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たま
たま
球は霊なり
~野球部だより 30~
12.5.2013
朝の学習会が始まっても、例年毎週水曜日だけは地域清掃に出かけることにしています。
いつもと違いユニフォームではなく学生服でのゴミ拾いですが、詰襟の学生服をきちんと
着ている姿は、やはり恰好よく見えます。ユニフォーム姿でも学生服姿でも、着ている人
の性格や雰囲気というものが出ます。周りから見て、すてきだと思われる着こなしをして
ほしいものです。
さて、その野球のユニフォームですが、スポーツの中でベルトを着用するのはやはり野
球だけです。一説に野球のユニフォームはアメリカ独立戦争時の軍服が由来だとするもの
もあり、だからベルトを着用するのでしょう。またストッキングにしても不思議に思われ
る人もいるかもしれませんが、スライディングをした時などにくるぶしを守るために履い
ています。ストッキングが見えなくなる、スパイクまで隠れてしまうユニフォームパンツ
を最近の大リーガー、プロ野球選手は履いていますが、イチロー選手のようにユニフォー
ムパンツの裾を上げてストッキングが見えるクラシックスタイルが、本来の正しいユニフ
ォームの着方です。
「西武鉄道の初乗り料金は、いくらか知らんだろう。」と、秋季練習初日に西武の主砲中
村選手に問いかけたのは、この秋に再び西武の監督に就任した伊原春樹氏。
「わかりません。」
と中村選手が答えた瞬間、「140円だよ、140円。」と声を荒げ、説教が始まったそう
です。
「自分の親会社の初乗り料金を知らないなんておかしい。高い給料をもらっているけ
ど、140円から始まっているんだよ。」球団は親会社の看板を背負い、選手の年俸は鉄道
利用者や入場料収入から支払われています。だからこそ西武の一員としての心構えを伊原
監督は選手に説いたのです。
「初乗り140円とは知らなかった。勉強になりました。」と
は主将の栗山選手。自らを「鬼」と表現した伊原監督は、選手の身なりにも厳しい注文を
つけました。
「ファンはヒゲ面、長髪を見に来ているわけではない。中村の豪快なホームラ
ンを、涌井の150キロの剛速球を見に来ている。スパイクの下まで隠れるようなダブダ
ブなズボンにしてくるな。今後は禁止。」選手としてのあり方、社会人としてのあり方を説
いた伊原西武の来年の活躍を期待したいと思います。
地域清掃から学校へ戻る際、法政女子高校の角でつつじヶ丘自治会の塚越正男会長に会
いました。塚越会長は本校の生徒、岸谷小学校の児童のために、毎朝登校の見守りをして
くださっていて、選手たちに笑顔で「いつもありがとう。」と声をかけてくださいます。見
守り隊としてすてきなユニフォーム姿の会長。子どもたちをはじめ地域の人々に、今日も
安心感を与え続けてくれています。