最近の米国リート市場の動きについて(PDF:221K)

2015年3月
販売用資料
スペシャル・レポート
最近の米国リート市場の動きについて
フィデリティ投信株式会社
最近の米国リート市場の動き
2014年に堅調に推移した米国リート市場は、2015年1月終盤から下落基調に転じ、2月末の時点では1月26日に
つけた高値から約6%の下落となりました。その原因としては、以下の3点が挙げられます。
 米国リートよりも米国株式への投資選好度が高まったこと: 1年以上にわたって力強く上昇した米国リートか
ら、2月には、米国の投資家の間で米国株式に乗り換える動きが強まりました。
 米国長期金利の小幅な上昇: 原油安などを背景に2015年1月末に1.6%台まで低下した米国の10年国債利
回りが、米国の雇用関連指標の堅調な回復などを受けて、2月末時点では約2.0%まで反転上昇しました。
 米国リートの決算発表を受けた利益確定売り: 2014年第4四半期決算において多くの米国リートが予想を
上回る内容の決算を発表しましたが、投資家の間で、米国リートの利益を確定する動きが優勢となりました。
米国リートおよび米国10年国債利回りの推移
(2011年12月末~2015年2月末)
200
米国リート
175
150
125
100
75
11年12月
12年12月
13年12月
3.3%
米国10年国債利回り
2.9%
2.5%
2.1%
1.7%
1.3%
11年12月
12年12月
13年12月
115
110
(2014年12月末~2015年2月末)
米国リート 109.4
105
100
103.0
95
12/31 1/10 1/20 1/30 2/9
3.3%
米国10年国債利回り
2.9%
2.5%
1.64%
2.1%
1.7%
1.3%
14年12月 12/31 1/10 1/20 1/30 2/9
14年12月
2/19 (月/日)
1.99%
2/19 (月/日)
(注)Bloombergよりフィデリティ投信作成。米国リートは、FTSE NAREIT Equity REITsインデックス。期間初を100として指数化。
今後の見通し
以下の4点の理由から、米国の商業用不動産市場や米国リート市場の見通しは引き続き良好です。
 商業用不動産のファンダメンタルズが良好であること: 米国で経済成長と雇用改善が持続する中、過去
平均を大きく下回る商業用不動産供給のもとで、米国リートの利益増加と増配が引き続き見込まれます。
 リートの資金調達環境は引き続き良好であること: 米国リートの資金調達環境は、引き続き良好です。
 米国リートの価格水準に、割高感がないこと: 米国リートは、配当利回りやNAVプレミアムなどの尺度から
みて、過去平均と比べても大幅な割高感はありません。
 引き続く国内外の年金運用者や海外投資家からの資金流入: 今後も堅調な経済成長の見込まれる米国
では、不動産市場への資金流入が非常に活発になっています。
米国リートの配当利回りと利回り格差(注)の推移
NAVプレミアムの推移
6.0%
米国リート配当利回り
米国リートと米国10年国債の利回り格差
3.49%
5.0%
4.0%
3.0%
利回り格差
期間平均 +1.48%
2.0%
1.0%
12年2月
13年2月
14年2月
50%
25%
NAVプレミアム
+10.5%
0%
1.50% -25%
-50%
15年2月 05年1月
NAVプレミアム
期間平均 +4.8%
07年7月
10年1月
12年7月
15年1月
(注) Bloombergよりフィデリティ投信作成。期間:2012年2月末~2015年2月末。 (注)FMRCoよりフィデリティ投信作成。期間:2005年1月末~2015年1月末。
リートの価格と1口あたりNAV(純資産価値)の差がNAVプレミアム。
米国リートは、FTSE NAREIT Equity REITsインデックス。
利回り格差は、米国リートと米国10年国債の利回り格差。
上記の通り、米国リートのファンダメンタルズはこれまでの見通しと大きな変化はなく、明るいものと考えていま
す。ただし、市場の金利先行き見通しの変化などから、短期的に米国リート市場の動きが大きくなることも想定
されるため、引き続き、市場環境に留意していきたいと考えています。
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上記は過去の実績であり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。
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