論点解説

2015 年神戸研究会
前期会議
5/30 第 3 回勉強会
論点解説
文責:早川航洋
このプレゼンの目的:
Ⅰ.論点の概要を復習する
Ⅱ.考えられる対立軸を理解する
Ⅲ.自国にとって有利な議論を考える
Ⅰ.論点の概要
<復習>
論点の背景:
1.Post EFA の目標の中に input target(就学率、識字率の向上といった output target
の前提)である、教員の問題と資金創造に関する Target(Target6,7)が設定された。
2.EFA の反省を生かして、Target をただの目標に終わらせたくない
3.Target6,7 のあり方や達成のための枠組みについて議論
大論点、中論点及び小論点の概要:
大論点:Post EFA における Target6,7 のあり方
中論点 1:(
)a
)b・・・教員不足
小論点 1:教員の(
小論点 2:待遇・・・給料、職場環境
)c・・・実習プログラム、資格、授業内容改善
小論点 3:教員(
小論点 4:教員の配置・・・都市と農村遠隔地、紛争地の教員数の格差
小論点 5:教員行政・・・欠勤、勤務中の振る舞い
中論点 2:(
)d
小論点 1:援助の(
)e・・・二国間援助(ODA)と多国間援助(GPE)のバランス
小論点 2:援助の(
)f・・・伝統的なドナーが約束守る、新興ドナーの参入
小論点 3:(
)g の教育支出・・・数値目標の達成
今会議で目指すべき目標:
中論点 1→「個別の問題の存在」と「解決の必要性」について国際的な合意を形成する
中論点 2→資金における現状の問題点を認識し、解決のためのルールを策定し合意する
中論点1と2では微妙に目指すべき目標が違うねば~
1
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Ⅱ.考えられる対立軸
前期会議においては以下のような流れで会議が進むと予想される。1
①そもそもどちらの中論点から議論するかを決定する段階
②それぞれの中論点について議論している段階
③その中論点の中の小論点について議論している段階
それではそれぞれにおいて生じうる対立軸を以下に見ていこう。
①どちらの中論点から話し合うかという段階
○中論点1→中論点2:
先に使い道としての問題認識をしてから、資金の話をしよう by 先進国 or 途上国
○中論点2→中論点1:
そもそも資金がないと教員の問題にも取り組めないよー by 先進国 or 途上国
②それぞれの中論点についての議論の段階
○中論点1:前提・・・主に 5 つの点において途上国は教員の問題を抱えている。
途上国:こうした問題があるから、資金が必要である
VS
先進国:こうした問題があるから、その問題解決の必要性を認識しないといけない
○中論点2:前提・・・小論点 1,2 は資金援助(つまり先進国(新興国も)対象)
小論点3→途上国における資金拠出(つまり途上国が対象)
途上国:とりあえず先進国が資金を援助しないと・・・→小論点1、2から議論しようぜ
VS
先進国:途上国がちゃんと教育支出をしてるかを見ないと・・・→小論点3から議論しようぜ
1
詳しいことについては③で説明する。
2
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③その中論点の中の小論点について議論している段階
○中論点1:その中のどの小論点においても対立軸は先進国 VS 途上国だと思われる。
○中論点2:
・小論点1・・・援助の公平性
GPE 支持国 2:GPE を強化しよう
VS
3
GPE 不支持 :いや、GPE 問題あるやん
・小論点2・・・援助の量
対立軸1
途上国:ドナーはちゃんと約束守ってよ
VS
先進国:もっと結果にコミットした仕組みを
対立軸2
途上国:ちょいあんたらもお金出してよ
VS
新興国:いや、いいけど俺らのやり方でやるで
対立軸3
先進国:資金援助やるとしても同じやり方でしてな
VS
新興国:なんでやねん、ほっとけや
・小論点3・・・途上国内の教育支出
対立軸1
先進国(+一部の途上国):ちゃんと目標守ってよ
VS
残りの途上国 4:頑張るけど、その代わり資金援助してな
2
GPE に参加している途上国や、GPE で(特に積極的に)資金援助をしている先進国
3
GPE に参加していない新興国。
4
こちらは、その数値目標を達成できていない途上国のことを指す。新興国も含む。
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一部の途上国 5:こんな頑張ってるんやからお金出してよ
対立軸2
VS
先進国:分かったから、頑張ってない途上国いじめよーぜ
<主要アクターの整理>
先進国(資金援助積極的 or 消極的)、途上国(Target7→○ or ✕)、新興国
★自分の担当国がどのアクターなのか、どの国が仲間でどの国が敵なのかを理解しておこう!
Ⅲ.自国にとって有利な議論を考える
この会議の特徴
☆論点ごとに仲間が変わる
☆同じ論点でも、話す順番が違うと強みにも弱みにもなる
↓
どの論点をどの順番に話したいかをよく考え、会議が理想的な流れになるように会議戦略を考える
覚えておいてほしいキーワード:
(
)h・・・モギコクにおいて、論点について具体的な議論を行う前に話し合われる、「ど
の論点をどういう順番に話し合うか」という議論。
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具体的には Target7 の数値目標を達成できている途上国のことを指す。新興国も含む。
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Q 具体的にどういう議論なのか?
A.①事前交渉6において行われる、「この論点をこういう順番で話そう」「この TT 案でいこう」
といった会議の進め方に関する議論。
②会議冒頭において行われる、事前交渉の整理や実際にどの TT 案を採用する/どの論点から
話し合うといった議論。
Q その中でどういった戦略をとればよいのか?
A.①スタンスを固める・・・はじめからぶれない主張を持っていると、他の大使に何か言われても、
反論を行うことが容易になる。一方であまり考えていないと、逆にしっか
りと考えている大使の思うような会議の流れになりやすい。
②意見を早めに言う・・・会議冒頭ではまだスタンスのあまり定まっていない大使も多いため、そ
の中でドヤ顔で誰かが自国の主張をしても、それを根拠を持って反論
できる大使が少ない→結果ドヤ顔大使の意見が通りやすい
ドヤ顔大使です。
また登場しちゃいました!
どやあ~
③仲間を増やす・・・事前交渉を使って、立場が近そうな国のスタンスを知り、そういった国を
仲間に入れておくと、自分の考えを通しやすい
勉強会のワークショップで行ったグループ分けが
役に立ちそうだね!~
まとめ:
☑Ⅰで最低限、今会議の論点の概要については理解
☑Ⅱで今会議のそれぞれの論点について予想されうる対立軸を理解
☑Ⅲで自分の話し合いたい論点について話し合う方法を考える
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会議の 1st より前にメールを通して行われる議論。参加は任意。
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