19.レジャー(旅行・ホテル)

産業アウトルック
2016年1~3月期
19.レジャー(旅行・ホテル)
駒田
啓人
トピック:
民泊に関する規制緩和
が検討されており、
2016年から一部地域で
解禁予定
訪日外国人客の急増に伴い、都市部を中心に宿泊施設が不足している状況を受
けて、空き家や空き部屋に旅行者を泊めることで収入を得る民泊に関する規制
緩和が検討されています。住人とのトラブルなどの課題解消に向けて、現在政
府がルール整備を進めており、2016年からは国家戦略特区(東京都大田区、大
阪府など)で先行して解禁される予定です。
旅行需要:
国内旅行は概ね堅調で
ある一方、海外旅行は
テロによる影響や円安
などから低迷
主要旅行業者の足元の取扱実績のうち、国内旅行について見れば、景気回復に
加え、海外旅行需要の一部が国内にシフトしていることもあり、首都圏、関西、
あるいは、新幹線開通で集客力が高まっている北陸などを中心に、前年同月を
上回る水準で推移しています。一方、海外旅行については、ハワイなど、一部
のリゾート地は堅調であるものの、テロ事件以降ヨーロッパ方面の需要が低迷
している他、その他の地域についても円安の影響から落ち込んでいます。今後
も、海外旅行は低い水準が続くと予想されますが、国内旅行が牽引する形で、
全体的な旅行需要は堅調に推移するとみられます。
ホテル業界動向:
国内需要回復と訪日外
国人の増加を受けて、
客室稼働率は高水準で
推移している他、単価
も改善傾向
全国のホテル平均客室稼働率は、国内客の回復に加えて、円安などを背景に外
国人の需要が高まっていることから、概ね前年を上回る水準で推移しています。
東京や大阪をはじめとした都市部では、すでに稼働率が9割内外に達している
ホテルも多く、料金引き上げの他、単価の安い団体客より個人客の取り込みを
優先するなどの動きも強まっています。
主要旅行業者の旅行取扱高(前年同月比)の推移
ホテル平均客室稼働率(前年同月比)の推移
+5.0%p
+20%
+15%
+2.5%p
+10%
+5%
±0%p
±0%
-5%
東京
国内旅行
-10%
大阪
海外旅行
-15%
全国
-2.5%p
合計
14/10 11
-5.0%p
12 15/1 2
3
4
5
6
7
8
14/10 11
9 10
(年/月)
訪日外国人客数の推移
(千人)
4
5
6
7
8
1,500
全国
ウチ関東
+50%
+40%
1,000
+30%
+20%
500
+10%
0
3
訪日外国人客数(左軸)
10
(年/月)
(単位:室)
+70%
15/1
9
2015年12月以降のホテル開業予定について
+60%
14/11
3
(出所)週刊ホテルレストランより弊行作成
(出所)国土交通省より弊行作成
2,000
12 15/1 2
5
0%
11(予)
前年同月比(右軸) (年/月)
7
9
(出所)日本政府観光局より弊行作成
(注)2015年10月、11月は日本政府観光局の推計値
ウチ近畿
ウチ東海・中部
2016年
16,926
6,522
2,286
2,030
2017年
14,497
5,591
2,612
1,566
0
2018年
1,823
1,300
201
2019年~
3,050
2,600
0
0
未定
6,675
1,576
654
911
計
42,971
17,589
5,753
4,507
(出所)週刊ホテルレストランより弊行作成
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