日本農書全集 農書全集からひろった「柿渋」情報一覧 項目 巻 パ ー ト 4 情 報 ガ イ ド 柿 渋 の 取 り 方 柿 渋 を 取 る 適 期 書 名 ページ 主題・見出し等 記載内容抄録 14 広益国産考 204 柿渋の取り方 5月ころの若くて青い柿をとり、石臼で搗いてつぶすか、臼で つぶすかしてもよい。よくつぶしてから半切り桶に入れ、水を ひたひたに入れて半日ほどおき、わらでこしらえたかますに入 れる。桶の口に木で作った簀をおいて… 14 広益国産考 205 渋を搾る図 きせるをくわえた百姓がてこの原理で渋を搾っている図 24 家訓全書 349 柿渋のつくり方 柿渋は、秋の彼岸前後に小柿の実を搗き、柿1斗に水3升の割 合で加えて一夜置いたものから搾ること。二番搾りは水を1升 5合の割合に入れ、その日のうちに搾ること。一番搾り、二番 搾りともに……・ 7 農業余話 353 渋柿は早く収穫 柿にもいろいろの種類がある。まず渋柿について述べる。これ は早く収穫して汁を搾り、いろいろの染物や張物などに利用さ せよ れる。できるだけ早く収穫して、木を休めるようにすれば、毎 年よく実って利益が多くなる。 7 農業余話 354 渋を取るのは彼 彼岸前ころまでなら渋をとることができ、また彼岸から秋の土 用までの期間の熟し柿を桶か壷に入れておき、その後搾りだす 岸前 と柿酢ができる。 16 百姓伝記 142 土用に渋を取る 小柿ほど渋が多く、大柿は渋が弱い。渋を取るに当たって、土 と量が多く性も 用に入ってすぐにとった渋は量が多くて性も強く、土用をすぎ てからとった渋は弱いことを心得ておく。 強い 21 農業自得附 127 柿渋を取る節時 柿渋を取る時期は7月の中ころからである。土用中にとると成 分が非常に薄い。 期 録 3 菜園温古録 333 きのこの漬物の (まつたけ、しめじ、はつたけ、雑きのこを漬けて塩抜きする ときに)柿の渋を少々入れてもよい。 塩抜きに 柿 7 農業余話 355 薬になる 柿酢にしろ柿渋にしろ、すべて薬になるものである。 51 童蒙酒造記 152 酒袋の補強 新しい酒袋はよく煮て渋で染め、夜露を当て、その後熱湯をか け、干してから使用する。 51 童蒙酒造記 33 酒造容器(樽) (酒樽の)たがには渋をひくこと。そうすれば酒の気がしみつ のたがに塗る かない。 48 工農業事見 聞録 90 染物(柿渋を色 柿渋を色止めにする場合は、右のあくで数回染め、色がほどよ くなったとき、薄渋を使って2、3回染め上げると色ははげな 止めに) いものである。 48 工農業事見 聞録 33 染物(蘇芳染の 水1斗に上質の柿渋を1合加え、十分にかき立てて水を泡立た せるのである。 原料) 渋 の 用 途 47 製茶図解 227 茶壷の外側に貼 茶を遠方の国に送るには、素焼きの壷の内側に薬をひき、外側 に紙を幾重にも貼り、それに柿渋を塗る。 る紙に塗る 53 塗物伝書 171 塗物の塗料 53 塗物伝書 178 塗物 さきほどせんじたものと同量の柿の渋と水を混合したもので1 度拭き塗りをする。そのうえ、渋水に黄檗を薄く溶いたもので 2回拭き塗りをする。 渋に糊を少し混ぜ合わせたもので生地を1度拭き塗りする。 53 塗物伝書 181 塗物(江戸春慶 …さらに黄檗水を拭き塗りする。その後水と渋を等分に混ぜ合 わせた液で拭き塗り、さらに黄檗水を拭き塗りする… 塗り) 62 三等往来 155 て ぐ す ( 釣 り てぐすと麻糸を結びつないで糸枠に巻き、柿の渋やしいの樹皮 の汁を、物によって塗ったり浸したりする。 糸)へ塗る 柿 取 13 農業全書 149 山渋柿 渋る 品 を 種 56 山林雑記 79 山渋柿 現代農業2002特別号 山渋柿 山渋柿 ( 511 ) 種 抜 き と う が ら し の 日 光 漬 け 、 渦 巻 き た く あ ん の 百 一 漬 け 、 京 糸 菜 漬 け 、 ら 変 わ っ た も の を あ げ て み よ う 。 も の だ が 、 現 在 は 米 袋 や 酒 の 清 澄 剤 、 羽 、 染 物 の 型 紙 な ど に 利 用 さ れ て き た 柿 渋 は 従 来 、 渋 う ち わ や 魚 網 、 雨 合 ド 情 報 を 見 つ け る こ と が で き る 。 巻 の 中 か ら 、 き ら り と 光 る ダ イ ヤ モ ン 引 ﹄ を 活 用 す る こ と に よ っ て 、 全 七 二 物 が 紹 介 さ れ て い る の だ が 、 そ の 中 か ︻ 柿 渋 の 活 用 ︼ さ れ て い る 。 ﹃ 収 録 農 書 一 覧 / 分 類 索 指 南 書 で あ る 。 同 書 に は 六 四 種 も の 漬 表 記 し た も の で 、 漬 物 屋 の 主 人 の 漬 物 る 。 〝 塩 嘉 言 〟 は 〝 塩 加 減 〟 を し ゃ れ て な ど の 情 報 が 高 密 度 で 詰 ま っ て い る 。 利 用 資 源 の 活 用 、 ネ ー ミ ン グ の ヒ ン ト 素 材 と 漬 け 方 の 組 み 合 わ せ の 妙 、 未 入 を 増 や し 、 支 出 を 減 ら す 知 恵 が 満 載 法 、 自 然 素 材 を 用 い た 化 粧 品 な ど 、 収 生 産 と 生 活 に 生 か す 酢 情 報 、 染 色 の 技 漬 物 の 技 を 述 べ た 文 書 が 収 録 さ れ て い 農 書 全 集 に は ﹁ 漬 物 塩 嘉 言 ﹂ と い う ︻ 変 わ っ た 漬 物 づ く り の ヒ ン ト ︼ な ヒ ン ト を 与 え て く れ る 。 た 江 戸 期 の 技 と 知 恵 は わ れ わ れ に 豊 富 ﹁ 日 本 農 書 全 集 ﹂ 全 七 二 巻 に 収 録 さ れ う ど の 味 噌 漬 け 、 と う が ん の 味 噌 漬 け 、 り 、 梅 花 漬 け 、 桜 漬 け 、 菊 漬 け 、 辛 皮 、 漬 け 、 だ る ま 漬 け 、 捨 小 舟 、 雷 干 し う け 、 塩 ま つ た け 、 漬 け こ ん ぶ ⋮ く 漬 け 、 つ く し の 粕 漬 け 、 て ら 納 豆 漬 す い か の 粕 漬 け 、 初 夢 漬 け 、 百 味 か や 炭 の 活 用 、 植 物 抽 出 液 を 用 い た 防 除 法 、 ﹁ 農 書 全 集 ﹂ に は 、 米 ぬ か の 利 用 、 木 ら 時 巻 集 代 の 以 め の ﹁ 上 た 利 カ は の 用 キ 一 が 法 ﹂ 例 別 を 参 に 掲 ﹁ 照 す ぎ * の 農 ︶ 表 書 。 な で 全 こ い あ 集 の 。 る ﹂ 渋 。 の 柿 各 の 巻 江 か 戸 ( 510 ) 手江 ど戸 りの を農 増家 やが す伝 技え とる 知 恵 ひ ゃ く し ょ う と な っ て い る ︵ ﹁ 食 品 加 工 総 覧 ﹂ 第 11 を 除 去 す る 効 果 が あ る と し て 注 目 資 材 る い は 、 渋 柿 に は ﹁ 室 内 環 境 汚 染 物 質 ﹂ 志 向 と 柿 渋 の 安 全 性 が マ ッ チ し て 、 あ ﹃ 日 本 農 書 全 集 ﹄ 常 温 保 存 で も 味 が 落 ち な い 。 世 の 自 然 米 袋 は 通 気 性 が あ る の に 水 を は じ き 、 産 直 ・ 加 工 に 役 だ つ 文 化 財 ︵ そ の 3 ︶ 用 途 が 開 発 さ れ て い る 。 柿 渋 を 塗 っ た 建 築 や 木 工 品 の 上 塗 り 用 な ど 、 幅 広 い 現代農業2002特別号
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