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平成 26 年度スマートコミュニティ構想普及支援事業 成果報告書(要約版)
1. 補助事業者名
:
バイエルマテリアルサイエンス株式会社、ダイキンエアテクノ株式会社
2. 対象地域
:
和歌山県和歌山市加太地区
3. 補助事業の名称
:
加太のスマートコミュニティ化による活性化と創造的街創り
4. 内容
(5) 活性化の方向/想定事業の提案
(1) 背景・目的
 地元中心での発電、エネルギーマネージメント、活性
対象となるコミュニティは、継続的な人口流出が続き、
和歌山市の中に於いても突出して住民の高齢化が進んで
いる。空き家・空地・高齢者の独居世帯が多い典型的な
日本の地方都市近傍の集落である。コミュニティの社会
的特性と共にエネルギーの使用状況を把握し、コミュニ
ティの望ましい将来像を描き、併せてそこに至る活性化
のロードマップを策定する事を目指す。
化事業のスキーム構築を検討した。
A:エネルギー地産事業(地域内での再生可能エネルギー
等の創出事業)
:太陽光、木質バイオマス
B:エネルギー供給事業(地域内の地産エネルギーを地域
内の需要家へ供給する事業)
C:省エネ支援事業(加太地域および需要家の省エネを支
援する事業):エネルギーマネージメント
D:コミュニティづくり事業(観光振興、地域の活性化、
(2) 調査事業の概要
賑わい創出等事業)
①コミュニティのエネルギー消費量・消費パタン
②地産地消を目指した再生可能エネルギー利用による
エネルギー供給事業の成立可能性
③コミュニティ全域を対象にした省エネルギー並びに
負荷平準化の為の設備配置並びにエネルギー需給管理
システム(CEMS, BEMS)の設計容易性と拡張容易性
④これらのエネルギー管理システムによる段階的な既存
グリッド置き換えの際の課題
⑤想定するエネルギー発電・託送事業者(地元主体の
SPC)の構成
⑥コミュニティの活性化施策
(6) 今後の展開
 複数の事業を段階的に並行して推進していくことが必
要である。エネルギー関連事業については、2018 年の
(3) 再生可能エネルギー導入の検討
事業本格稼動を目指す。
 様々な再生可能エネルギーの利用を検討したが、太陽
 コミュニティづくり事業については、空き家若しくは
光発電、木質バイオマス発電の導入が現実的である。
転用可能な建物を改修し、コミュニティセンターとす
但し、対象コミュニティが総世帯数約 1350 戸と規模が
るパイロットプロジェクトを実施し、施策の法規制へ
小さい為、事業採算性を勘案すると規模が限られる。
の整合並びにエネルギーマネージメントによる運用デ
 太陽光発電は 2MW、木質バイオマス発電は 0.5MW レベ
ータ・技術データ・コストデータの蓄積を行い、PDCA
ルの導入が望ましい。それらの発電量は、域内需要 15
百万 kWh/年の約 30%を賄うものとなる。
 他の再生可能エネルギーについては、井戸が多い事か
ら比較的大きな施設には、地下水熱利用のヒートポン
プシステムの導入が、住宅には太陽光発電が有効な事
から太陽熱温水器の導入もエネルギー低減に寄与する
と考えられる。
(4) エネルギーマネージメントの基本方針
①省エネやデマンドレスポンス、デジタルサイネージで
の啓発により、地域全体の需要ピークを抑制、シフト
する。
②最大限、地産エネルギーを調達&供給する。
③不足する部分は外部や調整電源で調整する。
の輪を回す事で、段階的に普及させてゆく。