仕様書 電子・材料・ナノテクノロジー部 1.件名 重要インフラ等における

仕様書
電子・材料・ナノテクノロジー部
1.件名
重要インフラ等におけるサイバーセキュリティの確保に関する検討
2.目的
平成32(2020)年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を迎える我が国に
とって、サイバー攻撃の脅威は切実な問題であり、強固なサイバーセキュリティの確保
による世界で最も安心・安全な社会基盤の確立が必達の課題である。
上記課題を解決するため、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の「重要イ
ンフラ等におけるサイバーセキュリティの確保」においては、重要インフラサービスの
安定運用を担う制御ネットワークおよび制御ネットワークを構成する制御・通信機器
(以下「制御・通信機器」という。
)のサイバー攻撃対策として、制御・通信機器のセ
キュリティ確認技術、制御・通信機器および制御ネットワークの動作監視・解析技術と
防御技術を研究開発する。その成果を、東京オリンピック・パラリンピック競技大会を
ターゲットに、実証実験等を通して、通信・放送、エネルギー、交通などのインフラシ
ステムに適用できることを確認する。また、今後普及・拡大が見込まれる IoT システム
のセキュリティ確保に向けて前記技術を拡張するとともに、技術導入を支援する認証
制度の設計、分野を超えた運用のための共通プラットフォームの実現、セキュリティ人
材育成に取り組む。
これらの研究開発を効率的かつ効果的に進め、その成果を早期に実用化・事業化する
ためには、この分野における国内外の最新状況を把握するとともに、成果の利用者であ
る重要インフラ事業者等の関係者と共に課題解決に向けた議論を行い、計画に反映し
ていく必要がある。
そこで、本事業では重要インフラ等におけるサイバーセキュリティの確保に関する
研究開発の推進及び成果の実用化・事業化における課題等を調査・分析し、研究開発計
画に反映するものである。
3.内容
(1) 重要インフラ等におけるサイバーセキュリティの確保に関する調査等
研究開発の課題を整理し、方向性を適時に見直すために以下の調査等を実施する。
また、調査結果について、6~10名程度の有識者からなる委員会(ワーキング
グループ)を分野ごとに設置し、それぞれ6回程度開催し、議論する。また、必要
に応じてサブ・ワーキンググループを設置する。
① セキュリティ技術調査
研究開発成果を主要な重要インフラ事業者の制御・通信システムに導入する
上で必要となる各システム固有の要件を調査し、課題を整理する。
② セキュリティ運用調査
重要インフラ分野における横断的情報共有のための先行的な取り組みや組織
(テレコム・アイザック推進会議等)、重要インフラ事業者等の情報共有・分析
機能等の概要、および、関連する法制度等を調査し、重要インフラ等における
サイバーセキュリティの確保に向け、重要インフラ分野内および分野をまたが
る情報共有および連携を実現する上での課題を整理する。
③ 認証制度と関連法制調査
制御・通信機器の真正性・完全性確認技術と健全性確認技術について、その
社会実装に向け、技術適合検査等に関する既存の取り組み、および、安全性や
セキュリティに関する各種の国際標準化動向や関連する法制度の概要を調査し、
本技術の社会実装を実現するための認証制度を設計する上で考慮すべき事項を
整理する。
④ 人材育成調査
重要インフラ運営部署の運用担当者を主な対象とし、主要事業者における運
用実務の社内教育におけるセキュリティ教育状況、およびセキュリティに関す
る担当者の意識レベルの実態等を調査する。また、運用業務に密着したセキュ
リティ技術レベルの向上に必要な人材育成方法に関する課題と要件を整理する。
(2) 関連シンポジウムの開催
海外連携の推進等を目的とした関連シンポジウムの企画、開催を行う。シン
ポジウムには、海外連携や海外実証事業等への期待や効果等に関する関連団体
や関連企業からの講演を含めること。
(3) その他
NEDOからの要請があった場合は、協議の上、可能な限り反映する。また委
員会等の運営業務に関しては、事前調査、委員会資料の準備、会場手配・設営、
会議に係る各種手配及び支払い、委員会等メンバーへの旅費・謝金の支払い、委
員会等日程調整・各種連絡、議事録の作成等を行う。
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4.調査期間
NEDOが指定する日から平成29年3月17日(金)まで
5.予算額
2,000万円以内(うち平成27年度は800万円以内)
6.報告書
提出期限:中間年報
平成28年3月31日(木)
成果報告書 平成29年3月17日(金)
提出部数:電子媒体CD-R(PDFファイル形式) 1枚
提出方法:
「成果報告書・中間年報の電子ファイル提出の手引き」に従って提出のこと。
http://www.nedo.go.jp/itaku-gyomu/manual_tebiki_index.html
7.報告会等の開催
委託期間中においては少なくとも二か月に一度報告会を開催し、調査の進捗につい
て報告を行うこと。また、委託期間終了後に、成果報告会(公開)を開催し報告を行う
こと。
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