野増大宮のシイ樹叢・大宮神社 【のましおおみやのしいじゅそう・おおみやじんじゃ】 所在地:野増字大宮 この大宮神社を取り囲む様にして幹周 90cm 以上の樹木が多く群生している。群生してい る樹木はスダジイが最も多く、参道から神社周囲には約百十数本群生している。スダジイの 次にイヌマキが多く、次いでタブなどで構成されている。伊豆諸島では多く見られるシイ樹 叢だが、この大宮神社は巨樹も多く、昭和 14(1939)年 12 月東京都指定天然記念物に指定さ れた。また、町指定のものでは、無形文化財で野増大宮神社の十二座神楽が登録されている。 大宮神社はもとを阿地古大明神と称し、祭神は阿地古命である。昔は、ここから南の山中 のアジコと呼ばれる地に祀られていたが、度々起こる三原山噴火の降灰により、室町時代に 現在の場所に遷座したと思われる。また、他の波布比咩命、波治加麻も昔は同じ地にあった ものと思われ、大宮神社と同じ理由によって現在の地に移祀したものではないかと考えられ る。この大宮神社は、都道から子ども家庭支援センター横の階段を上った先にある。階段を のぼり鳥居をくぐると平坦地となり、その先へ行くと左手に庁屋のある広場に出る。この広 場の東側に中型の鳥居があり、石段が続いている。石段の左右にはシイノキを主とした大き な木が繁っており昼も暗い。のぼりつめると、鳥居があり、左手に手水屋、その先に狛犬が ある。左手石垣の上には旧野増小学校校舎(現在は子ども家庭支援センター)と、野増 12 番 地にあったマオサマと言われる七人様の小祠 2 つを合祀したものと、他に 5 つの小祠があ る。
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