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2015年
3月4日号
Vol.209
日本国債は安心して投資できる資産?
 安心=日本国債?
 今後の低リスク資産のポイント
日本国債といえば価格変動が相対的に小さ
く、安心して投資できる国内資産の代表格と
もいわれます。
しかも、過去数十年にわたる世界的な金利
低下により債券価格が上昇し、債券が優位
な時代が続いてきました。
しかしながら、2008年のリーマン・ショック以
降、先進国中心にここ20∼30年で最低の金
利水準となり、これ以上のリターンが期待し
にくい状況になっています。
今後の資産運用を考えるうえでは、インフレ
への備え(インフレ・ヘッジ)も必要となりま
す。金利上昇やインフレは、債券にとって相
対的に不利な要素です。そこで今後は、「イ
ンフレに強い資産」として、株式等への資産
分散の必要性が高まってきます。
株式は価格変動が高いといっても、債券等と
組合わせて分散投資することで全体の価格
変動を小さくすることも可能です。
また、もう一つ考慮したいのが「流動性」。
市場規模が小さい資産はマーケット急変時
に売買が容易に出来なくなる可能性もあり、
十分注意が必要です。
これからは価格変動が小さいだけでなく、
①株式などインフレに強い資産を含めた分
散投資②流動性が十分にある資産が新たな
低リスク資産の定義となりそうです。
 債券は安心、の時代は終わるかも
もし、長く続いた金利低下のトレンドが反転
すれば、金利上昇により債券の価格が下落
することが想定されます。
これまでのように、価格変動が小さいことだ
けを理由に日本国債を「安心して投資できる
資産」と考えるのは難しくなるかもしれませ
ん。
また、米国や日本をはじめとした世界各国で
金利上昇とインフレ(物価上昇)の時代を迎
えようとしています。
では、これから日本国債の代替となる資産
は何でしょうか?
■日本と米国の10年国債利回りの推移
(月次、期間:1987年12月末∼2015年2月末)
10%
日本
米国
8%
6%
4%
2%
0%
87年12月
92年12月
97年12月
02年12月
07年12月
12年12月
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
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