在宅チーム医療推進学講座の緩和医療教育カリキュラムと

在宅チーム医療推進学講座の緩和医療教育カリキュラムと薬剤師の役割
⚪︎小林篤史
1)2)、杉山正1)、林秀樹1)、神林純二2)、宇野進2)、北川靖3)、渡辺康介3)、上原春男3)、
神野君夫3)、土井正樹3)、山脇正永4) 1)岐阜薬科大学
実践社会薬学研究室
、2)ゆう薬局グループ 3)
京都府医師会、4)京都府立医科大学
【目的】
我が国の高齢者人口は増加の一途を辿り 2025 年には在宅医療が必要となる患者数が 29 万人に
達すると言われている。急速な社会変化に対応する為には、これまでの医療体制の充実に加え、
高齢者が希望する住み慣れた環境で個人として尊厳を保ち生活出来る在宅医療を地域で進めて
いく事が求められる。在宅医療を推進する為には、
「在宅」を体系的に学ぶ場を創設し在宅医療
の普及啓発と在宅チーム医療を担う医療者の育成、その仕組みに関する研究の場が不可欠であ
る。しかし現在の教育システムには在宅医療について体系的に学ぶ教育システムがない。京都
でゆう薬局グループは京都府医師会の協力を受け、京都府立医科大学に「在宅チーム医療推進
学講座」を平成 25 年 10 月に開設した。当講座では在宅医療に関わる医師、薬剤師及び看護師
等多職種が参加し、他学部学生に緩和医療教育を中心とする在宅チーム医療教育カリキュラム
を実践し今後の 2025 年問題に意見を提案できる経験と知識を身に付ける教育に取り組む。
また、在宅チーム医療の「薬剤師の役割(以下 Ph.task)」について研究を実施する。
【方法】
在宅チーム医療推進学講座カリキュラム:1クール/2週間(他学部共同)
学生アンケートより Ph.task 分析を行う。
【結果】
アンケート調査より(スコア評価)
・カリキュラム全体:研修前76/140→後120/140(有意差あり)
・緩和医療教育:研修前16/35→後29/35(有意差あり)
・Ph.task:研修前93/140→後130/140(有意差あり)
【考察】
カリキュラムより学生が他学部と共に在宅チーム医療の重要性を学び高齢化社会に向け提案や
自分達の役割を考えるフィールドを提供する事が出来た。現在の大学教育や実務実習では今回
のような体験する事は難しく一人でも多くの学生に教育する機会を用意する事は今後の在宅医
療を支える事にも繋がり重要な事と考える。学生からは高い評価を得ており今後も継続して多
くの学生に寄与するように取り組んでいきたい。
【緩和医療教育】