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※次号は9月 10 日号です。
第 1147 号(1963 年 2 月 15 日第三種郵便物認可)
2016 年
8 月 10・25 日
の危険性がある。
できる点で﹁お試し改憲﹂以上
同一の効力を有する政令を制定
共闘を実現してほ
間に入って、野党
や市民団体などが
衆議院選挙が行
しい。政権交代が
な わ れ る ま で は、
そして、国民が改憲を一度経
首にし、国防軍が集団的自衛権
今の与党優位の議
実現すれば、改憲
も行使し、国民の権利を国家の
席配分の下で政治
験した後は、改憲勢力が全面的
論理で制限し、内閣総理大臣の
策動は確実に止め
権 限 を 強 化 す る 改 憲 案︵﹁ 日 本
は進む。戦争法の
な改憲を目指すだろう。自民党
国 憲 法 改 正 草 案 ﹂︶ を 発 表 し て
発動と改憲への動
られる。
いる。こんな改憲を絶対に認め
き を 止 め る の は、
は2012年に、天皇を国家元
るわけにはいかない。
いかに運動と世論
憲法を争点から隠していた自民
越えることになった。選挙中は
憲勢力が衆参両院で3分の2を
体 と が 一 緒 に 運 動 す る﹁ 総 が
連合所属労組と全労連・市民団
抗するために、2014年には
あまりに危険な安倍政権に対
一候補に投票した無党派層の
回の参院選では1人区の野党統
統一候補に投票した。一方、今
挙では、無党派層の7割が野党
か。衆議院北海道5区の補欠選
無党派層の動きはどうだった
かった。首相の靖国神社公式参
法ができてもあまり発動させな
世論を作ってきたことで、破防
めていても、国会の外で運動と
る。国会内で推進派が多数を占
し た の は 運 動・ 世 論 の 力 で あ
イラク戦争に独仏政府が反対
2010年と比べれば議席を増
議 席 も 取 っ て い る。 自 民 党 は
から
%程度であるのに
%程度。それ
いことが明らかになった。
勝負は衆院選の小選挙区
にかかっている。
*購入ご希望の方はお名前と送付先をファックス
またはメールで下記までお送りください。
を作るかにかかっ
党だが、﹁政策BANK﹂︵ネッ
か り 行 動 ﹂ が で き た。 さ ら に、
%。過去4番目に低い
だ。仮に改憲を発議し、国民投
や し た が、 2 0 1 3 年 よ り は
山川菊栄記念会 編/ 1800 円+送料
市民が後押し﹁野党共闘﹂
トで閲覧できる︶の一番最後に
2015年には学生︵SEAL
割合は
た。何といっても改憲を阻止し
票まで持ち込むことができたと
減っている。他方、民進党︵旧
政権選択が問われる次の衆議
院選挙。自公政権を退陣に追い
山川菊栄記念会記録集 2000-2015
ている。
小さく﹁憲法改正﹂を入れてい
D s ︶ や 女 性︵ マ マ の 会 ︶・ 学
も、 無 党 派 層 が 大 き く 動 か な
て き た。 今 後 の 憲 法 の 行 方 は、
しても、否決されたらその先長
民主党︶は、2010年よりは
たたかう女性学の歩み
7月の参議院選挙の結果、改
たことを理由に、今秋にも憲法
民 連 合 ﹂ が 誕 生 し た。﹁ 選 挙 を
かったことが見て取れる。
拝は一度だけで断念させてき
た動きが出てくると思われる。
変えよう﹂と運動を各地で展開
党が
・7%という投票率を見て
南スーダンでのPKO部隊が
し、参議院選挙の1人区、東京
対し、民進党は
﹁ 1 + 1 + 1 + 1 = 4﹂ で は 自
らく改憲ができなくなる可能性
減らしたが、2013年よりも
込むためには、衆議院の小選挙
区でどれだけ野党共闘ができる
かが課題だ。政党間の協議でう
まく調整できない場合は、市民
私たちの粘り強い、地道な運動
駆け付け警護に踏み切る可能性
都知事選でも野党共闘が実現し
を 考 え れ ば、 4 野 党 の 合 計 が
この間の政党支持率は、自民
もあるが、憲法9条があること
た。市民の運動が、政党を突き
現にこの野党共闘は一定の成
民党に勝てるわけがなく、無党
があるので、まず論じられるの
も6にもしていかないといけな
果を上げた。2013年の参議
40
派層の支持も得て、これを5に
10
30
院選挙1人区で野党は2議席し
は 緊 急 事 態 条 項 や 新 し い 権 利、
議席を増やしているのだ。つま
か 取 れ な か っ た が、 今 回 は
憲法裁判所規定などの挿入論か
ないということだ。
持を受けて信任されたわけでは
り、安倍政権が圧倒的多数の支
は、緊急事態時に内閣が法律と
特にこの﹁緊急事態条項﹂に
もしれない。
与党の公明党も国民も消極的
ただし、9条改正については
るだろう。
となっている9条改正が狙われ
動かしたのである。
者︵学者の会︶も加わって﹁市
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で限定的な集団的自衛権行使容
審査会を開くなど、改憲に向け
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認にとどまっているため、障害
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発行所: 女性会議
どうなる「憲法」 参院選後に見えた課題
清水 雅彦(日本体育大学教授・憲法学)