(10) 変わりゆく家族の“かたち”

グラフで見る埼玉県のすがた ⑩
変わりゆく家族の“かたち”
「岸辺のアルバム」というテレビドラマを覚えておられるであろうか。1977年に放送され、
テレビドラマ史に残る名作と評価されている。最終回でマイホームを濁流の中に飲み込まれて
しまった家族、必死で持ち出したアルバムを一つの象徴として家庭とは、家族の絆とは何なの
かを考えさせられた番組であった。
この番組の家族構成は、夫婦と2人の子供の4人からなるものだった。それから約40年、埼
玉県内の家族のかたちも大きく変わって来ている。
まず1世帯当たりの人数だ。
「岸辺のアルバ
4人であったものが、2010年では平均2.
5人とほぼ1人減少してしまった。
ム」の当時は、平均3.
これに反比例する形で増加の一途をたどるのが世帯人数1人の1人暮らし世帯である。1980年
は25万世帯弱であったが、2010年には3倍以上の80万世帯となった。ことに65歳以上の1人暮
らし世帯は同じ期間に12倍超となった。
円グラフは1990年と2010年の家族類型別に割合を見たものだ。目立つのが先述のように1人
暮らし世帯の増加と核家族世帯の減少だ。
「岸辺のアルバム」と同様の親と子供世帯が1990年
8%)が2010年には約4割まで減少している。家族のかたちが大きく
は半数を超えていた(53.
変化している。