ご参考資料 マーケットフォーカス (ブラジル市場) 2016年2月号 市場概況・今後の見通し 【 1月の市場概況】(為替市場<ブラジル・レアル/円>・債券市場) ブラジル・レアル/円は、円高・ブラジル・レアル安となりました。 ブラジル・レアル/円は、中国株式や原油価格の下落などによるリスク回避の動きに加 え、インフレが深刻化するなか、BCB(ブラジル中央銀行)が政策金利を据え置いたことな どを嫌気し、下落しました。 ブラジル2年国債利回りは、低下(価格は上昇)しました。 ブラジル2年国債利回りは、先行きのブラジル景気悪化への懸念が高まり、利上げ観測 が後退したことなどから、低下しました。 【 今後の見通し】(為替市場<ブラジル・レアル/円>・債券市場) ブラジル経済はマイナス成長※1 が続いています。ブラジルのインフレ率※2 は、天候不順 による食品価格の上昇や通貨安などを背景に、上昇が続いています。また失業率※3 が 高水準にとどまるなか、個人消費※4 も伸び悩んでおり、企業活動においては生産 ※5 の低 迷が続くなど景気の悪化傾向には歯止めがかかっていません。先行きについては、中国 の景気減速や商品市況の低迷で輸出や生産の伸びが緩慢なものにとどまることや、財 政収支※6 の悪化が続いており、ブラジルの景気は当面は低調に推移するものと見ていま す。(※1:2ページ目の左図、※2:5ページ目の左図、※3:3ページ目の左図、※4:3ペー ジ目の右図、※5:2ページ目の右図、※6:4ページ目の右図参照) 2016年2月5日 為替市場・債券市場の推移(2013年1月末~2016年1月末) (円) 70 (米ドル) 0.7 ブラジル・レアル/円(左軸) 60 ブラジル・レアル/米ドル(右軸) 50 0.5 40 0.4 30 0.3 20 13/1 (%) 19 17 15 13 11 9 7 13/1 13/7 レ ア ル 14/7 15/1 15/7 安 0.2 16/1 (年/月) 14/7 15/1 15/7 16/1 (年/月) 2年国債利回り 13/7 【 1 月のマーケッ トデータ】 ブ ラ ジ ル・レア ル/円 【単位:円】 2 年国債利回り ブラジル・レアル/円は、政府の為替市場への介入などが下支えとなるものの、一方で 先行きの利上げ観測の後退や政局の混乱、財政再建への懸念などがくすぶり続けること から、もみ合い推移を見込みます。 14/1 高 0.6 14/1 1月末 29.70 12 月末 騰落率 31.18 ▲4.75% 15.240% 16.460% 最低 28.34 最高 30.39 ▲1.220 15.219% 16.433% ※為替のブラジル・レアル/円は本邦営業日ベース、騰落率はプラスは円安、マイナス(▲)は円高、 債券騰落率は利回りの変化幅 【 2 月の予想レンジ 】 ブラジル2年国債利回りは、高水準のインフレが続いているものの、一方で国内景気の 悪化を背景に追加利上げ観測が後退していることから、当面は現状水準を中心としたも み合い推移を見込みます。 ブラジル・ レアル/ 円 27円-32円 2 年国債利回り 14.5%-16.5% (信頼できると判断したデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成) 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いに ついては最終ページをご覧ください。 1/6 ご参考資料 ブラジル経済① ○2015年7-9月期の実質GDP(国内総生産)成長率は前年同期比▲4.5%と6四半期連続でマイナスとなった。 ○12月の鉱工業生産は、前月比▲0.7%と7ヵ月連続でマイナスとなった。 実質GDP成長率寄与度(前年同期比) 鉱工業生産指数 (2010年7-9月期~2015年7-9月期、四半期) (%) 10 輸入 輸出 総固定資本形成 政府消費支出 家計消費支出 実質GDP成長率 5 (2010年12月~2015年12月、月次) (%) 6 115 4 110 2 105 0 100 -2 95 -4 90 0 -5 -6 85 前月比(左軸) 鉱工業生産指数(右軸) -8 -10 10/3Q 11/3Q 12/3Q 13/3Q 14/3Q 15/3Q (年/期) ※3Qは7-9月期を意味し、例えば10/3Qは2010年7月から9月の3ヵ月間を示す。 ※統計上の不突合により、各項目の和が合計に一致しない場合があります。 (出所)IBGE(ブラジル地理統計院)のデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント 作成 10/12 11/12 12/12 13/12 14/12 80 15/12 (年/月) ※季節調整済み (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラス ト・アセットマネジ メント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いに ついては最終ページをご覧ください。 2/6 ご参考資料 ブラジル経済② ○12月の失業率は前月比0.6%改善の6.9%と2ヵ月連続で改善したが、依然高水準にとどまっている。 ○11月の小売売上高は前月比+1.5%と2ヵ月連続でプラスとなったが、年末セールの前倒しの影響が大きい。 平均実質所得と失業率 小売売上高指数 (2010年12月~2015年12月、月次) (%) 10 (レアル) 2,500 平均実質所得(左軸) (2010年11月~2015年11月、月次) (%) 3 130 失業率(右軸) 2,400 9 2 120 2,300 8 1 110 2,200 7 0 100 2,100 6 -1 90 2,000 5 -2 80 1,900 4 -3 70 前月比(左軸) 1,800 10/12 11/12 12/12 13/12 14/12 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 3 15/12 (年/月) -4 10/11 11/11 小売売上高指数(右軸) 12/11 13/11 14/11 60 15/11 (年/月) ※季節調整済み (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラス ト・アセットマネジメント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いに ついては最終ページをご覧ください。 3/6 ご参考資料 ブラジル経済③ ○1月の貿易収支は9億2,300万米ドルの黒字となった。輸出は前月比▲33.0%、輸入は同▲2.1%となった。 ○12月の基礎的財政収支は717億2,900万レアルの赤字と、8ヵ月連続の赤字となった。 基礎的財政収支* 貿易収支 (2011年1月~2016年1月、月次) (億米ドル) 300 貿易収支 輸出 (2010年12月~2015年12月、月次) (億レアル) 400 輸入 250 200 200 0 150 -200 100 -400 50 -600 0 -50 -800 11/1 12/1 13/1 14/1 15/1 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 16/1 (年/月) 10/12 11/12 12/12 13/12 14/12 15/12 (年/月) *基礎的財政収支(プライマリ ーバランス):国の収入と支出のバランスを見るもの。税収・税 外収入と、一般歳出(国債の利払いと償還費を除いた歳出)との収支のことを表す。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いに ついては最終ページをご覧ください。 4/6 ご参考資料 ブラジル経済④ ○BCBは1月の金融政策会合で政策金利を14.25%で据え置いた。12月の消費者物価指数は前年同月比+10.67%と伸びが加速した。 ○ブラジル株式は、原油価格の急落や国内の政局混迷、景気低迷が重石となり、資源株などを中心に大幅に下落した。 株価指数(ボベスパ指数) 政策金利と消費者物価指数 (政策金利:2011年1月末~2016年1月末、日次) (消費者物価指数:2011年1月~2015年12月、月次) (%) 20 (2011年1月末~2016年1月末、日次) 75,000 政策金利 70,000 消費者物価指数(前年同月比) インフレ・ターゲット 65,000 15 60,000 55,000 10 上限 50,000 45,000 5 40,000 下限 35,000 0 11/1 12/1 13/1 14/1 15/1 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラス ト・アセットマネジメント作成 16/1 (年/月) 11/1 12/1 13/1 14/1 15/1 16/1 (年/月) (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラス ト・アセットマネジメント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いに ついては最終ページをご覧ください。 5/6 ご参考資料 【ご留意事項】 ●当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。 ●ご購入のお申込みの際は最新の投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。 ●投資信託は値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替変動リスクを伴います。)に投資しますので基準価額は変動します。したがって、投資元本や利回りが保証されるもの ではありません。ファンドの運用による損益は全て投資者の皆様に帰属します。 ●投資信託は預貯金や保険契約とは異なり預金保険機構および保険契約者保護機構等の保護の対象ではありません。また、証券会社以外でご購入いただいた場合は、投資者保 護基金の保護の対象ではありません。 ●当資料は信頼できると判断した各種情報等に基づき作成していますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また、今後予告なく変更される場合があります。 ●当資料中の図表、数値、その他データについては、過去のデータに基づき作成したものであり、将来の成果を示唆あるいは保証するものではありません。 ●当資料で使用している各指数に関する著作権等の知的財産権、その他の一切の権利はそれぞれの指数の開発元もしくは公表元に帰属します。 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。 6/6
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