来期に期待。(2015/2/17作成)

*グローバル投資環境
No.900*
ご参考資料
髙木証券投資情報部
日本の10-12月期GDP成長率 速報
~市場予想に届かず、来期に期待。
2015年2月17日作成
*16日に発表された日本の10-12月期GDP成長率の速報値は、前期比+0.6%[市場予想
+0.9%、7-9月期-0.5%から-0.6%へ下方修正]、前期比年率+2.2%[市場予想+3.7%、7-9月期1.9%から-2.3%へ下方修正]となった。前年同期比、前期比ともに2四半期連続したマイナス成長
からプラス成長に転じている。
*GDP[前期比]に対する寄与度を見ると、内需が0.3%、純輸出が0.2%のいずれもプラス寄与と
なっている。GDPに対するプラスの寄与は内需は3四半期ぶり、純輸出は3四半期連続となっ
た。内需のうち、民間住宅は新設住宅着工戸数・工事費予定額が減少し、3四半期連続して
前期比マイナスである。
*2014年通年の成長率は、前年比0.0%となった。民間企業設備、公的固定資本形成等がプ
ラスに寄与した一方で、4月の増税後に落ち込んだ民間最終消費支出の足元での回復は鈍く、
年間で-0.8%のマイナスの寄与となった。
*1-3月期までGDPの伸びを押し下げていた純輸出は、4-6月期以降、プラスの寄与に転じて
いる。東日本大震災後以降に増加したエネルギー需要により拡大していた輸入額は、6月以
降、資源価格が大幅に下落したことを受けて縮小した。通年での寄与は-0.0%と横ばいである。
*原油安はコスト低下という観点から、産業活動全体に対してプラスの波及効果があると思わ
れる。追加の消費増税が先送りされている現在、2015年1-3月期の経済は、遅効的に現わ
れるであろう原油安の恩恵や、個人消費の回復を受けて底堅さを増すと思われる。
▼GDP
[季調済,前期比年率,%]
▼GDP項目別の推移
2013年
2014年
[季調済,前期比,%,()は寄与度] 10-12月期 1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期
前期比GDP
同年年率換算
国内需要
(国内需要の寄与度)
民間需要
民間最終消費支出
民間住宅
民間企業設備
(民間在庫品の増加:寄与度)
公的需要
政府最終消費支出
公的固定資本形成
輸出
輸入
(外需寄与度)
-0.4
-1.4
0.2
(0.2)
0.1
-0.1
2.6
1.2
(-0.1)
0.4
0.1
0.7
-0.2
3.0
(-0.5)
1.3
5.5
1.6
(1.7)
2.4
2.2
2.4
5.9
(-0.4)
-0.7
-0.4
-2.2
6.5
6.8
(-0.3)
-1.7
-6.7
-2.7
(-2.7)
-3.7
-5.1
-10.3
-5.0
(1.3)
0.5
0.3
1.0
-0.3
-5.3
(1.1)
(内閣府、Bloombergのデータより髙木証券作成)
-0.6
-2.3
-0.6
(-0.6)
-1.0
0.3
-7.0
-0.1
(-0.7)
0.6
0.2
2.1
1.5
1.0
(0.1)
0.6
2.2
0.3
(0.3)
0.4
0.3
-1.2
0.1
(0.2)
0.1
0.1
0.6
2.7
1.3
(0.2)
(文責:佐野)
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