ご参考資料 マーケットフォーカス (ブラジル市場) 2016年11月号 市場概況・今後の見通し 【 10月の市場概況】(為替市場<ブラジル・レアル/円>・債券市場) ブラジル・レアル/円は、上昇しました。 ブラジル・レアル/円は、地方選挙でのテメル大統領派の勝利や下院が歳出上限法案 を可決したことを受けて構造改革が進展するとの期待が高まったことなどから、円安・ブ ラジル・レアル高となりました。 ブラジル2年国債利回りは、低下(価格は上昇)しました。 ブラジル2年国債利回りは、BCB(ブラジル中央銀行)が政策金利を引き下げたことを好 感して、低下しました。 2016年11月8日 為替市場・債券市場の推移(2013年10月末~2016年10月末) (円) 60 高 50 (米ドル) 0.6 ブラジル・レアル/米ドル(右軸) 0.5 40 0.4 レ ア ル 30 0.3 ブラジル・レアル/円(左軸) 20 13/10 (%) 18 16 【 今後の見通し】(為替市場<ブラジル・レアル/円>・債券市場) ブラジル経済は、2016年4-6月期GDP(国内総生産)成長率※1 が前年同期比で9四半期 連続のマイナスとなっていますが、通貨レアル安による輸出の改善や消費者信頼感に底 入れの動きが見られることから、ブラジルの景気は最悪期を脱したものと見られます。た だし、高インフレ※2 と高金利が投資や消費※3 を抑制していることや、財政引き締め、国営 石油会社の新規投資減や電力不足もあり、当面景気は低調な動きが続くと見ています。 (※1:2ページの左図、※2:5ページの左図、※3:3ページの右図参照) ブラジル・レアル/円は、地方選挙でテメル大統領派が大半の都市で勝利したことや、 国の歳出に上限をかける法案が下院で可決されたことによる財政構造改革期待が下支 えする一方、景気は底打ち感があるものの低調な動きが続くと見られることや、テメル大 統領も汚職関連の捜査対象になったことによる先行き不透明感が上値を抑えることから、 もみ合い推移を見込みます。 ブラジル2年国債利回りは、BCBが2017年と18年のインフレ率は目標値を下回る見通し を示した一方で、景気下支えのために緩やかな利下げが想定されることから、低位もみ 合い推移を見込みます。 14/4 14/10 15/4 15/10 16/4 安 0.2 16/10 (年/月) 15/4 15/10 16/4 16/10 (年/月) 2年国債利回り 14 12 10 8 13/10 14/4 14/10 【 1 0 月のマーケッ トデータ】 ブ ラ ジ ル・レア ル/円 【単位:円】 2年国債利回り 10月末 32.73 9月末 騰落率 31.01 11.692% 11.771% 5.55% 最低 31.08 最高 33.47 ▲0.079 11.390% 11.769% ※為替のブラジル・レアル/円は本邦営業日ベース、騰落率はプラスは円安、マイナス(▲)は円高、 債券騰落率は利回りの変化幅 【 1 1 月の予想レンジ】 ブラジル・レアル/円 29円-34円 2年国債利回り 10.7%-12.7% (信頼できると判断したデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成) 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いに ついては最終ページをご覧ください。 1/6 ご参考資料 ブラジル経済① ○2016年4-6月期の実質GDP(国内総生産)成長率は前年同期比▲3.8%と9四半期連続でマイナスとなった。 ○9月の鉱工業生産は、前月比+0.5%とプラスとなった。 実質GDP成長率寄与度(前年同期比) 鉱工業生産指数 (2011年4-6月期~2016年4-6月期、四半期) (%) 10 輸入 輸出 総固定資本形成 政府消費支出 家計消費支出 実質GDP成長率 5 (2011年9月~2016年9月、月次) (%) 6 110 4 105 2 100 0 95 -2 90 -4 85 0 -5 -6 80 前月比(左軸) 鉱工業生産指数(右軸) -8 -10 11/2Q 12/2Q 13/2Q 14/2Q 15/2Q 16/2Q (年/期) ※2Qは4-6月期を意味し、例えば11/2Qは2011年4月から6月の3ヵ月間を示す。 ※統計上の不突合により、各項目の和が合計に一致しない場合があります。 (出所)IBGE(ブラジル地理統計院)のデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント 作成 11/9 12/9 13/9 14/9 15/9 75 16/9 (年/月) ※季節調整済み (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラス ト・アセットマネジ メント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いに ついては最終ページをご覧ください。 2/6 ご参考資料 ブラジル経済② ○9月の全国失業率は前月比横ばいの11.8%となった。 ○8月の小売売上高は前月比▲0.6%と2ヵ月連続でマイナスとなった。 平均実質賃金(除く賞与)と全国失業率 (レアル) 2,150 平均実質賃金(左軸) 小売売上高指数 (2012年3月~2016年9月、月次) (%) 12 全国失業率(右軸) 2,100 10 8 2,050 6 2,000 (2011年8月~2016年8月、月次) (%) 4 120 3 115 2 110 1 105 0 100 -1 95 -2 90 85 -3 前月比(左軸) 4 1,950 12/3 13/3 14/3 15/3 16/3 小売売上高指数(右軸) -4 11/8 12/8 13/8 14/8 15/8 (年/月) ※平均実質賃金および全国失業率は2012年3月より公表 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 80 16/8 (年/月) ※季節調整済み (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラス ト・アセットマネジメント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いに ついては最終ページをご覧ください。 3/6 ご参考資料 ブラジル経済③ ○10月の貿易収支は23億4,600万米ドルの黒字となった。輸出は前月比ではマイナスとなった。 ○9月の基礎的財政収支は266億4,300万レアルの赤字と、5ヵ月連続の赤字となった。 基礎的財政収支* 貿易収支 (2011年10月~2016年10月、月次) (億米ドル) 300 貿易収支 輸出 (2011年9月~2016年9月、月次) (億レアル) 400 輸入 250 200 200 0 150 -200 100 -400 50 -600 0 -50 -800 11/10 12/10 13/10 14/10 15/10 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 16/10 (年/月) 11/9 12/9 13/9 14/9 15/9 16/9 (年/月) *基礎的財政収支(プライマリ ーバランス):国の収入と支出のバランスを見るもの。税収・税 外収入と、一般歳出(国債の利払いと償還費を除いた歳出)との収支のことを表す。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いに ついては最終ページをご覧ください。 4/6 ご参考資料 ブラジル経済④ ○BCBは10月の金融政策会合で政策金利を14.00%に引き下げた。9月の消費者物価指数は前年同月比+8.48%と伸びが減速した。 ○10月のブラジル株式は、政策金利の引き下げなどを好感して上昇した。 政策金利と消費者物価指数 株価指数(ボベスパ指数) (政策金利:2011年10月末~2016年10月末、日次) (消費者物価指数:2011年10月~2016年9月、月次) (%) 20 (2011年10月末~2016年10月末、日次) 75,000 政策金利 消費者物価指数(前年同月比) 70,000 インフレ・ターゲット 15 65,000 60,000 10 55,000 上限 5 45,000 下限 0 11/10 50,000 12/10 13/10 14/10 15/10 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラス ト・アセットマネジメント作成 16/10 (年/月) 40,000 35,000 11/10 12/10 13/10 14/10 15/10 16/10 (年/月) (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラス ト・アセットマネジメント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いに ついては最終ページをご覧ください。 5/6 ご参考資料 【ご留意事項】 ●当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。 ●ご購入のお申込みの際は最新の投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。 ●投資信託は値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替変動リスクを伴います。)に投資しますので基準価額は変動します。したがって、投資元本や利回りが保証されるもの ではありません。ファンドの運用による損益は全て投資者の皆様に帰属します。 ●投資信託は預貯金や保険契約とは異なり預金保険機構および保険契約者保護機構等の保護の対象ではありません。また、証券会社以外でご購入いただいた場合は、投資者保 護基金の保護の対象ではありません。 ●当資料は信頼できると判断した各種情報等に基づき作成していますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また、今後予告なく変更される場合があります。 ●当資料中の図表、数値、その他データについては、過去のデータに基づき作成したものであり、将来の成果を示唆あるいは保証するものではありません。 ●当資料で使用している各指数に関する著作権等の知的財産権、その他の一切の権利はそれぞれの指数の開発元もしくは公表元に帰属します。 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。 6/6
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