95 回薬剤師国家試験 問３ 混成軌道に関する記述のうち、正しいのはどれか。２つ選べ。 １ ２ ３ ４ １ ベンズアルデヒドの炭素原子は、すべて sp2 混成軌道をもつ。 アンモニアの窒素原子は、sp2 混成軌道をもつ。 アレン（プロパジエン）の中央炭素は、sp 混成軌道をもつ。 アセトニトリルの窒素原子上の非共有電子対は、sp3 混成軌道を占めている。 解説 正：ベンズアルデヒドを構成する 7 つの炭素原子は、すべて sp2 混成軌道を有し、平面構造をとって いる。 ２ 誤：アンモニアの窒素原子は sp3 混成軌道である。 アンモニア分子は四面体構造をとっており、窒素原子の有する 4 つの sp3 混成軌道のうち、3 つ の水素原子との結合に用いられ、1 つは非共有電子対が占めている。 ３ 正：アレン（プロパジエン）の中央炭素原子は sp 混成軌道であり、直線構造をとっている。 なお、アレンの中央炭素原子は混成に関与しない 2 つの p 軌道を有しており、これらは互いに直交 し存在している。 このため、アレンの両端の炭素原子が有する p 軌道と中央炭素が有する p 軌道より形成される 2 つ のπ結合は、互いに直交している。 95 回薬剤師国家試験 ４ 誤：アセトニトリルの窒素原子上の非共有電子対は、sp 混成軌道を占めている。 窒素原子の有する 2 つの sp 混成軌道のうち、1 つは炭素原子との結合に用いられ、もう 1 つは非 共有電子対が占めている。混成に関与しない 2 つの p 軌道は、アレン分子の中央炭素と同様に直交 している。 問３ 解答 １、３
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