骨の表面構造のSEM観察

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Title
骨の表面構造のSEM観察
生体試料 生物試料 生物材料
Introduction
骨組織について
骨は、筋・骨格系を構成する主要な器官で、運動器系の支持組織として、
また内部器官の保護作用、無機イオンの体内での
貯蔵庫など、
様々な役割を有した重要な器官です。
そして、
骨組織は、
代謝活性が高く、
細胞とのかかわりあいが強い組織です。
そのため、SEM観察では、骨基質を対象にする場合と骨組織の細胞を対象にする場合があります。
Method
骨の表面構造および構成元素の確認に、SEM観察・分析を行います。
骨基質が対象となるため、
まずヒポクロリット法(有機物除去法)によって、表面を覆っている有機物質を除去します。
アセトンにて脱脂して試料を作製します。
そして、骨髄は脂肪を多く含むため、
観察部位にコンタミが無いか確認後、金属コーティングして、SEM(走査電子顕微鏡)にて観察・分析を行う。
Result
サンプル:生 物 材 料
サンプル調整:ヒポクロリット法による有機物除去、脱脂処理および白金コーティング
条件:加速電圧15kV、撮影倍率x200、x500(二次電子像)、分析対象元素Na、Mg、P、Cl、Ca
装置・検出器:SEM(走査電子顕微鏡) EDX(エネルギー分散型分析装置)
SEMによる骨の表面構造と構成元素の分析を行い、多孔質な形状が確認できます。
細胞成分や骨膠原線維周辺の有機物質が除去できるヒポクロリット法によるSEM観察は、骨代謝や骨化の進行過程な
どの研究や観察に適しています。
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