第 1116 号(1963 年 2 月 15 日第三種郵便物認可) 2015 年 3 月 25 日 通常、軍隊を持つ国では軍隊 自衛隊が﹁できること﹂をすべ らかにするものだが、日本では ﹁外交﹂をするための手段とし わ れ て い る が、 国 益 追 求 型 の 器移転が必要だということも言 外交には経済力、軍事力、武 いか。特に、米軍との関係等か にさせている原因の一つではな のを抽象的にして、想像不可能 が、﹁ 戦 争 ﹂ と い う 言 葉 そ の も 済むように固定化されたこと 構造的に戦争と向き合わないで 大日本帝国憲法下で軍部の暴 て法律に書かなくてはいけな て、軍事力を使っていいのか。 らず、外務省の要素も強い。 走を止めることができなかった い。だから非常に複雑な防衛法 日本をどういう国にしたいの に﹁できないこと﹂は何かを明 失敗から、日本国憲法では戦争 制の体系ができている。さらに か。どういう国として次世代に 日米安保抜きには語れない 存 立 事 態 *を だ れ が 判 断 す る 大変だったんだから仕方なかっ 念 が あ る。﹁ 先 の 大 戦 は み ん な ﹁戦争被害受任論﹂という概 らないのが今なのではないか。 視ははなはだしい。そもそも立 現政権の法の軽視、憲法の軽 勢力があることをどう考えるか。 たのか。日本国内にもそうした 外﹂ 、あれをつぶしたのは誰だっ 政 権 交 代 時 の﹁ 最 低 で も 県 50周年の歴史に学ぶパンフ(100円) 女性会議 発行所: 有効だった﹁論理による統制﹂ 放棄、交戦権の否認という9条 法律による制度全体でもコント 渡したいのか。国益を軍事力で ら目をそらすために。 により、諸国にはない方法で国 ロールのしくみを作ってきた。 力行使で解決する国にしたいの の か。﹁ 対 応 措 置 に つ い て 閣 議 追求する国、あるいは紛争を武 か。自分が殴られなくても殴り にかけて決定する﹂というよう 防衛省改革の総仕上げ に 行 く よ う な 国 に し た い の か。 に、法律にはあえて明示的には た ん だ。 我 慢 し な く ち ゃ﹂ と。 憲主義は数百年しか経っていな ◆平和と命と人権を!5・3憲法集会実行委員会 連絡先☎ 03-5289-8222(平和フォーラム) の持っている実力=権力をコン ト ロ ー ル し よ う と し た。 一 方 ﹁文官統制の終わり﹂と新聞の 安保法制についてはテクニカル 書かないのではないかと考えて で 自 衛 隊 が で き た が、 そ こ で、 はならなかった。自衛隊の海外 見出しにもあったように、戦後 な議論になりがちだが、最終的 ﹁9条は単なる理想でした﹂と 派 遣 の 際 は 常 に 疑 問 が 呈 さ れ、 日本的な統制のあり方が大きく 政府は﹁自衛のための必要最小 を揃えて決めるからだ。 なのかは日米で調整し、足並み い る。﹁ 平 時 ﹂ な の か﹁ 有 事 ﹂ 年、記憶を次世代につ なげていかなくてはいけない時 戦後 にはそこだと思う。 年 間、論理による統制のほうが強 変わろうとしている。この る戦力ではない。自衛隊は軍隊 く、日本型の文民統制がそれを 限の実力の保持は、憲法の禁ず ではない﹂と説明してきた。国 沖 縄 は 新 た な 局 面 に 入 っ た。 ジョージワシントンは首都圏近 く に 配 備 さ れ て い る。﹁ 戦 争 ﹂ は、中東など遠いところの話で は な い。︵ 有 事 の 際 ︶ 一 番 最 初 防衛省改革はかなり以前から 空襲訴訟では東京でも大阪でも い﹁ 近 代 の プ ロ ジ ェ ク ト ﹂。 ま 田中寿美子さんをしのぶ会事務局編(1000円) お話 : 大江健三郎さん他 ♪音楽ライブもあります 参加費無料 *手話通訳あります 「美しく立てり」 臨港パーク (最寄駅・横浜市営地下鉄みなとみらい駅) 北沢洋子・清水澄子共著(1000円) (日)13:00 ∼15:30 2015 年5月3日 「女性がつくる21世紀」 ∼戦争・原発・貧困・差別を許さない∼ 「ジェンダー平等をめざそう」 憲法9条 のもとでの ﹁安保法制﹂ 複眼的 に注視 を 始 ま っ て お り、 い ま﹁ 総 仕 上 原告の主張が退けられた。 だ途上にある。立憲主義を現実 日本婦人会議のあゆみ(750円) に攻撃対象となるのは在日米軍 げ ﹂。 な ぜ こ の 時 期 な の か。 特 ﹁仕方がなかった﹂と言うこ にしていくことこそが、今を生 だろう。日米安保条約抜きには 定秘密保護法、集団的自衛権行 とによって真の問題から目をそ きる私たちの責務ではないか。 期 な の に、 で き な い の は な ぜ 使 の 閣 議 決 定、 安 保 法 制 の 改 らす。国民を分断させ、固定化 ともすれば悲観的になりがち 補強してきたが、論理による統 変、日米ガイドライン改定⋮そ さ せ る。﹁ 運 の 悪 か っ た 人 ﹂ は だが、私はそれほど悲観してい 家権力のコントロールの方法と して防衛省内の力関係が変わる 自分の人生として、つらさを1 ない。学生と接していると、私 ﹁戦争法案﹂を語れない。 こと、これらを同時に見なけれ 人で引き受けなくてはいけな たちが思っているより、彼らの か。それを顕在化しなくてはな ばいけない。ガイドラインとの い。国家はそれを少数の人たち 制が揺らぎ、文民統制のしくみ 行使容認の閣議決定により、こ 関連でいうと、米軍との統合的 に引き取らせ、分断させること ﹁平和文化﹂は分厚いと感じる。 して﹁論理による統制﹂が今ま れが揺らいでいる。しかし、憲 な動きを見なければいけない。 で、過去を直視しないで済む状 この分厚さを信じていい。ある も変えられようとしている。 法9条が改正されていないの さらに、防衛省改革の一環と 態を作ってきたのではないか。 意味、今がチャンスなのかもし 日、集団的自衛権 で、大枠は維持されていること して防衛装備庁を設置し、武器 貧しさとか苦しさとか、色々 れない。 ︵まとめ・光︶ 昨年7月 に留意したい。 輸出を単一の組織体として行な な こ と を 含 め て 分 断 さ せ ら れ、 外交手段として軍事力? おうとしている。防衛省のみな 「大地に花を」 5・3 憲法集会 女性会議の本 平和と命と人権を ! ̜̹ࣽͣ͛̀Ȃ උ̵͙̥ͭ́ͭ͘ȉ 70 70 では確かにあったのだ。 さん 青井 未帆 1 〒113-0033 東京都文京区本郷 2-27-2 東眞ビル5階 TEL 03(3816)1862 / FAX 03(3816)1824 E-mail:[email protected] http://www.joseikaigi.com/ 毎月10 日・25 日発行 月額 300 円 ( 送料別 124 円 ) 年間 5,040 円 ( 送料込 ) 郵便振替口座 00170-0-9 9031 3月6日、政府は「背広組」 (文民)を「制服組」 (自衛官)の上に位置付けてきた「防衛省設置法」の 改正案を閣議決定した。安倍首相は「シビリアンコントロールは国民から選ばれた総理大臣が最高指揮官 であるということにおいて完結している」と発言したが、逆に不安が増すばかりだ。今後、統一地方選を 経て5月にも恒久法(自衛隊法など)を出してくると見られる。3月7日、緊急学習会「戦争法に備え よ」 (主催:社会文化法律センター・戦争をさせない 1000 人委員会)が連合会館で開かれ、危機感から 集まった人で会場は満席となった。青井未帆さん(学習院大学教授)の基調報告を中心に紹介する。 *「武力攻撃事態法」を改正し、日本が直接攻撃されなくても集団的自衛権が行使できるとする新たな概念のこと
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