第3回小テスト 「固体化学」 担当:吉野治一 2015/10/22 問題 1 次の文章

第3回小テスト
問題 1
「固体化学」
担当:吉野治一
2015/10/22
次の文章中の(a)-(e)に入る最も適切な語句を,ア-ソから選んで解答しなさい.
格子振動の波の波数は(a)の下では量子化され,粒子的に扱うことができる.これを(b)と呼ぶ.
マクロな結晶のサイズに比べると,(b)として励起している格子の範囲は非常に狭いので,(b)は粒
子として取り扱うことができる.一方,粒子である金属中の(c)は逆に波としても振る舞う.(b)も(c)
も波数ベクトル q や k で状態を指定することができ,これらの結晶運動量は hq / (2π)や hk / (2π)と
なる.
(a)とは,結晶の(d)が同一であると仮定する近似であり,1 次元ならばリング状の結晶を考えるこ
とに相当する.このときリングの周長を L とすると,フォノンの波数は, m = ±1,±2,…のよ
うな整数を用いて, q = (e)のように量子化される.
ア 周期的条件
イ 境界条件
ウ 周期的境界条件
エ フォトン
カ 格子波
キ 自由電子
ク 光電子
ケ 内殻電子
コ 両端
サ 長さ
シ 周期
ス πm / L
セ L / (2πm)
ソ 2πm / L
オ フォノン
解答欄
(a)
問題 2
次の文章中の(a)-(e)に入る最も適切な語句を,ア-ソから選んで解答しなさい.
(b)
(c)
(d)
(e)
フォノンは格子振動の(a)のために,他のフォノンによって散乱される.また,格子の周期性を乱
す欠陥や不純物によっても散乱される.フォノンが 1 回散乱されてから,次に散乱されるまでの平
均的な距離を(b)Λ という.
結晶が高温になると,より多くのフォノンが励起される.これが格子の比熱の起源である.量子
論を使った(c)のモデルによれば,0 K 付近で比熱は T 3 に比例して増大するが,高温では飽和して
古典論で予測される一定値に近づく.
棒状の結晶の一端を高温に,他端を低温にすることを考える.高温側ではより(d)フォノンが励起
されるので,低温側に向かって拡散するフォノンが多くなる.これが熱伝導の機構である.このエ
ネルギー輸送を考慮すると,熱伝導度κは単位体積当たりの比熱 C とΛ,音速 s を用いて,κ = (e)
と計算できる.
ア 調和性
イ 非調和性
ウ 完全性
エ 平均自由行路
カ 散乱頻度
キ デュロン-プティ
ク アインシュタイン
コ 散乱されにくい
サ 多くの
シ 少ない
ス CΛs/3
解答欄
番号
(a)
(b)
(c)
氏名
(d)
オ 移動距離
ケ デバイ
セ 3CΛs
(e)
ソ 3CΛ/s