2015年3⽉5⽇ インド –予防的な利下げを実施– <0.25%の緊急利下げ> 3⽉4⽇、インド準備銀⾏(以下、RBI)は臨時会合 を開催し、政策⾦利であるレポ⾦利(市中への貸出 ⾦利)を7.75%から0.25%引き下げ、7.50%とし ました。RBIは1⽉にも利下げを⾏っており、今年 に⼊って2度⽬、合計で0.50%の利下げとなりまし た。 声明⽂の中ではインフレ率の鈍化が指摘されるとと もに、設備稼働率が低く、⽣産やクレジット関連の 指標が弱い中で予防的な利下げを⾏うことが適切と 判断したことが⽰されました。 <政策⾦利の推移> 10 今回の予想外の利下げを受けてインドルピーは対⽶ ドルで下落しました。3⽉4⽇の海外終値は、1⽶ド ル=62.26インドルピー、1インドルピー=1.92円 となっています。 <為替⾒通し> 2⽉20⽇、インド政府とRBIの間でインフレ⽬標が 正式に合意に⾄り、2016年1⽉までに消費者物価指 数の伸び率を6%未満とし、2016年4⽉以降は4% ±2%の範囲内に収めるという⽬標が採⽤されました。 他⽅、2⽉末にインドの予算案が発表されており、 財政再建よりも経済成⻑を重視したものとなりまし た。今回の利下げはこれらを踏まえた上で決定され ており、RBIがインド政府と協調して経済成⻑を⽬ 指していく姿勢が⽰されたといえます。 モディ政権の拡張的な政策とRBIの政府との協調姿 勢などを背景としたインド経済の成⻑が期待されま す。経済成⻑への期待感や⾦利⽔準が相対的に⾼い ことはインドルピーの⽀援材料になると考えていま す。 ■当資料は情報提供を⽬的として⼤和住銀投信投資顧問が作成したもので あり、特定の投資信託・⽣命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘する ものではありません。■当資料は各種の信頼できると考えられる情報源か ら作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ ん。■当資料に記載されている今後の⾒通し・コメントは、作成⽇現在の ものであり、事前の予告なしに将来変更される場合があります。■当資料 内の運⽤実績等に関するグラフ、数値等は過去のものであり、将来の運⽤ 成果等を約束するものではありません。■当資料内のいかなる内容も、将 来の市場環境の変動等を保証するものではありません。 インド政策⾦利 インド預⾦準備率 8 6 4 (2010/1/1〜2015/3/4) 2 10年 <インドルピーの推移> 1⽉の利下げ以降、インドルピーは対⽶ドルで底堅 い推移が続いた他、円安が進んだこともあり、対円 では堅調に推移していました。 (%) 3.4 (円) 11年 12年 13年 14年 15年 <インドルピーの推移> (インドルピー) インドルピー/円(左⽬盛) 3.0 ⽶ドル/インドルピー(右⽬盛) 2.6 40 (ルピー⾼) 2.2 1.0 12 70 (2010/1/1〜2015/3/4) 10年 14 (%) 11年 12年 13年 (ルピー安) 14年 15年 <物価指数> インド卸売物価指数(前年⽐) インド消費者物価指数(前年⽐) 10 8 6 4 2 (2012/1〜2015/1) 0 -2 50 60 1.8 1.4 30 ※2014年12⽉以前の消費者物価指数は旧指数 12年 13年 14年 15年 出所:Bloomberg 大和住銀投信投資顧問株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第353号 加入協会 一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 80
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