春日神社のイヌマキ群叢;pdf

春日神社のイヌマキ群叢
【かすがじんじゃのいぬまきぐんそう】
所在地:差木地 1
旧差木地小学校正門前の道を上り、突き当りを右へ道なりに進むと、正面に春日神社の森
がある。春日神社の境内に自生している大小 100 株以上のイヌマキ(1)の林が昭和 33(1958)
年に春日神社のイヌマキ群叢として東京都の天然記念物に指定されている。最大のものは社
殿の右手にあり、目通り幹囲 5.5m、春日神社の神木とされている。春日神社のイヌマキ群
叢は、スギが 2 割、その他は単木が数種混じり、イヌマキは幹回り 90cm 以上のものが群生
している。大島の自然林の主要な構成主であるスダジイが一本も見受けられない。このよう
な巨木となったイヌマキだけが優占する林は日本でも珍しく貴重である。
境内には淡島様、天神様その他多数の地神が祀られている。2 つ目の鳥居をくぐり、石段
を上ると正面に社殿があるほか、左右の狛犬、手水鉢、社殿のきざはしがある。神鏡は有柄
丸形柏葉文の銅鏡で江戸時代中期のものである。
(1) 関東より西から沖縄にかけて分布する常緑針葉樹。暖地の沿岸部に自生しており、潮風
に強い。伊豆地方ではイヌマキのことをアスナロと呼ぶことがある。