短期間の過食による体組成の変化の測定 Sagayama, H et al. J Physiol

短期間の過食による体組成の変化の測定
Sagayama, H et al. J Physiol Anthropol 2014, 33; 29
背景:肥満と過体重は、先進国で食習慣の変化と身体活動量の不足により増加している。
本研究の目的は短期間の過食による体組成の変化を脂肪量、体水分、乾燥除脂肪からなる
3成分モデルで評価することであった。
方法:10人の健康なヒトが、普段の食事より1日当たり1500kcal多いエネルギー量の食事
を3日間の過食期間に摂取した。通常食の前後と3日間の過食期間の後の3時点で、体組成
を評価した。
結果:通常食摂取期間の前後では体重と体組成に有意差はなかったが、3日間の過食期間
の後では体重、体水分、乾燥除脂肪量はそれぞれ0.7、0.7、0.2kg増加した(p < 0.0001)。
脂肪量に過食と通常食で有意差はなかった。
結論:本研究は、短期間の増量では体水分量の増加が体重の増加の要因である可能性を示
唆している。
(2015年4月14日 博士前期課程2年 田井勇毅)
過食期間中は食事量の増加にともなってナトリウムの摂取量が増えている。このため、
水分の摂取量および体内貯留量が増えて体重が増加したことが一因と考えられるらしい。
(岡村浩嗣)