3月4日発表のブラジル政策金利の引き上げについて

2015年3月5日
【ご参考資料】
3月4日発表のブラジル政策金利の引き上げについて
政策金利を12.25%から12.75%に引き上げ
2015年3月4日(現地時間)、ブラジル中央銀行は金
融政策決定会合において、政策金利を0.5%引き上げ、
年率12.75%とすることを全会一致で決定しました。市
場の予想通り4会合連続の利上げとなりました。同中
銀は、今回の利上げはマクロ経済見通しとインフレ予
測を勘案しての決定であるとしました。
1月のインフレ率は7.14%と2011年9月以来の高水
準となり、同中銀の目標レンジの上限である6.5%を
大きく上回りました。インフレ圧力が高まっている背景
には、干ばつを受けて電気料金が引き上げられたこと
や、財政再建のために、燃料や輸入品などへの課税
が強化されたことなどがあります。今回の利上げは、
インフレ抑制のための措置と考えられますが、同中銀
のエコノミスト調査で今年の成長率予想が-0.58%に
下方修正されるなど、景気後退懸念のある中、同中
銀は難しいかじ取りを迫られています。
市場は追加の利上げを予想
今回の声明文では、前回1月の会合に続き、今後の
金融政策について示唆する表現はありませんでした
が、市場では、次回4月の会合でも追加の利上げが実
施されるという見方が多いようです。
同中銀がインフレとたたかう姿勢を明確にしているこ
とや、緩和的な金融政策が継続する主要国経済との
金利差が拡大していることは、ブラジルレアルの下支
え要因になると考えられます。また、今後のブラジルレ
アル相場を見る上では、3月末に期限を迎える通貨介
入プログラムへの同中銀の対応も注目されます。
次回の金融政策決定会合は2015年4月28-29日(政
策発表は日本時間4月30日)の予定です。
以上
【図1】ブラジルの政策金利の推移
(%)
(期間:2011年12月30日~2015年3月4日、日次)
14
12
10
8
6
11/12
12/12
13/12
14/12
(年/月)
【図2】ブラジルのインフレ率(拡大消費者物価指数、IPCA)
(前年同月比)の推移
(%)
(期間:2011年12月~2015年1月、月次)
8
7
6
5
4
11/12
12/12
13/12
14/12
(年/月)
【図3】ブラジルレアルの対円・対米ドルレートの推移
60
(期間:2011年12月30日~2015年3月4日、日次)
(円/ブラジルレアル)
(ブラジルレアル/米ドル、逆目盛)
1.5
対円レート(左軸)
対米ドルレート(右軸)
50
2.0
40
2.5
ブラジルレアル高
ブラジルレアル安
30
11/12
12/12
3.0
13/12
14/12
(年/月)
(出所)Bloombergデータより野村アセットマネジメント作成
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