原理(その1)(担当教員からの講義)
第4回~5回 履修者による各論テーマ設定
イギリス、アメリカ及びカナダ憲法に関連する法的課題から、履修者ごとに関心のある
テーマを設定する。なおテーマは、日本、イギリス、アメリカ、カナダのうち尐なくとも
2法系の比較の視点を含むものとする。
第5回~6回 アメリカ合衆国憲法の基本原理(その2)(担当教員からの講義)
第7回~13回 アメリカ合衆国憲法に関する邦語・英語論文講読
第14回~15回 履修者による設定テーマの基本論点報告とディスカッション
(夏季合宿:文献講読。なお、イギリス法について担当教員からの講義を含む。)
第16回~18回 カナダ憲法の基本原理(担当教員からの講義)
第19回~23回 カナダ憲法に関する邦語・英語論文講読
第24回~28回 履修者による設定テーマ報告とディスカッション
第29回~30回 まとめ
20
評 価 方 法
出席(夏季合宿への参加を含む。)及び報告を含む平常点により総合的に評価します。
テ キ ス ト
テキスト:
英文講読のテキストについては、参加者と協議の上決定します。
参考文献:
樋口範雄『はじめてもアメリカ法』
(補訂版)(有斐閣、2013 年)
阿川尚之『憲法で読むアメリカ史(全)』
(筑摩書房、2013 年)
松井茂記『アメリカ憲法入門』(第7版)
(有斐閣、2012 年)
伊藤正己ほか『アメリカ法入門』(第5版)(日本評論社、2012 年)
参考文献等
授 業 外 の
夏季合宿を行います。また、希望者については、担当教員が春季に引率する大学院レ
学 習 状 況
ベルの海外研修プログラムへの同行も認めます。
そ
の
他
特 記 事 項
演習科目には、履修者の为体的な参加が求められます。担当教員を使い尽くすつも
りで、参加してください。
21
担当者氏名・ゼミ名
鈴
木 博
家族法・相続法の現代的課題の探究
演 習 テ ー マ
3年次
募集学科
募集年次・人員
3・4年次 15 名程度
家族法・相続法ゼミ
人
法律
国企
○
○
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
政治
可
○
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
3 年
の み
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
○
[演習概要]
履 修 条 件
民法1および民法6を履修済み、または並行履修すること。家族法・相続法上の問題
に関心があり、きちんと勉強する意欲のある者。
科 目 目 的
授 業 概 要
家族法・相続法上の知見を深めることを目的とする。将来、法曹や家裁調査官、公務
員になろうという者にとっては、実務上この領域の問題を避けて通ることはできない。
また、職業としてはこの領域の問題を扱わないとしても、この領域の問題に遭遇せず
に一生を送ることは不可能である。そのようなときに、理性的な判断を下せる素養を
身につけることも目的である。なお、この領域での研究者を目指そうという者には、
扱うことのすべてが必要なものとなる。
今年度のこのゼミでの活動の柱は3つある。1つ目は、参加者全員で取り組む課題を
春学期と秋学期で一つずつ設定して、その理解の深化をめざす(授業計画欄参照)。2
つ目は、参加者各自が独自に問題であると考えるこの領域での問題点を探し出して報
告してもらうことである。3つ目は、2つ目に挙げたこととも関連するかもしれない
が、外国の大学での卒業資格取得論文(Diplomarbeit)に該当するゼミ論文を全員が執
筆することである(2015 年 12 月末日締切)。この論文は、ゼミ論文集として刊行する。
必要があれば、夏に合宿ゼミを行う。
授 業 計 画
(春学期)
到 達 目 標
(1)1年間のゼミの進め方と課題の説明
(2)~(8)家族法と相続法の総合的理解
家族法と相続法をそれぞれ別個に理解するのではなく、両者の関連性に着目して、相続法
のなかにどのようにどんな理由で家族法が入り込んでいるのかを検証する。
(9)~(14)家族法・相続法上の個別問題の解明・探究
参加者の問題意識に基づいて調査された問題の個別報告を行う。報告者は、参加者全員が
あらかじめ読んでおくべき資料を、他の参加者が対応できる時間的余裕をもって指示する。
(15)ゼミ論文執筆についての説明。
(秋学期)
(16)~(22)生殖補助医療と現代の家族関係―ヨーロッパ人権裁判所の判例も検討
(23)~(29)ゼミ論文内容の報告・検討―執筆に向けて
(30)総括
評 価 方 法
病気の場合は別であるが、ゼミナールなので、出席は大前提になる。ただし、誤解さ
れては困るのは、出席していれば単位取得が保証されるという意味ではない。ゼミで
の報告や議論の内容、ゼミ論文の内容等から総合的に判定する。近年では、プレゼン
テーション能力とコミュニケーション能力が重視される傾向があるようである。これ
らも軽視できないかもしれないが、この二つにのみ気をとられていると、どうも大し
たことを考えられないで終わってしまうことがあるように感じる。しっかり考えるこ
とを重視する。
22
テ キ ス ト
参考文献等
統一的なテキストを準備することは難しいので、必要な基本文献は指示する。また、
導入演習で図書館の文献検索講習を受けているはずなので、与えられるだけではなく、
自ら必要な文献・資料を調べることが求められる。
授 業 外 の
学 習 状 況
そ
の
他
特 記 事 項
火曜日の5時限に行われるが、議論の如何によっては、6時限目に延長されることも
ある。
23
多
担当者氏名・ゼミ名
喜
国際民事紛争の法的処理
演 習 テ ー マ
3年次
募集学科
募集年次・人員
3 年次
国際民事紛争
寛
約 10 名
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
○
○
○
可
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
○
3 年
の み
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
ゼミと平行して法律学科の「国際私法」の授業を聴講することが、ゼミ参加の不可欠
の条件です。
科 目 目 的
国際民事紛争の解決に関する議論を通じて、批判的なものの考え方を身につけること。
到 達 目 標
授 業 概 要
国際民事紛争(国際結婚、国際離婚、国際契約、国際製造物責任などに関する紛争)
の解決に関する法的仕組みについて、報告・討論により、理解を深めます。法律学科
の「国際私法」の授業で取り扱うテーマを掘り下げて議論する予定です。
授 業 計 画
第1回
授業の内容と方針など、第 2 回~第 5 回 財産事件の国際裁判管轄、第 6 回
~第 8 回 身分事件の国際裁判管轄、第 9 回~第 11 回 国際訴訟競合、第 12 回~第
14 回
離婚の準拠法、公序、反致
第 15 回 まとめ。第 16 回 国際的な子の奪取、
第 17 回 法人の従属法、第 18 回~21 回 契約の準拠法と統一法条約、第 22 回 長期
国際取引契約と事情変更、第 23 回 物権の準拠法、第 24 回 不法行為の準拠法、第
25 回
回
外国判決の承認・執行、第 26 回
国際取引紛争の解決方法、第 27 回~第 28
lex mercatoria の理論、第 29 回 経済開発協定、第 30 回 まとめ。
評 価 方 法
出席および授業態度。
ただし、出席率が 60%に満たない者は、原則として、E 判定とする。
テ キ ス ト
各問題につき必要最小限度の文献を指示します。
参考文献等
授 業 外 の
学 習 状 況
そ
の
他
特 記 事 項
24
担当者氏名・ゼミ名
津
野 義
募集年次・人員
3年次
募集学科
法律
3名
基礎法学研究
ディゲスタの釈義(Digestenexegese)
演 習 テ ー マ
3年次
堂
国企
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
政治
可
不可
○
○
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
開講形態
3 年
の み
○
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
科 目 目 的
到 達 目 標
授 業 概 要
ローマ法または法思想史を既習.外国語を読む意思があること。
法源史料にそくして,西洋法の伝統を理解する.漢字への置き換えではなくて,分
かること,わかったことを伝えることができることを目指す。
ローマ法源をラテン語で読む。
法学の Lingua Franca であるラテン語で,原典を理解することを通じて,真の法正
義感を養う機会が得られる。
授 業 計 画
法と正義と衡平、人と身分、奴隷は人か物か、婚姻と結婚と離婚、後見、法権利能力
と行為能力、方式書訴訟、法規範と事実、物と物の区別、占有と所有、市民法と万民
法と自然法などについて。
ユスティニアヌス帝法学提要(法学入門)を読む。
以下の素材について,前期15回後期15回の演習を予定している.
第1回 法源史料状況の高速の導入
第2回 法学提要について
第3回 ユスティニアヌスとテオドラ
第4回 アーペルが言ったこと
第5回 翻訳状況の確認
第6回 勅法
Imperatoriam
第7回 正義および法権利について
第8回 自然法と万民法と市民法について
第9回 人の法権利について
第10回 生まれながらの自由人について
第11回 解放された自由人
第12回 奴隷について
第13回 家父と家息子・家娘
第14回 婚姻について
第15回 養子について
第16回 後見について
第17回 身分の変更について
第18回 物の区別について
25
第19回 物権について
第20回 果実について
第21回 贈与について
第22回 占有について
第23回 ウスカピオについて
第24回 長期間の前書きについて
第25回 所有権について
第26回 引渡しによる所有権の移転について
第27回 売られて引渡された物の抗弁について
第28回 債務について
第29回 売り買いについて
評 価 方 法
第30回 まとめと展望
平常点で評価する。
参考文献等
ステレオタイプ版テキストのほか,各国語訳(津野ほか対訳も含む).開校時に紹介
および提供する.津野の教科書「法知の科学」も参考になる.
授 業 外 の
自为性に任せる。
テ キ ス ト
学 習 状 況
そ
の
他
なし。
特 記 事 項
26
担当者氏名・ゼミ名
通
演 習 テ ー マ
山 昭
現行 1982 年中国憲法概説書(中文)の講読
3年次
募集学科
募集年次・人員
3・4年次 7名
現行中国憲法講読ゼミ
治
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
○
○
○
可
不可
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
○
開講形態
3 年
の み
4
の
年
み
3・4年
合 同
〇
[演習概要]
履修条件
科目目的
中国語原文による中国憲法教科書の講読を通じて、現代中国憲法を適切に理解するこ
と
到達目標
中国語のピンイン・四声がついていなくとも中国語の原文を正確に発音できること
中国語の原文を正確に日本語に翻訳できること
中国語原文による中国憲法教科書の講読を通じて、現代中国憲法を深く理解すること
授業概要
内容
この演習では、中華人民共和国(以下「中国」と略称する)の 1982 年現行憲法につ
いて、中国語(中文)の平易な解説書の講読を通じて、現行の 1982 年中国憲法の概要
を理解していく。
すなわちそこでは、具体的な内容として、3新憲法の指導思想と特色、4わが国の国
家の性質、5わが国の人民代表大会制度、6わが国は統一された多民族国家である、
7わが国の経済システム、8わが国公民の基本的権利と義務、9わが国の国家機構の
7つの章があげられる。
つまり下記のテキストなどにもとづき、中国語を日本語に訳することなどによって広
く学習し、理解を深めていく。
なお、同時並行して、中華人民共和国 1982 年憲法のテキスト(中国語)などを発
音と日本語訳の練習として適宜活用していく。
方針
1.下記のテキストの各章の担当部分については、ゼミの1回目に各人の希望を聞き、
2回目までに決定する。
2.春学期にはおおよそ、4回のゼミで1章の翻訳・監訳を行い、秋学期は、3回の
ゼミで1章の翻訳・監訳を行う。
3.春学期・秋学期を通じて、1章を翻訳しおわるごとに、メンバー全員、当該章に
つき中国語と訳文で復習しつつ、当該章のテーマについて考えたところを 1.000 字程
度の小レポートとして作成し、それを原則としてその翌週までに提出する。
授業計画
春第 1 回 ガイダンス
第 2 回 教科書3 新憲法の指導思想と特徴
新憲法の指導思想
第3回
新憲法の为要な特徴
27
第 4 回 教科書4 国家の性質
人民民为独裁国家
第5回
階級関係
第6回
愛国統一戦線
第7回
中国共産党の指導
第8回
5 人民代表大会制度
人民民为独裁国家の組織形態
第9回
生成と発展
第 10 回
優越性
第 11 回 教科書6
統一した多民族国家
各民族人民の共通の願い
第 12 回
民族区域自治
第 13 回
社会为義の道
第 14 回
党と国家の任務と政策
第 15 回 まとめ
秋第 1 回 教科書7 経済制度
社会为義経済制度の確立
第2回
社会为義的公有制
第3回
労働に応じた分配原則
第4回
国民経済の計画化
第5回
公民の個人的財産権
第 6 回 教科書8 公民の基本的な権利および義務
概念
人権と公民権
第7回
社会为義的本質
第8回
公民の基本的な権利および義務
第9回
外国人の法的地位と庇護権
第 10 回 教科書9 国家機構
本質と特徴 組織と活動の原則
歴史的発展
第 11 回
最高国家権力機関
国家为席
第 12 回
国務院
第 13 回
地方組織 民族自治地域の自治機関
第 14 回
人民法院 人民検察院
中央軍事委員会
第 15 回 まとめ
評価方法
出席・翻訳・ゼミへの参加の度合い(60%)、小レポート・春学期・秋学期それぞれ
8.000 字(春)
・12.000 字(秋)以上のゼミ論文(40%)
テキスト
【テキスト】
董成美著『憲法基本知識』 上海人民出版社(中国 1983 年)
揃える必要なし。演習では、中国語資料を適宜配布する。
参考文献等
邦訳書
董成美編著・西村幸次郎監訳『中国憲法概論』 成文堂(1984 年)
3,000 円+税
【参考書】
適宜指示する。
28
授 業 外 の
学 習 状 況
そ
の
他
特 記 事 項
29
担当者氏名・ゼミ名
中
島 康
セキュリティの政治
演 習 テ ー マ
演習A1/A2(3年次)
募集学科
演習 B1/B2 への
持ち上がりの可否
募集年次・人員
法律 国企 政治
3年次
8名
中島ゼミ
予
○
○
○
可
不可
テーマの継続
1年間で 演習 B1/B2
完
結 に継続
○
演習B1/B2
開講形態
(4年次)
ゼミ
形式
○
論文
形式
○
3
の
年
み
○
4 年
の み
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
「現代政治理論1・2」を履修していることが望ましい。また、ゼミ論文のテーマが
ある程度確定して以降は、そのテーマに関係する講義を積極的に履修ないし聴講好く
ことが望ましい。
科 目 目 的
「セリュリティ」や「リスク」入口・切り口として、政治学の専門的知識や理論を駆
到 達 目 標
使しながら、政治と社会が突きつけられている問題の発見、課題設定、データ・資料
収集、分析・考察、文章作成、討論、コミュニケーションの力を養います。また、グ
ループワークなどを通して協調性などを培うことをめざします。
授 業 概 要
「セキュリティ」、「安全・安心」、「リスク」といったキーワードを軸に、今日の政
治と社会が突きつけられている諸問題をとりあげます。
「セキュリティ」が鍵となる問題領域はきわめて広範囲にわたっています。社会保障、
教育、雇用、食や健康・医療、交通、科学技術、環境、情報、金融システム、ご近所
の防犯からテロ対策、戦争、安全保障などなど。多様な関心をもつ学生のみなさんと
ともに、現在進行形の、正解の見つかっていないこれらの問題に、理論・理念と実証
研究の両面からアプローチしたいと考えています。
授 業 計 画
2年間の演習は、以下のようなスケジュールで運営します。春学期には、文献を講読し議論
を重ねると同時に、論文を作成するとはどういうことなのかについても経験を積みます。夏
休み以降は、各自の研究課題についての作業を進め、ゼミの時間には報告を重ね、年度末に
レポート(12,000字程度)をまとめます。そして、これをたたき台にして、次年度、演習論
文(20,000字程度)を仕上げます。
評 価 方 法
出席、ゼミへの参加度(報告者・コメンテーターとしての役割等)、レポートの内容
などを総合的に判断して評価します。
テ キ ス ト
参考文献等
「授業概要」で掲げた問題領域をバランスよく扱うのに適切なテキスト・論文等を講
読する。
30
授 業 外 の
学 習 状 況
そ
の
他
特 記 事 項
31
担当者氏名・ゼミ名
中野目 善
掲示訴訟専門ゼミ
則
刑事訴訟法専門演習
演 習 テ ー マ
募集年次・人員
3・4年次
10 名
3年次
募集学科
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
可
○
○
○
○
不可
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
開講形態
3 年
の み
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
憲法に関する学習が一通り住んでいること。
科 目 目 的
刑事訴訟法の解釈・運用について、具体例を通して理解を深めることを目標とする。未
到 達 目 標
解決の問題についても妥当な解決を自分で見いだすことができる能力を養うことを到
達目標とする。
授 業 概 要
渥美・椎橋編『基本判例解説・刑事訴訟法』に記載されている諸判例について、その問
題点を、判例を研究する形で報告してもらい、それに関連する理論を考究する。報告
者には報告判例を割当て、その判例についての調査・研究の結果を報告してもらう。判
例の原文にも当たって調査・報告を求め、下級審からの経緯を見て、論点を議論する。
授 業 計 画
授業計画は手続にそう形で進めることを原則とする。
前期
1 逮捕・勾留
2 いわゆる別件逮捕・勾留
3 身柄拘束下での取調、接見交通
4 捜索押収 令状による捜索・押収
5 報道機関に対する捜索・押収、身体への侵襲を伴う捜索押収
6 コンピュータに関連する捜索・押収
7 会話の捜索・押収- 検証
8 監視活動
9 プライヴァシーの期待に関する最高裁判例の意義の検討
10 職務質問に伴う停止、所持品検査
11 自動車検問、国境での検査
12 違法排除法理1
13 違法排除法理2
14 公判前整理手続
15 公訴権濫用
後期
1 公判における諸原理
前科記載
32
2 後訴事実と訴因
3 検察官の起訴意思と訴因
4 罪数と訴因
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
訴因変更と訴因変更の基準
訴因変更命令
推定規定
合理的な疑いを容れない程度の有罪立証
択一的認定
公判における弁護
自白の取扱、共犯者の自白の取扱
伝聞法則 伝聞と非伝聞
伝聞法則 現場での説明に関する供述の取扱
二重危険・一事不再理
15 再審
評 価 方 法
毎回での報告に基づいて評価する。
テ キ ス ト
参考文献等
渥美東洋『全訂・刑事訴訟法(第二版)』
(有斐閣)
渥美・椎橋編『刑事訴訟法基本判例解説』(信山社)
授 業 外 の
積極的に教科書・判例の研究を進めること。変化する社会との関係で生ずる新たな問題
学 習 状 況
に判例でどのように対処してきているかというダイナミックスを理解することに努め
ること。
そ
の
他
特 記 事 項
33
担当者氏名・ゼミ名
西
海 真
専門演習(西海真樹)
樹
現代国際法の諸問題
演 習 テ ー マ
募集年次・人員
3・4年次 5名程度
3年次
募集学科
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
○
○
○
可
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
3 年
の み
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
○
[演習概要]
履 修 条 件
国際法関連科目(国際法総論、開発の国際法、国際人権法、国際紛争解決法など)を
すでに履修したか現在履修していること。
科 目 目 的
国際法の諸問題について議論し、ゼミ論を執筆することによって、国際法についての
到 達 目 標
知識を増やし、理解を深め、あわせて、自分の考え方を相対化・客観化できる能力を
養う。
授 業 概 要
1.理論編と事例編の 2 本立てとする。前者では古典や最新の論文を講読・討論し、
後者では国内・国際判例を中心にさまざまな国際法事例を検討する。
2.外国人研究者によるセミナーを適宜入れる。
3.英語、仏語を用いた文献講読・判例研究を適宜入れる。
4.9 月に 2 泊 3 日の合宿を行う。
5.年度末にゼミ論を執筆することが単位取得の必要条件。ゼミ論集を発刊する。
授 業 計 画
01回~10回:理論編(上記参照)
11回~20回:事例編(上記参照)
21回~30回:ゼミ論中間報告(上記参照)
評 価 方 法
毎回の授業における報告・討論への参加の度合い、および、ゼミ論により評価。
テ キ ス ト
●国際法判例百選(第1・2版、有斐閣)
参考文献等
●松井芳郎編『判例国際法』
(東信堂)
●奥脇・小寺編『国際条約集』(有斐閣)
●大沼保昭編『21 世紀の国際法 多極化する世界の法と力』(日本評論社)
授 業 外 の
事前にMLにアップロードされる報告レジュメに必ず目を通し、必要な予習を行った
学 習 状 況
うえで授業に臨むこと。
そ
の
他
特 記 事 項
34
担当者氏名・ゼミ名
原
演 習 テ ー マ
田
民法債権法の研究―債権法改正を手掛かりとして
10 名程度
3年次
募集学科
募集年次・人員
3年次
原田(民法)ゼミ
剛
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
可
○
○
○
○
不可
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
開講形態
3 年
の み
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
民法総則、債権総論、債権各論を履修したか、または履修していることが望ましいで
す。
科 目 目 的
民法は体系的に財産法と家族法に分けられますが、本演習では、財産法を中心とし、
到 達 目 標
しかも、現在進行中の債権法改正作業の内容を手掛かりとして、債権法(債権総論、
債権各論)とこれに関連する総則(権利の为体、法律行為、時効)に関する基本的で
重要な制度について、为として解釈論的な理解を深めることを目標とします。
授 業 概 要
債権法のなかでも、債権総論および契約法(債権各論の一部と総則の法律行為、代理)
を中心として、債権法改正作業の現在の到達点である、法制審議会で決定された“要
綱仮案”の内容を手掛かりとして、これまで100年以上にわたって形成されてきた
判例法理や学説の解釈論がいかにして債権法改正(立法)に結実しようとしているの
か、ということを、批判的な観点も含めて深めていきたいと考えています。そのこと
により、これまでの判例法理や解釈論も深めます。
授 業 計 画
前期(春学期)では、債権法改正の概要について、担当者を決めて報告を受けながら、理解
を深めます。
後期(秋学期)では、前期で理解した債権法改正の概要を前提として、各人の興味関心のあ
るテーマを選択していただき、そのテーマに関する判例法理、学説の内容を整理し、これら
がどのような議論を経て、“要綱仮案”の定式化に至ったのかをリサーチし、その報告を受
けて議論をすることにします。
評 価 方 法
前期および後期での報告内容と報告態度、議論への参加状況、課題への取組みの姿勢
などを考慮して評価します。
テ キ ス ト
債権法改正に関する審議資料や文献などで为要なものは演習の最初に配布します。ま
た、各テーマについて必要な文献などは、適宜配布し、また指示します。
参考文献等
授 業 外 の
学 習 状 況
そ
の
他
特 記 事 項
民法の理解を深めたいと思っている熱意のある学生のみなさんとの演習を期待してい
ます。
35
担当者氏名・ゼミ名
豊
岳 信
会社法・手形小切手法の諸問題
演 習 テ ー マ
若干名
3年次
募集学科
募集年次・人員
3年次
豊岳商法ゼミ
昭
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
○
○
○
可
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
3 年
の み
○
4
の
○
年
み
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
商法科目を規履修、平行履修していること。
科 目 目 的
会社法・手形小切手法の重要判例の検討
到 達 目 標
商法判例の分析およびその分析を通じて会社法・手形法に関する一定の理解を得るこ
とを目的とする。
授 業 概 要
毎週一つずつ判例を選び、レポーターの分析を基礎に、その判例の中身、射程距離、
さらに判例が抱えている問題点等を抽出し、議論を通じて判例の理解、ひいては会社
法、手形法の一層の理解を得ることとしたい。
授 業 計 画
3年時は会社法を中心に、4年時には手形法を中心に研究を進める。
判例研究は、口頭発表だけではなく、文章に書くことを通じて理解が深まるようにしたい。
評 価 方 法
レポートの質、量、および出席状況等総括的に評価する。
学年末には論文を作成することとし、この論文も評価対象に含まれる。
テ キ ス ト
会社法判例百選、手形法判例百選。
参考文献等
授 業 外 の
長期休暇には合宿を行う。
学 習 状 況
そ
の
他
特になし
特 記 事 項
36
担当者氏名・ゼミ名
松
田 和
松田ゼミ
久
会社法判例研究
演 習 テ ー マ
募集年次・人員
法律
3年次
10 名
3年次
募集学科
○
国企
○
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
政治
○
可
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
3 年
の み
4
の
年
み
○
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
会社法の講義科目を合わせて履修することが望ましい。
科 目 目 的
会社法に関する判例を研究することにより、会社法に定める様々な制度の概要および
到 達 目 標
その問題点について理解することを目標とする。
授 業 概 要
3 年次においては、テキストに掲載されている判例について、ゼミ員が個別報告をし
たうえで質疑応答を行う。具体的には、担当判例についての判決文を法律情報データ
ベース(LEX/DB、D1-Law など)にて入手し、事実関係、第一審・控訴審・上告審の判
断、論点に関する学説の状況などをまとめたレジュメを作成して報告する。
4 年次においては、3 年次に報告した内容をもとにゼミ論文を作成する予定である。
授 業 計 画
担当する判例については開講時に指示する。参考として過去に報告されたテーマを掲
載する。
会社の政治献金、法人格の否認、発起人の開業準備行為、譲渡制限に違反した株式
譲渡の効力、募集事項の公示の欠缺、違法な新株予約権の行使による株式の発行、取
締役の責任と法令違反利益相反の間接取引、取締役の第三者に対する責任の法意、重
要財産の譲渡と特別決議、など。
評 価 方 法
出席状況および報告状況を勘案して評価する。
テ キ ス ト
江頭憲治郎ほか編『会社法判例百選(第 2 版)』 有斐閣
参考文献等
授 業 外 の
ゼミに毎回出席するのはもちろんのこと、報告者以外のゼミ員も質疑応答のためにテ
学 習 状 況
キストの該当部分について事前に目を通しておくこと。
そ
の
他
特 記 事 項
37
担当者氏名・ゼミ名
三
浦
三浦ゼミ
治
商法事例演習
演 習 テ ー マ
募集年次・人員
3年次
10 名
3年次
募集学科
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
○
○
○
可
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
○
3 年
の み
○
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
条件は特にありませんが、法科大学院受験や司法試験予備試験にトライしたいと思
っている(これから、ということでもかまいません)受講生を望みます。
科 目 目 的
事例問題について、
「当ゼミならでは」の答えをみんなで探して(これは検討の視点
到 達 目 標
や材料などを共有するということであって、結論が他の受講生と異なることはアリで
す)
、各自が好みの構成・表現のしかたに沿って(法律学の作法に則っていることは必
要です)
、うまく文章で表現できるようになりましょう。
授 業 概 要
1つの事例問題(会社法を中心として商法に関連する事例問題)について、複数回
をかけて、みんなで妥当な解決を探るという演習にしたいと思います。1つの事例問
題の中に含まれる、検討しなければならない複数の問題(論点)や、検討の前提とな
る制度等の理解(基礎的知識)について、受講者間で分担したうえ、各々が担当の問
題などについて、判例や学説を調査・検討し、考え、報告することになります。そし
て、当該報告内容について全員で検討を加え、その結果を踏まえて次回に再報告をし
ます。最終的には、全員が、各自、当該問題についての答案を作成します。つまり、
当該問題について、全員で問題を発見して定式化する回、各々の検討結果を報告して
全員で検討を加える回、各自が作成した答案を全員で検討する回などがあることにな
ります。
授 業 計 画
問題の難易度等により、また、検討の進捗状況により、1つの問題に何回かかるかは異な
るでしょう。よって、1年間でいくつの問題にトライできるかは不明です。事例問題は、最
初はこちらで用意しますが、以後は、受講者の希望する問題を取り上げることもありえます。
評 価 方 法
検討への参加度合い、答案の内容等を総合的に評価します。
テ キ ス ト
開講時に話します。
参考文献等
授 業 外 の
当該回の内容に応じて、判例等を調査したり、答案を作成してくること。
学 習 状 況
そ
の
他
特 記 事 項
38
担当者氏名・ゼミ名
宮
野 洋
国際社会における法と正義の問題を考える
演 習 テ ー マ
2名
3年次
募集学科
募集年次・人員
3年次
国際法と正義論ゼミ
一(正義論)
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
可
○
○
○
○
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
3 年
の み
4
の
年
み
※1
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
※1:持ち上がり4年生は別個に開講。3・4年合同は3年生および新規4年生を対
象。
ゼミテーマに関する強い関心を有すること。厳しく、しかし末永くつきあえる楽し
いゼミにしましょう。意欲のある諸君の応募を待っています。
科 目 目 的
最終的にゼミ論で自分なりに問題を設定しそれに対する説得力ある解決案を提示で
到 達 目 標
きるようになることをめざす。そのため国際法の基礎からはじめて、現実問題と理論
枠組み双方を、幅広く議論する中で検討してゆきたい。
授 業 概 要
宮野国際法W(正義論)ゼミでは、国際法を出発点にしつつも、より広く(そして深
く)国際性をもった様々な諸問題に、解決の基礎となる価値に遡って(=正義論的)
にせまります。たとえば
以下のような問題に関心をもったあなた。ウェルカム・ト
ゥ・ミヤノゼミです。(a)やせ細り飢餓におびえる子供の写真をみて何かしなきゃとい
う気になるあなた→ 開発援助 ODA やアマーティア・センの正義論へ。(b) 人権や、
援助、武力の行使といった問題を、単に実定国際法がこうだから、と論じるだけでな
く、その基礎になる価値観や倫理といったレベルでも考えてみたい→ホフマンの『国
境を越える義務』や井上達夫『世界正義論』は如何? (c)従軍慰安婦問題、法的責任
論を避け続ける日本政府と、その追及のみにこだわる支援団体、NGO、マスコミ→被害
者当人にとってのベストな解決とは?(d)アパルトヘイトや悲惨な内戦のあと、国家
を、社会を、人間関係を立て直すために必要なのは裁きか赦しか?→真実和解委員会
を勉強してみよう。刑法の修復的司法にも通じる話だ。(e) 日本核武装論」などとい
うぶっそうな議論がわきおこっていますが、核攻撃どころか「精密兵器」と称する兵
器による「付随的被害」だからしかたない、なんて議論はとんでもないというあなた
→国際司法裁判所の核兵器の合法性に関する勧告的意見の検討へ、あるいは反空爆の
思想、はたまた、「ソフトパワー」論で知られる J.ナイの『核戦略と倫理』へ。(f)で
きあがっている法を解釈適用するだけでなく、もっとあるべき法の形も考えてみたい。
→具体的な問題をえらんで「法制度設計」に必要とされること(正義の要請や効率性
など)を考えてみよう。これらはほんの一例。みなさんの関心に合わせて色々な素材
をとりあげたいと思います。
39
授 業 計 画
前期 I <国際法入門>
杉原・酒井(編)『国際法基本判例50(第2版)』(三省堂,2014)をベースに各回
数件のケースを班毎に順番で検討し、国際法の適用場面の実際を知ると同時に、国際法
の基本的構造を理解する。
II <グローバルジャスティス論入門>
宇佐見誠(編)『グローバルな正義』(勁草書房,2014)をベースに、グローバル正義
論の対象の広がりを概観するとともに、正義論の基礎を理解する。
夏期 III 合宿にてディベート大会
後期 IV <国際法と正義論>の応用検討~ゼミ論の執筆
前期の学習を踏まえ、各自の問題意識に応じたテーマを設定してもらい、それを
ゼミ論構想発表、中間発表、最終発表という形で全員で検討し、
最終的にはゼミ論集に掲載する論文を完成させる。
評 価 方 法
毎回のゼミ及びゼミ合宿(ディベート)への出席、報告、発言その他のゼミへの貢献、
及びゼミ論により総合的に評価する。
テ キ ス ト
(以下は検討文献の一例です)
押村高『国際正義の論理』(講談社現代新書#1961,2008)
→ イメージのわかない人はこの本などを図書館か書店でみてください。
宇佐見誠(編)『グローバルな正義』
(勁草書房,2014)
伊藤恭彦『貧困の放置は罪なのか:グローバルな正義とコスモポリタニズム』
(人文書院 2010)
ロールズ.J.(中山竜一訳)『万民の法』(岩波書店,2006)
ミラー(富沢ほか訳)『国際正義とは何か:グローバル化とネーションとしての責任』
(風行社,2011)
押村高『国際政治思想:生存・秩序・正義』(勁草書房,2010)
<特集・国際社会における正義>『思想』岩波書店 No.993(2007 年1月号)
井上達夫『世界正義論』(筑摩選書,2012)
井上達夫「正義は国境を越えうるか」井上(編)『現代法哲学講義』(信山社,2009)
郭舜「国際法秩序の再編-地球環境問題と人権を中心として」同上所収
C. ベイツ(進藤訳)
『国際秩序と正義』(岩波書店,1989)
S. ホフマン(最上訳)
『国境を超える義務』(三省堂,1985)
J. S. ナイ、Jr.(土山訳)
『核戦略と倫理』(同文館,1988)
ワイス、E・B(岩間訳)
『将来世代に公正な地球環境を:国際法、共同遺産、世代間
衡平』(日本評論社,1992)
平井宜雄『法政策学:法制度設計の理論と技法(第2版)』(有斐閣,1995)
ミノウ、マーサ(荒木・駒村訳)
『復讐と赦しのあいだ:ジェノサイドと大規模暴力の後
で歴史と向き合う』(信山社,2003)
最上敏樹『人道的介入:正義の武力行使はあるか』(岩波新書,2001)
ウォルツァー(荻原監訳)『正しい戦争と不正な戦争』(風行社,2008)
山内進(編)『「正しい戦争」という思想』(勁草書房,2006)
参考文献等
授 業 外 の
前期・各回のテキストの報告レジュメ準備(担当班)
学 習 状 況
夏期・ゼミ合宿でディベート予定
秋学期・各自ゼミ論の準備(構想・中間及び最終発表)
40
他
・国際法の基礎論については「国際法と正義論ゼミ」
「国際法と紛争解決ゼミ」で合同
特 記 事 項
で行ったり、ビデオをみて議論したりとフレキシブルなゼミ展開をしたい。希望者は
そ
の
両ゼミとも参加可能とする。
・これまでのゼミの雰囲気や内容を知りたい人は、6号館3F法学部図書室にある
各年版ゼミ論集をみて下さい(各年度版『宮野ゼミ合同論集(国際法 W ゼミ)』)
41
担当者氏名・ゼミ名
宮
野 洋
一(紛争解決) 国際法と紛争解決ゼミ
国際法と紛争解決
演 習 テ ー マ
募集年次・人員
3年次
3名
3年次
募集学科
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
可
○
○
○
○
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
3 年
の み
4
の
年
み
※1
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
科 目 目 的
到 達 目 標
授 業 概 要
授 業 計 画
※1:持ち上がり4年生は別個に開講。3・4年合同は3年生および新規4年生を対
象。
ゼミテーマに関する強い関心を有すること。春学期に開講される特殊講義「国際法
と紛争解決」も併行して履修することは必須条件です。厳しく、しかし末永くつきあ
える楽しいゼミにしましょう。意欲のある諸君の応募を待っています。
最終的にゼミ論で自分なりに問題を設定しそれに対する説得力ある解決案を提示で
きるようになることをめざす。
そのため国際法の基礎からはじめて、現実問題と理論枠組み双方を、幅広く議論
する中で検討してゆきたい。国際法の基礎論については「国際法と紛争解決ゼミ」
「国際法と正義論ゼミ」で合同で行ったり、ビデオをみて議論したりとフレキシブ
ルなゼミ展開をしたい。希望者は両ゼミとも参加可能とする。
年1~2回の合宿を行います。夏の合宿では導入ゼミの1年生から3・4年、両
テーマゼミ等合同で数人のグループに分かれ恒例の対抗ディベート大会も行う予
定。厳しくしかし末永くつきあえる楽しいゼミにしましょう。意欲のある諸君の応
募を待っています。
宮野国際法W(紛争解決)ゼミでは、国際法を出発点にしつつも、より広く(そし
て深く)国際性をもった様々な諸問題にあるいは紛争「解決」的(単なる処理では
ない!)にせまります。たとえば 以下のような問題に関心をもったあなた。ウェ
ルカム・トゥ・ミヤノゼミです。(a).BSE 問題や遺伝子組み換え食品、はたまた漁
獲を制限される日本のミナミマグロ漁(トロ!)
。食の安全や、グルメが心配という
あなた→WTO による紛争の処理・解決、国際海洋法裁判所や、持続的開発の議論へ。
(b)地球温暖化で国自体が水没の危機にあり、全国民国外移住をせまられるツヴァル
に同情するあなた→地球環境問題の解決を考える。京都議定書アプローチを批判的
に検討しますか。ついでに小説『日本沈没』と『日本沈没第二部』
(小松左京)も読
んでみましょう。(c).内戦で民族浄化やジェノサイドが横行。しかし国連は動かな
い。空爆でこれを止める?→人道的介入論あるいは保護する責任論へ。(d).パレス
チナにイスラエルが建設した分離壁。合法違法が気になる?→国際司法裁判所の壁
建設に関する勧告的意見へ、or いやいや自爆テロと軍事的報復の2年間を経験し
たイスラエルとパレスチナが必要とするのは完全な分離壁を通じた冷却期間だ→フ
ォーリン・アフェーアーズ論文へ。(e)紛争や問題の解決って、裁判のように単に白
黒をつけて、その判断に従わなければ制裁・強制するってだけのことなのだろうか?
→平和研究でしられるガルトゥングのトランセンド法や、オゾン層保護の分野の不
遵守手続(Non Compliance Procedure)を検討してみよう。以上の例はあくまで一例。
みなさんの関心に応じて色々なテーマを検討します。
前期 I <国際法入門>
杉原・酒井(編)『国際法基本判例50(第2版)』(三省堂,2014)をベースに各回
数件のケースを班毎に順番で検討し、国際法の適用場面の実際を知ると同時に、国際法
の基本的構造を理解する。
II <国際法と紛争解決入門>
42
国際法と紛争解決論の基礎を、併行して開講される特殊講義「国際法と紛争解決」で
学習しつつ、
ガルトゥング(藤田・奥本監訳)『ガルトゥング紛争解決学入門』(法律文化社,2014)など
によりつつさらに深い知見を取得する。
夏期 III 合宿にてディベート大会
後期 IV <国際法と紛争解決>の応用検討~ゼミ論の執筆
前期の学習を踏まえ、各自の問題意識に応じたテーマを設定してもらい、それを
ゼミ論構想発表、中間発表、最終発表という形で全員で検討し、
最終的にはゼミ論集に掲載する論文を完成させる。
評 価 方 法
テ キ ス ト
参考文献等
毎回のゼミ及びゼミ合宿(ディベート)への出席、報告、発言その他のゼミへの貢
献、及びゼミ論により総合的に評価する。
テキスト:杉原・酒井(編)『国際法基本判例50(第2版)』(三省堂,2014)
ガルトゥング(藤田・奥本監訳)『ガルトゥング紛争解決学入門』(法律文化
社,2014)
参考文献:
<基本になるもの><A.国際法>
柳原・森川・兼原(編)『プラクティス国際法講義』信山社、2010
メリルス、J.G.(長谷川訳)『国際紛争処理概論』成文堂、2002
村瀬・奥脇・古川・田中『現代国際法の指標』特に第3部(国際紛争処理法の展開)
有斐閣、1994
日本国際法学会(編)
『紛争の解決(日本と国際法の 100 年第9巻)』三省堂 2001
松井(編集代表) 『判例国際法(第2版)
』東信堂、2006
山本・古川・松井(編)『国際法判例百選』(別冊ジュリスト)有斐閣、2001
戸波・北村ほか(編)『ヨーロッパ人権裁判所の判例』信山社、2008
<B.紛争解決学>
吉田勇『紛争解決のあり方を考える-日常世界と法の世界の架橋を求めて』2011
ガルトゥング(京都 YWCA ほーぽのぽの会訳)『平和を創る発想術:紛争から和解へ』
(岩波ブックレット No.603、2003)
ラムズボサムほか(宮本訳)『現代世界の紛争解決学:予防・介入・平和構築の理論と
実践』
(明石書店、2009)
廣田尚久『紛争解決学(新版)』(信山社、2002):弁護士実務経験からの洞察体系化
の試み;簡略版『紛争解決学講義』(信山社、2010)もあります。
サスカインド=クルックシャンク(城山英明/松浦正浩訳)『コンセンサス・ビルディ
ング入門:公共政策の交渉と合意形成の進め方』有斐閣、2008
:
「勝ち・負け」思考から「問題解決」モードへ
<応用>
岩沢雄司『WTO の紛争処理』(三省堂 1995)
李禎之『国際裁判の動態』(信山社 2007)
小松・遠藤『国際マグロ裁判』(岩波新書、新赤 810、2002)
多谷千香子『戦争犯罪と法』(岩波書店 2006)
井上孝代『あの人と和解する:仲直りの心理学』(集英社新書 2005):心の葛藤も紛
争、トランセンドの応用
篠田英朗『平和構築と法の支配』(創文社、2003)
上杉勇司『変わり行く国連 PKO と紛争解決:平和創造と平和構築をつなぐ』(明石書
店、2004)
川端・武内・落合(編)『紛争解決:アフリカの経験と展望』 ほかの<アフラシア叢書・
紛争解決 全3巻> (明石書店、2010)
ミノウ(荒木・駒村訳)『復讐と赦しのあいだ:ジェノサイドと大規模暴力の後で歴史
と向き合う』(信山社、2003)
岩下明裕(編)『国境・誰がこの線を引いたのか』(北海道大学出版会、2006)
岩下明裕『北方領土問題:4でも0でも、2でもなく』(中公新書 2005)
43
授 業 外 の
学 習 状 況
そ
の
他
特 記 事 項
前期・各回のテキストの報告レジュメ準備(担当班)
夏期・ゼミ合宿でディベート予定
秋学期・各自ゼミ論の準備(構想・中間及び最終発表)
これまでのゼミの雰囲気を知りたい人は、6号館3F法学部図書室にある各年版ゼミ
論集をみて下さい(各年度版『宮野ゼミ合同論集(国際法Wゼミ)
』
44
担当者氏名・ゼミ名
宮
本 航
会社法ゼミ
平
会社法演習
演 習 テ ー マ
募集年次・人員
3・4年次
3名
3年次
募集学科
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
可
○
○
○
○
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
3 年
の み
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
特にありません。
科 目 目 的
紛争を法的に解決するとはどのような活動なのかを知ること。複数の見解を理解し、
それらを比較し、どれが優れているかを判断する能力を養うこと。獲得した知識の使
い方を身につけること。
到 達 目 標
授 業 概 要
法を題材として使いますので、まずは紛争を法的に解決するとはどのようなことなのかを
知ってもらう必要があります。そこで、第1期として、民商法の事例問題に関してレポート
を作成する訓練をしてもらいます。私の経験から言うと、3年生の段階においても、きちんと
した法律学のレポートを書く能力を身につけている人はごく尐数です。ゼミ生には良いレポ
ートと悪いレポートの違いを知り、良いレポートを書く能力を身につけてもらいます。1年
半の学生生活で、レポートや試験の答案の書き方がいまいちわからないと感じている学生に
とっては、有益な機会になるはずです。またこの能力は、とりわけロースクール受験希望者
にとっては必要不可欠なものです。
次に、異なる複数の見解を理解し、それらを比較し、どれが優れているか(あるいはどれ
もダメか)を判断する能力を養ってもらいたいと思います。それには、一方の見解のみを目
にしてそれに依拠することは許されず、
異なる見解が提示されている複数の文献を読み解き、
対立点がどこにあるのかを理解する能力が必要となります。この能力を身につけるために、
第2期として、論争を含む問題に関して判例研究を行い、発表してもらいます。ここでは、
文献の探し方、読み解き方、対立点の探り方等を学んでもらいます。
さらに、獲得した知識の使い方を身につけるために、模擬裁判の形式で、原告・被告に分
かれて为張・反論を行うという味付けもしてみようと思います。これが第3期です。
最終的には、このゼミでは、「論争のある問題について自己のスタンスを決定する能力を身
につけること」を学生の目標として設定します。そのための題材として会社法を使います。
「論争のある問題について自己のスタンスを決定する能力を身につけること」を目標とする
のはなぜかというと、それが現代社会においてより楽しく生きるために必要だと思うからで
す。このゼミを、単に会社法の知識を増やすだけではなく、知的生産活動の方法を学ぶ場と
したいと思っています。
以上が目下の計画ですが、実際のところは、集まった学生のニーズを聞いて、相談
して決めます。
授 業 計 画
1事例演習1
2事例演習1−2レポート作成
3事例演習2
45
4事例演習2−2レポート作成
5事例演習3
6事例演習3−2レポート作成
7事例演習4
8事例演習4−2レポート作成
9事例演習4
10事例演習4−2レポート作成
11判例研究1
12判例研究1−2
13判例研究2
14判例研究2−2
15判例研究3
16判例研究3−2
17判例研究4
18判例研究4−2
19判例研究5
20判例研究5−2
21ディベート1
22ディベート1−2
23ディベート2
24ディベート2−2
25ディベート3
26ディベート3−2
27ディベート4
28ディベート4−2
29ディベート5
30ディベート5−2
評 価 方 法
出席状況、報告内容、議論への参加を総合的に評価します。
テ キ ス ト
特定のテキストは指定しません。
参考文献等
授 業 外 の
学 習 状 況
そ
の
他
特 記 事 項
このゼミでは、教員は会社法の学び方を教えます。教員が将来にわたって学生に対
してあらゆる問題について答えを与えることは不可能です。しかし、会社法の学び方
を身につければ、それを応用して、様々な問題について自分で答えを見つけることが
できるようになるでしょう。ゼミは会社法を教えてもらう場所ではないと認識してほ
しいです。
46
担当者氏名・ゼミ名
航平・阿部 道明 仲裁&交渉ゼミ
宮本
模擬仲裁と模擬交渉
演 習 テ ー マ
募集年次・人員
3年次
3名
3年次
募集学科
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
可
○
○
○
○
不可
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
開講形態
3 年
の み
○
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
なし。
科 目 目 的
【交渉・仲裁コンペティション】
到 達 目 標
毎年、11 月下旬または 12 月初旬に、全国 16 大学と海外の大学が参加して大学対抗
交渉コンペティションが催される。そこでは、国際的なビジネスに関する約 30 頁の架
空の物語をベースに、初日に模擬仲裁、二日目に模擬交渉を行い、現職裁判官、弁護
士、学者、企業人が採点をし、講評をおこない、上位入賞校を表彰する。コンペは今
年で 13 回目をむかえる。対戦は日本語の部と英語の部に分けて行われる。
演習では、このコンペに入賞することを目標に、模擬仲裁と模擬交渉の訓練を行う。
訓練の要点は、相手がどのような为張をしてくるかということについて、あらゆる可
能性を検討し、それに対する反論とその根拠を用意することである。実際に対戦する
と、思いもかけない为張にとまどうことも多い。思いもかけない为張にとっさに反論
できるスキルを養うことも重要である。
授 業 概 要
【仲裁】
仲裁は、訴訟と類似した紛争解決手段であり、訴訟と同様に紛争の方による解決が
なされる。模擬仲裁では法律の実務的運用能力が要求される。すなわち、与えられた
事案に適した法的根拠(条文)を発見し、発見した法的根拠(条文)において要求さ
れる法律要件を整理して理解し、与えられた事案が要求される法律要件を充たすか否
かを検討する能力である。これらの能力は、法律家としての基礎的能力であるととも
に、ロースクール、司法試験において問われている能力でもある。法曹志望の学生に
とっては、将来必要とされる法律運用能力を身に付ける良い機会となるだろう。交渉
ゼミで模擬仲裁の能力を磨けば、司法試験受験など赤子の手をひねるようなものであ
る。
【交渉】
模擬交渉においては、交渉相手と効果的にコミュニケーションを行う能力が必要で
ある。模擬交渉は、企業へ就職することを希望する学生にとっては、ビジネス・コミ
ュニケーション能力を身につける貴重な機会である。また、日本語チームも英語チー
ムも英文契約書を読む訓練を行う等により、国際的ビジネスにおいて必要とされる能
力の下地を作ることができる。加えて、英語の部でコンペに出場する学生にとっては、
実務的な英語運用能力を身につける絶好の機会ともなるだろう。中央大学 GO GLOBAL
のウェブサイトに英語チームの様子が紹介されているので、ご覧いただきたい
(http://globalization.chuo-u.ac.jp/news/2014/05/2313/)
47
【コンペ参加の準備】
模擬交渉も実際の交渉も、準備が大切であることは演習に参加するうちに理解でき
るようになるだろう。10 月初旬に交渉コンペの問題文が発表になり、12 月はじめのコ
ンペにかけてはコンペの準備に忙殺される。この間の準備はとても大変で、コンペ以
外のことは考えられないくらいにコンペに集中することになる。
授 業 計 画
【授業】
秋学期は上記の通り、大学対抗交渉コンペの準備と本大会参加が中心となる。春学
期には、秋の本番のための訓練として、架空の設例をもとに、グループに分かれて模
擬仲裁と模擬交渉を経験する。
ゼミの運営は学生为導で行われる。各授業において何を行うかは、学生によって決
められる。为体的に自分のゼミを作り上げる意欲のある学生の方々に参加して欲しい。
ゼミの様子は、Chuo Online でも紹介しているので、ご覧いただきたい。
(http://www.yomiuri.co.jp/adv/chuo/education/20140626.html)
【春学期合宿】
他大学との合同合宿を行い、他流試合を経験する。2009 年度から 2012 年度は上智
大学及び学習院大学と合宿を行った。2013 年度からは、上智大学、学習院大学、慶応
大学との合同合宿となった。
【夏期関西合宿】
2010年度からは関西へ出向き、大阪大学、立命館大学等と合宿を行っている。この関西合
宿は任意参加としているが、交渉・仲裁の技術を身につけるためにはとても重要な機会で、
これに参加した学生がコンペで中心的な役割を担うことが多い。関西合宿の準備のため、夏
期休暇中は連日に渡って自为ゼミを開催し、とても忙しい。
授業の実施予定は以下の通り。
1交渉の基礎1 2交渉の基礎2 3交渉の基礎3 4交渉の基礎4 5仲裁の基礎1 6仲裁の
基礎2 7仲裁の基礎3 8仲裁の基礎4 9春学期合宿準備1 10春学期合宿準備2 11春
学期合宿準備3 12春学期合宿準備4 13合宿の振り返り 14交渉の応用 15仲裁の応用
16夏期関西合宿の振り返り 17コンペ準備1 18コンペ準備2 19コンペ準備3 20コンペ
準備4 21コンペ準備5 22コンペ準備6 23コンペ準備7 24コンペ準備8 25コンペ準
備9 26コンペ準備10 27コンペの振り返り 28交渉の応用 29仲裁の応用 30総括
評 価 方 法
模擬仲裁と模擬交渉への参加の積極度、発言内容など参加度を見る。
テ キ ス ト
開講時に指示する。
参考文献等
授 業 外 の
学 習 状 況
そ
の
他
特 記 事 項
48
担当者氏名・ゼミ名
外交と国際法ゼミ
目賀田 周一郎
紛争と国際法
演 習 テ ー マ
募集年次・人員
3・4年次
20 名
3年次
募集学科
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
可
○
○
○
○
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
3 年
の み
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
○
[演習概要]
履 修 条 件
国際法の講義を履修済みであること又は並行して履修すること。
科 目 目 的
国際社会においては多くの紛争が存在し、武力行使が違法化された国連体制の下でも絶え
到 達 目 標
間なく武力紛争が生じている。紛争の予防、解決は、国際法の重要なテーマであり、国際
連合の役割は極めて重要である。この演習においては、まず国際紛争の歴史、現実につい
て認識を深め、紛争予防、国連の関与、平和維持、平和構築の試み、国際人道法等につき
理解し、また現実に生じている事態についての国際法の観点からの評価、分析、解決案の
模索等の手法を学ぶ。
授 業 概 要
春学期は、ジョセフ・ナイの「国際紛争」と家正治他の「国際紛争と国際法」を、また、
秋学期は日本の直面する領土問題について芹田健太郎「日本の領土」を为要テキストとし
て講読し、適宜追加資料、文献を指定する。毎回のテーマごとに、担当者からの報告を行
い、これを受けて討論、また、紛争当事者の立場に立った模擬交渉・討論等を行う。
授 業 計 画
1
2
3
4
演習の概要についての講義、テーマ割り当て
国際紛争の歴史と構造
近代の国際紛争
現代の国際紛争
第二次世界大戦まで
5 冷戦時代の紛争
6 冷戦後の紛争
20日本の領土問題
21北方領土と日ロ関係
7 グローバリゼーションと紛争
8 情報革命と紛争
22尖閣諸島と日中関係
23竹島と日韓関係
9 未来への展望
10国際紛争の平和的解決
24海洋秩序
25日本の安全保障と国際貢献の法的枠組み
11国連憲章下の安全保障と自衛権
12事例研究:1
26積極的平和为義
27平和構築と人間の安全保障
13事例研究:2
14事例研究: 3
28ポストミレニアム目標
29気候変動問題
15事例研究: 4
評 価 方 法
16国連平和維持活動とその変容
17軍縮・軍備管理
18武力紛争の国際法
19国際責任
30総括
出席20%、報告・討論への参加30%、期末に提出のレポート50%
49
テ キ ス ト
参考文献等
テキスト:1.①国際紛争(第 9 版)②ジョゼフ・S.ナイ他著(田中明彦他訳)③有斐閣
ISBN978-4-641-14905-2 2 . ① 国 際 紛 争 と 国 際 法 ② 家 正 治 他 ③ 嵯 峨 野 書 院 ④
ISBN978-4-7823-0479-2
3. ①日本の領土②芹田健太郎③中公文庫
ISBN978-4-12-205416-5
参考文献:1.①講義国際法第 2 版②小寺彰他③有斐閣 ISBN978-4-641-04653-5
2.①国際条約集②奥脇直也他③有斐閣 ISBN978-4-641-00144-2
授 業 外 の
学 習 状 況
そ
の
他
特 記 事 項
50
担当者氏名・ゼミ名
柳
川 重
刑事訴訟法の基本を学ぶ
演 習 テ ー マ
5名
3年次
募集学科
募集年次・人員
3・4年次
柳川刑訴ゼミ
規
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
可
○
○
○
○
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
3 年
の み
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
○
[演習概要]
履 修 条 件
講義科目の「刑事訴訟法」を併せて履修すること
科 目 目 的
刑事訴訟法に関する重要判例、重要論点的について、基本的な理解を得ること。そし
到 達 目 標
てそれを通じて、刑事裁判とは何か、法とは何かという問題について考えを深めるこ
と。
授 業 概 要
刑事訴訟法に関する重要判例・重要論点について、報告者が、問題の背景、関連する
判例、学説を踏まえて報告し、参加者全員で議論する。したがって、報告者以外の参
加者についても、予習をして参加することが望まれる。
授 業 計 画
第1回~第6回 逮捕、捜索・押収
第7回~第10回 取調べ、捜査段階の弁護権
第11回~第14回 任意捜査
第15回 捜査のまとめ
夏合宿 公訴の提起、公判
第16回~第20回 訴因制度
第21回~27回 証拠法
第28回・第29回 上訴
第30回 公判、上訴のまとめ
評 価 方 法
報告の内容(40%)
、ゼミへの参加の为体性・積極性(20%)
、出席(40%)
テ キ ス ト
参考書 椎橋隆幸編『プライマリー刑事訴訟法 第4版』 不磨書房 \2,900
渥美東洋・椎橋隆幸編『刑事訴訟法 基本判例解説』 信山社 \2,800
参考文献等
授 業 外 の
学 習 状 況
そ
の
他
特 記 事 項
51
担当者氏名・ゼミ名
力
丸 祥
フランス法文化ゼミ
子
フランス法文化の基礎
演 習 テ ー マ
募集年次・人員
3年次
3名
3年次
募集学科
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
可
○
○
○
○
不可
開講形態
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
3 年
の み
○
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
フランスに興味があり、自らの意志に基づいて自発的な考察のできる者。また、演習
に毎回出席できる者。
科 目 目 的
フランスの法律問題の幾つかを取り上げながら、その問題点について、我が国の状況
到 達 目 標
と比較しつつ考察することによって、外国法を取り扱う際の基本的な姿勢について学
ぶ。
授 業 概 要
フランスの法律問題を取り上げつつ、それを比較考察して行く。
それとともに、文化的背景を探るに必要な映像資料なども積極的に活用していく。
また、フランスに留学を希望する者にも対応するよう、フランス語を使う時間も設け
ていく。
授 業 計 画
最初にガイダンスを行い(春学期第1回)、各自の問題意識についてゼミ員相互間で確認
する。春の中頃は、フランス私法を中心とした状況につき、基本的な事項を学習して
いく。その後、問題意識に従い、幾つかのグループに分かれて、検討、報告を行う。
秋学期は、春学期のグループ報告の中で出てきた問題について、より深い考察を行う。
その後、1年間の学習、考察、検討をまとめ、最後にゼミ論を提出してもらう(第15回)。
評 価 方 法
平常点及びゼミ論
テ キ ス ト
レジュメを配布する。
参考文献等
授 業 外 の
常にフランスの状況に広く関心を持って欲しい。
学 習 状 況
また、フランス語を使う時間も設ける予定であるので、各自フランス語の学習を継続
して欲しい。
そ
の
他
特 記 事 項
52
担当者氏名・ゼミ名
亘
理
行政法の基礎理論と最新判例の検討
演 習 テ ー マ
20 名
3年次
募集学科
募集年次・人員
3・4年次
専門演習
格
4年ゼミへの
持ち上がりの可否
法律
国企
政治
可
○
○
○
○
不可
テーマの継続
1年間で 4年ゼミ
完
結 に継続
○
開講形態
3 年
の み
4
の
年
み
3・4年
合 同
○
[演習概要]
履 修 条 件
憲法、民法、民事訴訟法等の法学基幹科目をすでに履修しているか又は並行して履修
すること。行政法総論と行政救済法も並行して履修すること。
科 目 目 的
行政法の基礎的考え方と基本判例を理解するとともに、近時の重要な行政法判例を適
到 達 目 標
切に分析・評価する能力を涵養する。
授 業 概 要
春学期では、行政法の講義科目をまだ履修していない3年生が多いことを考慮し、行
政法のテキストを中心に、参加者による報告と教員による解説を組み合わせた授業を
行う。秋学期では近年の重要判例を取り上げ、参加者による本格的な判例報告を中心
とした授業を行う予定であるため、春学期はそのためのウォーミングアップを意識し
た授業となる。
授 業 計 画
春学期(第1回~15回)行政法の基礎理論
春学期では、テキストの章立てに沿って以下の順番で進行する。各回では、まず参加者が
各章ごとの要点の整理と疑問点の提示を行った後、教員による重点的な解説及び参加者との
質疑応答という手順で授業を進める。また、特に各章ごとの重要判例に的を絞った報告と解
説を行うこととする。詳細は、以下のとおり。
第1回~4回 行政法とは何か
第5回~8回 行政活動のプロセス
第9回~11回 行政活動に対する制約原理
第12回~15回 行政救済法の全体像(行政争訟法と国家補償法)
秋学期(第16回~29回)最新行政判例の事例研究
秋学期では、受講生による判例研究の報告と質疑応答を中心とした授業を行う。報告者は、
学説や判例を丹念に調べ、レジュメを作成し事前配布するとともに、必要に応じて追加資料
も配付する。また、各報告及びレジュメの内容は、以下のような5部構成による。①事案の
事実関係の概要、②当該判決の判旨、③重要な論点の分析、④ゼミ参加者への問題提起、⑤
提起した問題に関する報告者自身の見解の表明。詳細は以下のとおり。
第16回~22回 行政法総論に関する重要判例の研究
:医薬品ネット販売規制事件、東京都建築安全条例事件、一級建築士免許取消事件、熊
本水俣病公害病認定拒否事件、一般公共海岸区域内土地占用不許可事件、在外被爆者
健康管理手当支給停止事件、産廃処分場公害防止条例事件 etc.
第23回~29回 行政救済法に関する重要判例の研究
:浜松市土地区画整理事業事件、公立保育所廃止条例事件、大阪サテライト事件、不法
残留外国人退去強制処分に対する争訟方法、景観保護訴訟、公法上の当事者訴訟、政
教分離と住民訴訟、国家賠償訴訟etc.
第30回 授業のまとめ
53
評 価 方 法
出席状況及び各回の報告とディスカッションへの参加状況が80%。
それに課題レポート(春学期と秋学期それぞれ1回)として20%を加味して評価す
る。
なお、出席率70%に満たない者や課題レポートを提出しない者は不合格とする。
テ キ ス ト
テキストとして、曽和俊文・山田洋・亘理格『現代行政法入門(第3版)』(有斐閣、
2015 年 3 月末公刊予定)を使用する。
参考文献等
授 業 外 の
学 習 状 況
そ
の
他
特 記 事 項
上記テキストを毎回使用するので、必ず持参すること。また、テキストの第1章から
第3章までは、開講前に読んでおくことが望ましい。
54