1 次の空欄の部分に入れるのに最も適当なものを、あとのア~エ から選び、記号で答えなさい。 最近、料理を趣味とする人がふえたが、初心者とプロとで一つ大 きく違っていることがある。 初心者の場合は、本や自分のレパートリーの中から、まず自分の 。 つくりたいものを決め、必要な材料を買いに行く。材料の中で一つ でも手に入らないものがあれば、 これに対し てプロの料理 人は、まず市 場をのぞきに いくという。 そして、その日に入荷した材料の中から、良くて旬のものを見つけ ると、それを中心にして活かす料理の設計が、それから始まる。 初心者の場合は、技術からの発想である。最初に手持ちの技術と 設計があり、それに必要な材料を求める。これに対してプロのほう は、資源からの発想というべきであろう。 (加藤辿 著 「資源からの発想」による) ア 料理の内容をかえてしまう イ 自分で材料を作ろうとする ウ 手に入るもので間に合わせる エ どこまでも捜しにいく 2 次の古文を読んで、あとの問いに答えなさい。 能の鼓の打ちに、いみじき者あり。ある時、名だたる上手どもを つくしたる能あり。かの鼓打ち、拍子、音色、えもいはず囃したて たれば、聞く人、「あな、おもしろ。 」と感じあへり。満足げにうち ゑみて幕に入らんとす。その父なる翁、待ち受けて、「つたなげに なるに、思ひのほかのことなれば、色を失ひて逃 も打ちたるものかな。」とて、鼓をうばひて投げ捨てぬ。子は誉め られんと げぬ。傍らなる人々、「あいなの親や、子はかくいみじきものを。」 の部分に入れるのに最も適当なものを次のア~エから とあやしむ。 1 ア 浮かぬ顔 エ 誇り顔 イ 恨み顔 選び、記号で答えなさい。 ウ 思案顔 2 次の文は、傍線の部分について説明したものである。文中の空 a が、 b 逃げ て い る 欄a・bに入れるのに最も適当なものをそれぞれ選び、記号で答 えなさい。 ● 「色を失ひて逃げぬ」は、 ようすを表現している。 イ がっかりして b群 ア 腹を立てて イ 子 ウ 驚きあわてて a群 ア 父なる翁 ウ 傍らなる人々 エ ふてくされて (口語訳) 能の鼓打ちに、すぐれている者がいた。ある時、有名な達人たちを残らず出演させた能があった。その鼓 打ちは、拍子も音色も、なんともいいようがないほどすばらしい演奏をしていたので、聞いていた人たち は 「ああ、趣深い。 」と感心しあった。(鼓打ちは)満足げにほほえんで、幕の奥に入ろうとした。(する と)彼の父である翁が待っていて 「下手なのに (あのようなたいそうな場で)打ってしまったことよ。」 と言って、(子の)鼓をうばって、投げ捨ててしまった。子はほめられるだろうと思って得意顔をしてお り、(父の言動は)予想外のことだったので、驚きあわてて逃げてしまった。そばにいた人々は 「わけの わからない親だなあ。子はこんなにもすばらしいのに。 」と理解に苦しんだ。
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