サヨナラ アビー先生 「会うは別れの始め」とは、昔から よく知っている言葉

サヨナラ
アビー先生
H27.7.27
第179号
「会うは別れの始め」とは、昔から
よく知っている言葉である。人は出会
ったら必ず別れが来る。それは今日出
会って、もう明日から会うこともない
人から、何十年も一緒に過ごした大切
な人であっても、過ごした時間が違う
だけで、別れはいつか必ず来るのだ。
人の一生とは、出会いと別れの繰り
返しだと言ってもいいと思う。だから、
人の一生は、様々な人々との出会いに
よって彩られている。そんな出会いと
別れがあるからこそ、人生は素晴らし
いのだ。
先日2年間英語の授業でお世話にな
った、アビー先生との別れがあった。
英語が苦手というには、それ以前の苦
手とさえ言えないような全く話せない
私などは、毎日毎日「おはようござい
ます!」と「サヨナラ!」を繰り返す
ばかりで、後はジェスチャーのみとい
った情けない校長であった。
そんな憐れな校長に対して、いつも
アビーははにかんだ笑顔で「大丈夫、
大丈夫」と答えながら、私の言いたい
ことを推測してたどたどしい日本語で
答えてくれた。本当にアビーは、優しい先生だった。
英語の時間に授業を観に行くと、いつもアビーの笑顔がそこにあった。子供
たちもいつの間にかアビーの笑顔に惹きつけられ、笑顔になった。先生方だっ
て、アビーのお陰で随分英語に自信がついたに違いない。ありがとう!アビー。
学校の廊下にはアビーが作ったコー
ナーがあり、外国の習慣や風俗につい
て子供たちでも分かりやすいように簡
単な英語で説明してあった。アビーに
は言わなかったけれど、私は隠れたフ
ァンだった。
今思うと、もっともっとアビーとは
話すことがあったような気がしてく
る。実はそれはアビーだけではなくて、
もう会えなくなると思うと人はもっと
もっと話さなければならない何かを忘
れていたことに気付くようだ。本当に
私などいつも大切な人とはどうでもいい話しかできず、本当に話したいことは
いつも後回し。気付くと、もう出会うことがないなんてことを繰り返してきた。
本当にありがとう!アビー先生!またいつかお会いしましょう。
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