無くてはならない交通手段『シーロー』 バンコック駐在員事務所 河尻 軽トラックの荷台を改造した乗り物『シーロー』 隆志 ■無くてはならない交通手段 バンコック都内で、日本人駐在員が多く暮ら している スクンビットエリア にしか走って いない乗り物があります。その呼び名は『シー ロー』。 タイ語で「シー」は4つ、「ロー」はタイヤ という意味ですので、『シーロー』は四輪車と いう意味になります。 タイで有名な乗り物 トゥク・トゥク は、 本来「サムロー」と呼ばれており、「サム」は 3つと言う意味ですので、「サムロー」は三輪 車と言う意味になります。 因みに トゥクト ゥク の名前の由来は、あの軽快なエンジン音 から、そう呼ばれているそうです。 ■マンション名を伝えるだけで・・・ 『シーロー』はスーパー等に待機しています。スーパーで買い物をした荷物を積んで住居まで連れて帰っ てくれるので、駐在員の奥様たちの強い味方です。 最も驚きの点は、行き先のマンション名を伝えるだけで正確に連れて帰ってくれることです。一般的なタ クシーの場合、マンション名を伝えても絶対にその場所には着かず、行き先を詳しく説明する必要がありま すが、『シーロー』の運転手さんはエリア内のマンションを熟知しているのでその必要がありません。 値段は距離によって異なりますが、そもそもメーターが付いていないので、30∼50THB(日本円で 110 円 から 200 円程度)の間で値段交渉し、他の乗客と相乗りになります。 街中を軽快に走る『シーロー』 ■便利で安心して利用できる乗り物 『シーロー』は 40 年程前から、ダイハツ製・ 軽トラック中古車の荷台を改造して、走りはじ めたそうです。 バンコックでは経済の発展に伴い、自家用車 が増える一方で、メーター制のタクシーや、BTS (スカイレール)、MRT(地下鉄)などが登場 し、交通手段も多様化してきました。 そのようなバンコック都内で暮らす日本人 駐在員にとって、細い路地を軽快に走る『シー ロー』は、無くてはならない、そして無くなら ないでほしい大切な交通手段です。 (2015 年 3 月)
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