ご参考資料 マーケットフォーカス (ブラジル市場) 2016年10月号 市場概況・今後の見通し 【 9月の市場概況】(為替市場<ブラジル・レアル/円>・債券市場) ブラジル・レアル/円は、下落しました。 ブラジル・レアル/円は、米国の先行き利上げペースが緩やかとの見方が強まり、対米 ドルで円高圧力が高まったことなどから、円高・ブラジル・レアル安となりました。 ブラジル2年国債利回りは、低下(価格は上昇)しました。 ブラジル2年国債利回りは、BCB(ブラジル中央銀行)が先行きの金融緩和の可能性を 示唆したことを好感して、低下しました。 2016年10月7日 為替市場・債券市場の推移(2013年9月末~2016年9月末) (円) 60 高 50 (米ドル) 0.6 ブラジル・レアル/米ドル(右軸) 0.5 40 0.4 レ ア ル 30 0.3 ブラジル・レアル/円(左軸) 20 13/9 (%) 18 16 【 今後の見通し】(為替市場<ブラジル・レアル/円>・債券市場) ブラジル経済は、2016年4-6月期の実質GDP(国内総生産)成長率 ※1 が前年同期比で9 四半期連続のマイナスとなっています。 ブラジルの4-6月期の成長率は前期比でみると▲0.6%とマイナスにはなりましたが、通 貨レアル安による輸出※2 の改善や消費者信頼感に底入れの動きが見られることから、ブ ラジルの景気は最悪期を脱したものと見られます。ただし、高インフレ※3 と高金利が投資 や消費意欲を抑制していることや、財政引き締め、国営石油会社の新規投資減や電力 不足もあり、当面景気は低調な動きが続くと見ています。(※1:2ページ の左図、※2:4 ページの左図、※3:5ページの左図参照) ブラジル・レアル/円は、景気に底打ち感が見られることや、大統領交代による政策変 更への期待が継続するものの、一方で財政再建策に議会の支持が得られるかは不透明 なことなどから、もみ合い推移を見込みます。 ブラジル2年国債利回りは、BCBがインフレの落ち着きなどの条件が揃えば金融緩和を 実施する可能性を示唆していることから、低位もみ合い推移を見込みます。 14/3 14/9 15/3 15/9 16/3 安 0.2 16/9 (年/月) 15/3 15/9 16/3 16/9 (年/月) 2年国債利回り 14 12 10 8 13/9 14/3 【 9 月のマ ーケッ トデータ】 ブ ラ ジ ル・レア ル/円 【単位:円】 2年国債利回り 14/9 9月末 8月末 31.01 31.84 騰落率 ▲2.61% 11.771% 12.388% 最低 30.64 最高 31.98 ▲0.617 11.691% 12.307% ※為替のブラジル・レアル/円は本邦営業日ベース、騰落率はプラスは円安、マイナス(▲)は円高、 債券騰落率は利回りの変化幅 【 1 0 月の予想レンジ】 ブラジル・レアル/円 29円-34円 2年国債利回り 10.7%-12.7% (信頼できると判断したデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成) 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いに ついては最終ページをご覧ください。 1/6 ご参考資料 ブラジル経済① ○2016年4-6月期の実質GDP(国内総生産)成長率は前年同期比▲3.8%と9四半期連続でマイナスとなった。 ○8月の鉱工業生産は、前月比▲3.8%と6ヵ月ぶりにマイナスとなった。 実質GDP成長率寄与度(前年同期比) 鉱工業生産指数 (2011年4-6月期~2016年4-6月期、四半期) (%) 10 輸入 輸出 総固定資本形成 政府消費支出 家計消費支出 実質GDP成長率 5 (2011年8月~2016年8月、月次) (%) 6 110 4 105 2 100 0 95 -2 90 -4 85 0 -5 -6 80 前月比(左軸) 鉱工業生産指数(右軸) -8 -10 11/2Q 12/2Q 13/2Q 14/2Q 15/2Q 16/2Q (年/期) ※2Qは4-6月期を意味し、例えば11/2Qは2011年4月から6月の3ヵ月間を示す。 ※統計上の不突合により、各項目の和が合計に一致しない場合があります。 (出所)IBGE(ブラジル地理統計院)のデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント 作成 11/8 12/8 13/8 14/8 15/8 75 16/8 (年/月) ※季節調整済み (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラス ト・アセットマネジ メント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いに ついては最終ページをご覧ください。 2/6 ご参考資料 ブラジル経済② ○8月の全国失業率は前月比0.2%悪化の11.8%となった。 ○7月の小売売上高は前月比▲0.3%と2ヵ月ぶりにマイナスとなった。 平均実質賃金(除く賞与)と全国失業率 (レアル) 2,100 平均実質賃金(左軸) 小売売上高指数 (2012年3月~2016年8月、月次) (%) 12 全国失業率(右軸) 2,050 10 2,000 8 1,950 6 (2011年7月~2016年7月、月次) (%) 4 120 3 115 2 110 1 105 0 100 -1 95 -2 90 85 -3 前月比(左軸) 1,900 4 12/3 13/3 14/3 15/3 ※平均実質賃金および全国失業率は2012年3月より公表 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 16/3 (年/月) 小売売上高指数(右軸) -4 11/7 12/7 13/7 14/7 15/7 80 16/7 (年/月) ※季節調整済み (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラス ト・アセットマネジメント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いに ついては最終ページをご覧ください。 3/6 ご参考資料 ブラジル経済③ ○9月の貿易収支は38億300万米ドルの黒字となった。輸出は前月比ではマイナスとなったが、概ね底堅く推移している。 ○8月の基礎的財政収支は222億6,700万レアルの赤字と、4ヵ月連続の赤字となった。 基礎的財政収支* 貿易収支 (2011年9月~2016年9月、月次) (億米ドル) 300 貿易収支 輸出 (2011年8月~2016年8月、月次) (億レアル) 400 輸入 250 200 200 0 150 -200 100 -400 50 -600 0 -50 -800 11/9 12/9 13/9 14/9 15/9 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 16/9 (年/月) 11/8 12/8 13/8 14/8 15/8 16/8 (年/月) *基礎的財政収支(プライマリ ーバランス):国の収入と支出のバランスを見るもの。税収・税 外収入と、一般歳出(国債の利払いと償還費を除いた歳出)との収支のことを表す。 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラスト・アセットマネジメント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いに ついては最終ページをご覧ください。 4/6 ご参考資料 ブラジル経済④ ○BCBは8月の金融政策会合で政策金利を14.25%で据え置いた。8月の消費者物価指数は前年同月比+8.97%と前月から伸びが加速した。 ○9月のブラジル株式は、堅調な商品市場やBCBによる先行きの利下げ観測などを好感して、上昇した。 株価指数(ボベスパ指数) 政策金利と消費者物価指数 (政策金利:2011年9月末~2016年9月末、日次) (消費者物価指数:2011年9月~2016年8月、月次) (%) 20 (2011年9月末~2016年9月末、日次) 75,000 政策金利 70,000 消費者物価指数(前年同月比) インフレ・ターゲット 65,000 15 60,000 55,000 10 上限 50,000 45,000 5 40,000 下限 35,000 0 11/9 12/9 13/9 14/9 15/9 (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラス ト・アセットマネジメント作成 16/9 (年/月) 11/9 12/9 13/9 14/9 15/9 16/9 (年/月) (出所)Bloombergのデータを基に三井住友トラス ト・アセットマネジメント作成 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いに ついては最終ページをご覧ください。 5/6 ご参考資料 【ご留意事項】 ●当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが投資判断の参考となる情報提供を目的として作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。 ●ご購入のお申込みの際は最新の投資信託説明書(交付目論見書)の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。 ●投資信託は値動きのある有価証券等(外貨建資産には為替変動リスクを伴います。)に投資しますので基準価額は変動します。したがって、投資元本や利回りが保証されるもの ではありません。ファンドの運用による損益は全て投資者の皆様に帰属します。 ●投資信託は預貯金や保険契約とは異なり預金保険機構および保険契約者保護機構等の保護の対象ではありません。また、証券会社以外でご購入いただいた場合は、投資者保 護基金の保護の対象ではありません。 ●当資料は信頼できると判断した各種情報等に基づき作成していますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。また、今後予告なく変更される場合があります。 ●当資料中の図表、数値、その他データについては、過去のデータに基づき作成したものであり、将来の成果を示唆あるいは保証するものではありません。 ●当資料で使用している各指数に関する著作権等の知的財産権、その他の一切の権利はそれぞれの指数の開発元もしくは公表元に帰属します。 当資料は三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。 6/6
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