開講科目名 担当教員 開講区分 単位数 授業のテーマと到達目標 授業の

開講科目名
担当教員
エッセンシャル商法
中山 秀木
開講区分
単位数
前期
2単位
授業のテーマと到達目標
本講義では、商法のなかでも、会社法の基礎的な部分の理解を目指す。とくに、会社の基本概念と、会社の組織
(コーポレート・ガヴァナンス)に関する事項を中心に習熟することをめざす。
授業の概要と計画
下記のような計画・内容で授業をすすめる予定である。このほか、会社法にまつわるトピックについても、折にふ
れ言及する予定である。(ex.株主優待制度・特色ある株主総会・メセナ・従業員持株会・たこ配当と粉飾決算・委
任状勧誘合戦・株主提案・総会屋ほか)
1 商法の目的と2つのベクトル。会社法における登場人物と利害調整。
2 会社の概念。 会社の種類と4種の会社の特色(前編)。
3 会社の種類と4種の会社の特色(後編)。
4 株式会社総論(株式・間接有限責任)。
5 資本制度。
6 株主の権利・義務。株主平等原則(前編)。
7 株主平等原則(後編)、株式譲渡自由の原則と例外。
8 会社の機関総説、株主総会(前編)。
9 株主総会(後編)。
10 取締役会・取締役。
11 取締役の善菅注意義務・取締役の会社に対する責任・株主代表訴訟。
12 取締役の第三者に対する責任、取締役の忠実義務(前編)。
13 取締役の忠実義務(後編)・代表取締役。
14 監査役。
15 会計監査人・会計参与。
成績評価と基準
定期試験のみによって評価する。 なお、定期試験の持込可能物件はかきこみのない法学部規則に定める所定の六
法のみとする(教科書・ノートなどは不可)が、講義中にどのような問題を出題するかは折に触れ言及するかもし
れない。
履修上の注意(準備学習・復習、関連科目情報等を含む)
あくまで、本講義では、初学者を対象に会社法の基礎の基礎の部分について言及する。したがって、予習は基本的
に求めないが、各セクションにおけるキーワードを以下に挙げておきます。
1、企業の健全な秩序ある発展。効率と公正。
2-3、営利社団法人。合名会社。合資会社。合同会社。株式会社。有限会社。無限責任と有限責任。直接責任と間
接責任。
4、株式。間接有限責任。
5、資本充実の原則。資本維持の原則。資本不変の原則。
6、社員権。間接有限責任。株主平等原則。
7、株主優待制度。従業員持株制度。株式譲渡自由の原則とその例外。
8、所有と経営の分離。各機関の相互抑制。
8-9、株主総会。株主総会での議決権。多数決の修正。株主総会決議の瑕疵。総会屋。
10、取締役会。特別取締役による取締役会。取締役会の決議。
11-12、取締役の善管注意義務(民法644条)。取締役の会社に対する責任(会社法423条)。第三者に対
する責任(会社法429条)。
12-13、競業避止義務。利益相反取引の規制。取締役の報酬規制。代表取締役。表見代表取締役。
14、監査役。監査役会。
15、会計監査人としての公認会計士・監査法人。会計参与としての税理士・税理士法人。
本講座によりこの分野に関心が湧いてきた場合は、法学部の「商法Ⅰ」を聴講することをすすめる。
オフィスアワー・連絡先
学生へのメッセージ
商法は、今現在、学生の皆さんには無縁の法分野かもしれませんが、社会人になり企業に就職すると、会社がどの
ように経営・運営されているかは必須の知識となります(たとえば、会社でいちばん偉いのは社長ではないという
ことなど)。本講では、そういった基本的な考え方・知識を身につけて頂ければ幸いです。
今年度の工夫
法律の初学者にわかりやすいように説明します。したがって、公認会計士二次試験などで企業法分野の既習の人に
は物足りないかもしれませんが、受験勉強中、会社法という膨大な砂漠のなかで迷っている人には途を照らしてあ
げられると考えます。
教科書
レジュメ・プリントを配布し、これをもとに授業をすすめる予定です。なお、六法は必ず用意して下さい(『ポ
ケット六法』・『デイリー六法』クラスのものでよい。)。なお、授業中に会計法規集をもちいることは構いませ
んが、試験では持ち込めないので注意してください。
なおその六法は、最新のもの(平成27年度版)を用意してください。
参考書・参考資料等
必要があれば、講義中に指示します。
授業における使用言語
本講は日本語にて行う。
キーワード
商法、会社法、ほか。 「授業の概要と計画」・「準備学習」で挙げた事項を参照してください。