国土交通大臣賞・耐震改修貢献者賞写真氏名大久保全陸所属九州大学名誉教授学歴教職歴 1963年3月東京都立大学工学部建築学科卒業 1965年3月東京都立大学大学院工学研究科建築学専攻修了 1974年工学博士（東京都立大学） 1967年2月東京都立大学助手 1978年7月九州芸術工科大学助教授 1982年3月九州芸術工科大学教授 2003年10月九州大学大学院教授 2004年4月主な著書阪神・淡路大震災と今後のRC構造設計学会及び日本建築学会評議員社会にお日本コンクリート工学協会理事ける活動日本自然災害学会等九州大学名誉教授福岡県建築物耐震評価委員会佐賀県建築物耐震性能判定特別委員会（委員長も歴任）など主な日本日本建築防災協会既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・耐震改修設計指針建築学会日本建築学会鉄筋コンクリート構造運営委員会関連規準日本建築学会鉄筋コンクリート造建築物の終局強度型耐震設計指針等への関わり推薦理由日本建築学会鉄筋コンクリート造建築物の靭性保証型耐震設計指針大久保全陸氏は、1967 年に東京都立大学に奉職されて以来、1978 年からは九州芸術工科大学および九州大学で、長年にわたり鉄筋コンクリート造建築物の耐震構造の研究と教育に従事し、建築物の構造設計法の発展と構造安全性の向上に大きく貢献された。同氏は、1977 年には日本建築防災協会発行の初版「既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準・耐震改修設計指針」の策定に参加し作成に尽力されるとともに、日本建築学会発行の「鉄筋コンクリート造建築物の終局強度型耐震設計指針」や「鉄筋コンクリート造建物の靭性保証型耐震設計指針（案）・同解説」の策定にも関われるなど、今日に至るまで鉄筋コンクリート造建築物の耐震性能向上に大きく貢献されている。また、日本建築学会の評議員や日本コンクリート工学協会の理事などの要職を歴任されると共に、福岡県や佐賀県といった九州地区の耐震判定委員会で委員や委員長を長く務められており、九州地区の既存建築物の耐震安全性の向上に大きな功績を挙げられている。特に、個々の建築物についての壊れ方、診断結果の妥当性を探求する努力を惜しまず、多くの建築物の耐震診断・耐震改修計画についての助言を行うと共に、耐震診断と耐震改修に関する研究開発を行い、建築物の耐震技術向上に多大な貢献をされた。以上のように、同氏は長年にわたり既存建築物の耐震技術の発展に関して優れた実績をあげるとともに、既存建物の耐震判定業務を通じて我が国の既存建築物の耐震診断・耐震改修の促進に多大な貢献をされており、国土交通大臣賞・耐震改修貢献者賞を受けるに値すると考え、ここに推薦する。