(No.2,126)〈マーケットレポートNo.4,137〉 2015年4月15日 IMFの世界経済見通し(2015年4月) 世界経済の緩やかな成長見通しを維持 ばらつきを伴いながら緩やかに回復 先進国は加速、新興国は減速 ■国際通貨基金(IMF)は14日、世界経済見通しを 発表しました。世界全体の成長率は2015年が 3.5%、2016年が3.8%とされ、ほぼ前回(1月公 表)並みの成長見通しとされました。2014年の 3.4%から緩やかに景気が上向く見通しが維持さ れました。 ■IMFは、成長には国・地域ごとにばらつきがある と指摘し、2015年に先進国・地域が前年(1.8%) から加速する一方、世界の約70%を占める新興 国・地域が前年(4.6%)から減速するとしました。 日欧、インドを上方修正 米国、ブラジル、ロシアを下方修正 ■先進国・地域の成長率見通しを国別に見ると、 米国が米ドル高の輸出への影響などから前回か ら引き下げられた一方、金融緩和の影響などか ら日本とユーロ圏は引き上げられました。 ■新興国・地域では、資源価格の下落、干ばつ、 高金利の影響などが懸念されるブラジルと、原 油安や地政学リスクが懸念されるロシアが引き 下げられました。一方、原油安や一連の改革に よる投資拡大見込みなどから、インドは引き上げ られました。中国は、据え置かれました。 IMFの世界経済見通し(2015年4月) 2014年 2015年 (%) 2016年 成長率 成長率 修正幅 成長率 修正幅 世界全体 3.4 3.5 0.0 3.8 0.1 先進国・地域 1.8 2.4 0.0 2.4 0.0 日本 ▲0.1 1.0 0.4 1.2 0.4 米国 2.4 3.1 ▲0.5 3.1 ▲0.2 ユーロ圏 0.9 1.5 0.3 1.6 0.2 ドイツ 1.6 1.6 0.3 1.7 0.2 新興国・地域 4.6 4.3 0.0 4.7 0.0 中国 7.4 6.8 0.0 6.3 0.0 アセアン 4.6 5.2 0.0 5.3 0.0 インド 7.2 7.5 1.2 7.5 1.0 ブラジル 0.1 ▲1.0 ▲1.3 1.0 ▲0.5 ロシア 0.6 ▲3.8 ▲0.8 ▲1.1 ▲0.1 (注1)上記アセアンはタイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、 ベトナムの5カ国。 (注2)インドは年度。 (注3)修正幅は2015年1月の見通しからの変化幅。 (出所)IMFの発表を基に三井住友アセットマネジメント作成 先進国・地域の緩和的な金融環境の変化、金融市場の混乱を警戒 ■IMFは、世界経済のリスクが半年前に比べてバ ランスしていると指摘しました。ただし、原油価格 の下落が主な景気の上振れ要因とする一方、地 政学リスクが高まる可能性などから全体としては 下振れリスクが勝っているとしました。金融市場 の大幅な変動もリスク要因として警戒しています。 ■IMFは、先進国・地域の極めて緩和的な金融環 境が2015年に変化し始めると予想しています。 投資資金の流れが大きく変化することなどにより、 更なる米ドル高が新興国を中心に金融市場を混 乱させる可能性に注意を要するとしています。 2015年04月14日 最近の指標から見る米国経済(2015年4月) 2015年04月08日 日銀の政策と市場動向 ■当資料は、情報提供を目的として、三井住友アセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘す るものではありません。■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。■当資料の内容は作成基準日現在のもので あり、将来予告なく変更されることがあります。■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想で あり、今後の市場環境等を保証するものではありません。■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完 全性を保証するものではありません。■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者お よび許諾者に帰属します。■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。
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