指標悪化で追加緩和への思惑高まる(2015/4/16作成)

*グローバル投資環境
No.961*
ご参考資料
髙木証券投資情報部
中国経済の現状
~指標悪化で追加緩和への思惑高まる
2015年4月16日作成
*今月15日に中国の1-3月期GDPと3月の主な経
▼GDP成長率(%)
済指標が発表された。
・1-3月期GDP成長率(前年同期比)+7.0%
前期比
+1.3%
[市場予想+7.0%,10-12月期+7.3%]
・同(前期比)+1.3%[市場予想+1.4%,10-12月期+1.5%]
*GDP成長率は前年同期比で市場予想どおりとなり、
2009年1-3月期以来の低い伸びとなった。前期比
も3四半期連続して減速した。
* 産業別[年初来前年比]では、第1次産業+3.2%、
第2次産業+6.4%、第3次産業+7.9%となった。製造
業や、経済の主な牽引役である輸出の伸びが鈍化
したことが下押し圧力となった。
・3月鉱工業生産(前年比)+7.9%
前年同期比
1-3月
+7.0%
2014年
1- 3月+7.4% 7- 9月+7.3%
4- 6月+7.5% 10-12月+7.3%
▼鉱工業生産及び小売売上高(前年比,%)
↓小売売上高
[市場予想+7.0%,1-2月累計+6.8%]
・3月固定資産投資(年初来前年比)+13.5%
[市場予想+13.9%,1-2月累計+13.9%]
↑鉱工業生産
・3月小売売上高(前年比)+10.2%
[市場予想+10.9%,1-2月累計+10.7%]
▼固定資産投資(年初来前年比,%)
*当局が投資から消費主導へ経済構造の転換を
進める中で、固定資産投資の伸びは着実な減速が
進んでいる。1-3月期のGDPに占める第3次産業の
割合も51.6%に拡大したことなどから、当局が成長
は減速したものの着実な発展をしたと評価する一方
で、拡大を目指す小売売上高は伸び悩んでいる。
・貿易収支30.8億米$
▼製造業景況感
↓非製造業
[市場予想401.0億米$,2月606.2億米$]
*貿易収支は1月、2月と過去最高の黒字額を更新
したが、輸出額は1月から3ヶ月連続で縮小しており、
3月には輸入が増加したことで、貿易黒字額は昨年
2月に貿易赤字となって以来の最低額に縮小した。
HSBC
非製造業
←HSBC製造業
←
製造業
▼貿易統計(10億米$)
輸出
▼政策金利と物価(%)
輸入
政策金利 3/1より5.35%
↓消費者物価
↓生産者物価
貿易収支↑
期間:2011年6月~2015年4月14日
1/2
~最終頁の「ご注意いただきたいこと」を必ずお読み下さい~
*グローバル投資環境
No.961*
ご参考資料
髙木証券投資情報部
*前述のとおり、成長率が当局の計画に基づ
いたものとはいえ減速しているにもかかわらず、
株式市場は大幅に上昇している。
*中国人民銀行が昨年11月下旬に約2年半
ぶりとなる政策金利の引き下げを行なうなど、
景気支援を目的として金融緩和を行ったこと
が株価上昇の後押しとなったようだ(グローバル
投資環境No.910参照)。
*また、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設
や、現代版シルクロードたる「一帯一路」構想
などの経済・外交政策を進めていることも評価
されているようだ。
*予想PER(株価収益率)は足元で上海総合
指数が約16.4倍、ハンセン中国企業株指数が
(香港H株)が約10.1倍に達している。PERの10
年平均はそれぞれ上海総合が約15.5倍、H
株が11.46倍であるため、特に上海総合指数
の割高感が増している点には注意が必要とな
ろう。
▼為替
(円)
人
民
元
高
▼2014年年初からの騰落率(%)
期間:2014年1月~2015年4月14日
上海総合指数の
騰落率
H株指数の騰落率
▼株価指数:上海総合指数
期間:2008年3月~2015年4月14日
▼株価指数:ハンセン中国企業株指数(H株)
(米ドル)
円/人民元(左軸)
↓
期間:2008年3月~2015年4月14日
↑元/米ドル(右軸)
期間:2012年12月~2015年4月14日
▼中国人民銀行による最近の金融緩和
2014/11/21 1年物貸出金利:6.0%→5.6%
2015/2/4 預金準備率:20%→19.5%
2/28 1年物貸出金利:5.6%→5.35%
※発表日
(文責:佐野)
2/2
《ご注意いただきたいこと》当資料は投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資の最終決定はご自身でなさるようお願い
いたします。当資料は信頼できると思われる各種データに基づいて作成されていますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
株式への投資は、価格の変動や発行者の信用状況の悪化等により投資元本を割り込むおそれがあります。信用取引、先物・オプション取引
をご利用いただく場合は、所定の委託保証金または委託証拠金をいただきます。また、信用取引ではその損失額が差し入れた委託保証金の
額を上回るおそれがあります。国内株式取引の委託手数料は、約定代金に対して最大(税込)1.19664%【2,700円に満たない場合は2,700円
(現物取引買付および信用取引売買)】になります。株式を募集等により取得する場合には、購入対価のみをお支払いいただきます。外国株
式を委託取引により購入する場合は、所定の委託手数料をいただきます。外国株式の委託手数料は国や市場により異なります。外国株式を
店頭取引により購入する場合は、購入対価のみをお支払いいただきます。債券をご購入いただく場合は、購入対価のみをお支払いいただき
ます。(経過利子をお支払いいただく場合があります)。債券は、市場の金利水準の変動等により価格が変動しますので、損失が生じるおそれ
があります。また、発行体の信用状況や財務状況によっても価格が変動し、利金や償還金の支払遅延や不履行となる場合があります。また、
倒産等により元本損失が生じる場合があります。投資信託は、主に国内外の株式や債券を投資対象としているため、基準価額は組み入れた
株式や債券の動き、為替相場の変動等の影響により上下しますので、これにより投資元本を割り込むおそれがあります。投資信託はファンド
ごとに設定された購入時手数料をご負担いただきます。また、投資信託を保有期間中に間接的にご負担いただく費用として、ファンドごとに設
定された運用管理費(信託報酬)のほか、運用成績に応じて成功報酬をご負担いただく場合があります。外国株式や外国債券、外国投資信
託への投資は、上記に加え為替相場の変動等により損失が生じる場合があります。また、通貨発行国の国情の変化により投資元本割れや
途中売却ができなくなるおそれがあります。当社で取り扱う商品等へのご投資には、当該商品等の契約締結前交付書面、上場有価証券等書
面、目論見書、お客様向け資料等をよくお読みください。 商号等:髙木証券株式会社 金融商品取引業者 近畿財務局長(金商)第20号【広
告審査済】 加入協会:日本証券業協会 髙木証券インターネットホームページ:http://www.takagi-sec.co.jp/