「電子化された会計帳簿の監査対応」について

「電子化された会計帳簿の監査対応」について
電子帳簿保存法の施行により、多くの企業がそ
報を自由に加工できるXBRL(extensible business
の申請を行い、コンピュータのハードディスク等
reporting language)等、今後も一層のIT化が
の電子媒体上に記録された会計帳簿を正規の帳簿
進む方向にある。これらの企業のIT化に対して、
としている。こうした電子化された会計帳簿に対
監査上は監査可能性の観点から企業の情報システ
してオンライン端末機を使用して監査を行うこと
ムに合わせた適切な監査アプローチを採用し、情
が多くなってきている。本研究報告は、このよう
報システムの内部統制の有効性の評価を適切に行
な電子化された会計帳簿を対象とした監査を実施
うことが一層重要になってきている。更に企業の
するに際しての留意事項を個別の監査手続に係わ
情報システムを監査上も積極的に活用して監査業
らせて整理したものである。
務のIT化を図っていくことも重要である。本研
なお企業においてはこうした帳簿の電子化のほ
究報告をこうした監査業務の参考にしていただき
か、監査証跡としての原始証憑が電子化されたり、
EDINET(有価証券報告書等の電子開示)やその情
たい。
(常務理事 小澤 勲)
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