マーケットレポート「カナダ -政策金利を据え置き-」

2015年3月5日
カナダ
–政策金利を据え置き–
<政策金利を据え置き>
3月4日、カナダ中央銀行は政策金利を0.75%に据え
置くことを決定しました。
声明文では「インフレリスクはより均衡化し、金融安
定リスクも1月に想定された通りとなっている」とし、
「現在の金融政策の刺激度合いは適切な水準である」
としています。
第4四半期のカナダ経済は中銀の予想通りとなってい
るとしています。原油価格の下落が収入増と需要増に
寄与しています。原油価格下落の悪影響は2015年前
半に出てきそうであるが、エネルギー産業以外の輸出
や設備投資の拡大がその悪影響を緩和すると中銀は見
ています。
<政策金利の推移>
2.0
(%)
1.5
カナダ政策金利
1.0
0.5
0.0
10年
<今後の見通し>
カナダ中央銀行は現状の金融政策が適切であるとのコ
メントを繰り返しており、しばらく政策金利は据え置
かれるものと予想しています。
最大の貿易相手国である米国経済が堅調であることや、
カナダドル安が輸出を後押しすることが期待されるた
め、カナダ経済は比較的早く回復に向かうと予想され
ます。
原油価格の不透明感からカナダドルは対米ドルで弱含
む局面もありそうですが、米国の利上げ観測を背景と
した円安米ドル高傾向により対円では底堅く推移する
と見込まれます。
11年
12年
13年
14年
15年
<カナダドルの推移>
<カナダドルは上昇>
2014年9月以降のカナダドルは原油価格の下落を背景
に対米ドルで弱含んで推移して来ましたが、足元では
原油価格の下げ止まりもあり横ばいで推移しています。
政策金利の据え置きが発表されると、カナダドルは対
米ドル、対円ともに上昇しました。3月4日海外終値は、
1米ドル=1.243カナダドル、1カナダドル=96.31円
となっています。
(2010/1/4~2015/3/4)
(円)
110
(2012/1/2~2015/3/4)
加ドル/円(左軸)
米ドル/加ドル(右軸)
(加ドル)
(加ドル高)
0.9
1.0
100
1.1
90
1.2
80
1.3
(加ドル安)
70
12年
13年
14年
1.4
15年
<消費者物価指数>
5
4
(%)
(2012/1~2015/1)
カナダCPI(前年比)
カナダコアCPI(前年比)
3
2
1
0
12年
13年
14年
15年
※網掛けは中央銀行の政策目標
出所:Bloomberg
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