2015年2⽉18⽇ インドネシア -政策⾦利7.5%に引き下げ- <インフレ指標と政策⾦利の推移> <政策⾦利を7.5%に引き下げ> 2⽉17⽇、インドネシア中央銀⾏(以下BI)は⽉例理 事会を開催し、政策⾦利を0.25%引き下げ7.5%とし ました。 昨年11⽉の臨時会合では燃料補助⾦削減による燃料 価格上昇に起因するインフレを抑制するため、 0.25%の利上げが⾏われました。しかし原油安が進 みインフレ圧⼒懸念が後退したこともあり、利下げ が⾏われました。BI総裁は「今後のインフレ率は⼀ 段と低下する」として、2015年のインフレターゲッ ト+4±1%の下限に落ち着くとの⾒通しを⽰しました。 (%) 10 8 6 4 2 <中期での財政健全化へ期待> インドネシアは、経常収⽀と財政収⽀が3年連続双 ⼦の⾚字を抱えています。また、2014年10-12⽉の GDPは前年⽐5.0%増となるなど、景気の拡⼤も緩や かなものにとどまっています。さらに、⽶国の利上 げ期待から資⾦を先進国に逆流させる⾦融資本市場 の動きの変化もあり⾜元のルピアは弱含んでいます。 しかしながら明るい話もないわけではありません。 経常⾚字は国際的な商品価格の低迷と内需拡⼤によ る貿易収⽀の悪化によるもので改善に時間はかかり ますが、財政⾚字改善の道筋は⾒えてきています。 財政⾚字の要因の⼀つは、⽯油の純輸⼊国となる中 拡⼤した多額の燃料補助⾦です。財政⽀出の約2割を 占めていた燃料補助⾦は、昨年11⽉の削減により 2015年は1割以下になる⾒込みです。補助⾦縮⼩に より財政健全化の道筋が⾒えてきたことは、中期で はインドネシアルピアの下⽀えになると⾒られます。 ■当資料は情報提供を⽬的として⼤和住銀投信投資顧問が作成したもので あり、特定の投資信託・⽣命保険・株式・債券等の売買を推奨・勧誘する ものではありません。■当資料は各種の信頼できると考えられる情報源か ら作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありませ ん。■当資料に記載されている今後の⾒通し・コメントは、作成⽇現在の ものであり、事前の予告なしに将来変更される場合があります。■当資料 内の運⽤実績等に関するグラフ、数値等は過去のものであり、将来の運⽤ 成果等を約束するものではありません。■当資料内のいかなる内容も、将 来の市場環境の変動等を保証するものではありません。 (2010/1/4〜2015/2/17) 10年 11年 12年 13年 14年 15年 注)網掛け(緑)は中央銀⾏のインフレ⽬標範囲 *政策⾦利は発表⽇ベース *CPIは2010年1⽉〜2015年1⽉ <予想外の利下げでルピアは反落> 前回の声明⽂で「利上げは⼀時的な措置である」 ことが⽰唆されていたものの、今回の利下げは市 場の予想外のものでした。ルピアは予想外の利下 げを受け反落しました。ルピアの17⽇の終値は1 ⽶ドル=12,762ルピア、100ルピア=0.934円と なっています。 インドネシア政策⾦利 インドネシアCPI(総合)(前年⽐) <インドネシアルピア為替の推移> (円) 1.4 1.2 (インドネシアルピア) インドネシアルピア/円(左軸) ⽶ドル/インドネシアルピア(右軸) (ルピア⾼) 6,000 8,000 1.0 10,000 0.8 12,000 0.6 (2010/1/4〜2015/2/17) 10年 11年 12年 13年 (注)対円は100ルピア当り (10億インドネシアルピア) (ルピア安) 14年 14,000 15年 <財政収⽀> 100,000 財政収⽀ 50,000 0 -50,000 -100,000 -150,000 (2010年1⽉〜2014年11⽉) 10年 11年 12年 13年 14年 出所:Bloomberg 大和住銀投信投資顧問株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第353号 加入協会 一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会
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