2月の米国鉱工業生産指数

2015 Mar
17
2月の米国鉱工業生産指数
市場予想を下回るもののプラス推移。今後も米国景気を下支え
昨日発表された2月の米国の鉱工業生産指数は前月比+0.1%、
鉱工業生産指数、設備稼働率の推移
設備稼働率は78.9%とともに市場予想をやや下回る結果となりま
した。この背景には、昨年後半からの原油価格の下落によって鉱
(%)
85
業が伸び悩んでいることや、米ドル高基調の中で輸出産業が苦戦
していること、また西海岸の港湾労働者のストライキによる悪影響
81
などがあると考えられます。
77
98
しかし、鉱工業生産指数は既にリーマンショック直前の水準を上
回るなど基調は良好です。その理由としては①シェール革命により、
73
92
米国内で原油を調達することが容易となり、プラスティックなどの石
油関連産業が拡大・発展したこと、②米国の強みであるインテルな
69
86
どに代表される世界的なハイテク産業の底堅さが確認できること、
③良好な雇用環境や安価な原油価格が家計の実質可処分所得
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向上に寄与しており、食品などの内需セクターに対して好影響を与
えていることなどがあると考えられ、これらが鉱工業生産指数を下
設備稼働率(左軸)
事会)による利上げ観測の高まりなどがありますが、上記の通り、個
人消費などがしっかりしているなか、製造業は堅調さを持続してい
アシスタントストラテジスト
中山 健悟
104
20
15
10
5
0
ハイテク産業
食品・飲料・たばこ製品
プラスティック・ゴム製品
-5
05/2
07/2
09/2
11/2
13/2
(出所)Bloombergのデータを基に三菱UFJ投信作成
80
15/2
(年/月)
-10
10/2
11/2
12/2
13/2
(出所)Bloombergのデータを基に三菱UFJ投信作成
14/2
15/2
(年/月)
主なイベント・経済指標発表予定(結果)
曜日
日本
 特にございません。
3月
16日
米国
 3月NY連銀製造業景況指数
6.90(前回7.78)
 2月鉱工業生産
前月比+0.1%(前回同-0.3%)
月
 2月設備稼働率
78.9%(前回79.1%)
るため、米国経済は今後も底堅く推移していく見込みです。
グローバル・マーケット・ストラテジー・チーム
25
鉱工業生産指数(右軸)
支えしているとみています。
足下、原油価格が再び下落に転じていることや米ドル高による米
国企業業績への先行き懸念のくすぶり、FRB(米連邦準備制度理
主要業種別指数(前年比)
(2007年=100)
(%)
110 30
 日銀金融政策決定会合(17~18日)
3月
17日
 2月住宅着工件数
火
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