〈第 29 回 6 山﨑賞〉 ガンダムを作り動かすためには 静岡市立竜南小学校 6年 篠﨑巧 1 研究の動機 ぼくは去年、東静岡駅の横で実物大のガンダムを見ました。その時、科学を進歩させ たらアニメの世界だけでなく、実際にガンダムを動かすこともできるんじゃないかなと 思いました。また、ぼくは去年の夏休みに「家庭で作れる電池で車を動かすことはでき る だろうか。」という実験をしました。 今年の目標は、去年以上にパワーが出せる化学電池を作り、ぼくが持っている144分 の1のガンダムの目を光らせることから挑戦しようと思いました。 2 研究の方法と内容 ⑴ アルカリ大電池を作る。 →0.4Vしか発電しない。 ⑵ レモン電池の極板の金属を変える。 →銅板と亜鉛版を電極板にした組み合わせが 0.55Vで一番電圧が高かった。 ⑶ 液体電池の電解質水溶液の種類を変える。 ア、紙コップにいろいろな液体(アルカリイ オン水、食塩水など)150ml を入れる。 イ、銅板と亜鉛版のはばを2cm とする。 ウ、銅板と亜鉛版を立てて、液体の中に2cm ずつひたるように入れる。 エ、銅板と亜鉛版をそれぞれワニ口クリップで電圧計につなぐ。 電極板を変えた手作り電池 電圧(V) 0.6 0.5 ア ="銅板とアルミニ ウム板" 0.4 0.3 イ="銅板と亜鉛板" 0.2 0.1 ウ="亜鉛板とアルミニ ウム板" 0 1 4 7 10 13 16 時間(分) 19 -1- 22 25 28 電解質を変えた手作り電池 電圧(V) 1 0.9 キリンのアルカリ イオン水 ドイツの水 0.8 フランスの水 0.7 0.6 手で絞ったレモン 水 0.5 3%塩酸 0.4 0.3 水酸化ナトリウム 0.2 30%食塩水 0.1 0 駿河湾の深層水 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 時間(分) ⑷ 直列つなぎにして、電池の数を増やす。 電池の数を増やした手作り電池 電圧(V) 3 2.5 キリンのアルカリイオン水10 個 レモン5個 2 レモン10個 1.5 手で絞ったレモン3個 1 駿河湾の深層水4個 0.5 30%あらしお食塩水4個 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 時間(分) -2- ⑸ 実物大のガンダムの構造を調べる。 図書館の本やインターネットで調べる。 東京のお台場の実物大ガンダムを見学に行く。 →設計図を見て、ぼくのガンダムの目を光らせるように改造した。 ⑹ムギ球が光る電力を調べる。 →2.5V以上が必要。 3 研究のまとめと感想 ぼくが今まで作った化学電池の中で、一番電圧が高かったのは銅板と亜鉛板を電極板 として、深層水150ml を電解質とした電池を4個つなげたものでした。 今回一番驚いたことは、駿河湾の深層水が電解質として最もよいことを発見したこと でした。この深層水をもっと工夫して、化学電池を進化させたいと思いました。また、 僕 のガンダムの改造は成功し、目を光らせることができました。これからも電流も多く 作 れる電池の研究を続け,いつかガンダムを動かしたいと思いました。 4 資料 ① 実験でわかる中学理科の化学 ② 深層水ミュージアムのパンフレット ③ ガンプラ30周年記念公式ガイドブック ④ キリンビバレッジ株式会社 福地考宏 ホームページ -3- 著 誠文堂新光社 (株)バンダイホビー事業部 等
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