スペシャル・レポート 足元の米国リート市場の動向と 今後の見通し 販売用資料 2016年10月 フィデリティ投信株式会社 9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)にて市場の予想通り、政策金利の据え置きとなったことを受けて、米国リート相 場は堅調に推移しましたが、足元再び下落に転じています。当資料では、その背景と見通しをお伝えいたします。 米国リートの足元の下落について 9月の政策金利据え置きの発表後、長期金利の低下に伴い米国リートは上昇しましたが、10月以降は月初来 ▲5.3%(10月7日時点、米ドルベース)と軟調な展開となり、とりわけ金利感応度の高いホテル・リゾートセクターが 下げをけん引しました。なお、年初来では+5.9 %(10月7日時点、米ドルベース)となっています。 米国リートのファンダメンタルズには特段変化がないことから、月初のクリーブランド連銀のメスター総裁やリッチモ ンド連銀のラッカー総裁などの当局者によるタカ派発言により、年内の利上げの機運が高まり米国10年国債が売ら れ(金利上昇)、投資家心理の悪化に繋がったことが主な要因だと考えます。 米国リートと米国10年国債利回り推移(2016年8月末以降) (%) 1.75 105 1.7 100 1.65 95 1.6 90 1.55 1.5 85 米国リート(左軸) ヘルスケア(左軸) 80 2016年8月31日 小売(左軸) 米国株式(左軸) 2016年9月7日 2016年9月14日 ホテル・リゾート(左軸) 米国10年国債利回り(右軸) 2016年9月21日 2016年9月28日 1.45 1.4 2016年10月5日 (注)NAREITなどよりフィデリティ投信作成。期間は2016年8月末~2016年10月7日。。米国リートはFTSE NAREIT Equity REITsイ ンデックス、米国株式はS&P500種指数。米国リートのセクター別推移は、当期間の騰落率における下位3セクターを掲載。米ドルベー ス。期間初を100として指数化(除く米国10年国債利回り)。 長期での米国リートと米国10年国債利回りの利回り格差 1990年以降の米国リートの配当利回りと米国10年国債の利回り格差をみますと、平均で+1.2%となっています。足 元(10月7日時点)では、米国リートの+4%の利回りに対して米国10年国債が+1.7%と利回り格差は平均を上回って おり、利回りを追求する投資家にとって依然として米国リートの相対的な魅力があるといえます。 米国リートの配当利回り等の推移(長期) 12% 10% 8% 6% 4% 2% 0% -2% -4% 90年 米国リートと米国10年国債の利回り格差 米国10年国債利回り 95年 00年 米国リート配当利回り 利回り格差期間平均 05年 10年 15年 (注)NAREIT等よりフィデリティ投信作成。1990年1月末~2016年10月7日。米国リートはFTSE NAREIT Equity REITsインデックス。 ※当資料作成時点の見方です。今後予告なく変更されることがあります。 1 上記は過去の実績であり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。 最終ページを必ずご確認ください。 スペシャル・レポート 足元の米国リート市場の動向と 今後の見通し 販売用資料 2016年10月 フィデリティ投信株式会社 ポートフォリオ・マネージャー(スティーブ・ビューラー)の見通し 米国の商業用不動産市場では、稼働率が歴史的な高水準である一方で、新規供給が低水準である ことによる需給逼迫が不動産価格の上昇をもたらし、結果として米国リートの業績を支えています。 足元の軟調な動きは、どちらかというと長期金利の短期的な動向等を受けて投資家心理が弱含んだ ことによる一時的な動きであり、2013年に起こったバーナンキショックに似ていると言えます。 私の個人的な見解としては、長期金利は年内に約1.75%、来年末までに2%程度の上昇に留まると 考えています。したがいまして、今後数ヶ月は現在の水準で落ち着いた動きとなり、来年以降は緩や かなペースで金利が上昇すると想定されます。 歴史的低金利水準から金融政策の正常化プロセスを進める中で、短期的な痛みを伴う可能性はあり ますが、利上げが出来るだけの景気回復の力強さや持続性は、米国リートにとって長期的にプラスの 影響をもたらすと期待されます。 ※当資料作成時点の見方です。今後予告なく変更されることがあります。 【ご参考】利上げへの抵抗力をつけた米国リート 【負債比率】財務体質の健全化 米国リートは金融危機後の低金利環境を追い風 に借り換えをして利払い負担を軽減させるなど、財 務体質の健全化を進めてきました。緩やかな金利 上昇であれば、金利上昇が直接的に米国リートの 業績に与える悪影響は過去に比べて軽微であると 考えられるでしょう。 80% 70% 2009年3月 65.5% 60% 50% 2016年3月 33.4% 40% 30% 20% 09年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 (注)NAREITなどよりフィデリティ投信作成。期間は2009年3月末~2016年3月末。 負債比率はFTSE NAREIT Equity REITs インデックスの採用銘柄における負債を 負債・資本などの合計で割った値。 2 上記は過去の実績であり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。 最終ページを必ずご確認ください。 スペシャル・レポート 足元の米国リート市場の動向と 今後の見通し 販売用資料 2016年10月 フィデリティ投信株式会社 ご注意点 ● 当資料は、信頼できる情報をもとにフィデリティ投信が作成しておりますが、正確性・完全性について当社が責任を負う ものではありません。 ● 当資料に記載の情報は、作成時点のものであり、市場の環境やその他の状況によって予告なく変更することがあります。 また、いずれも将来の傾向、数値、運用結果等を保証もしくは示唆するものではありません。 ● 当資料に記載されている個別の銘柄・企業名については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は 企業の株式等の売買を推奨するものではありません。 ● 当資料にかかわる一切の権利は引用部分を除き当社に属し、いかなる目的であれ当資料の一部又は全部の無断での 使用・複製は固くお断りします。 ● 投資信託のお申し込みに関しては、下記の点をご理解いただき、投資の判断はお客様自身の責任においてなさいます ようお願い申し上げます。なお、当社は投資信託の販売について投資家の方の契約の相手方とはなりません。 ● 投資信託は、預金または保険契約でないため、預金保険および保険契約者保護機構の保護の対象にはなりません。 ● 販売会社が登録金融機関の場合、証券会社と異なり、投資者保護基金に加入しておりません。 ● 投資信託は、金融機関の預貯金と異なり、元本および利息の保証はありません。 ● 投資信託は、国内外の株式や公社債等の値動きのある証券を投資対象とし投資元本が保証されていないため、当該 資産の市場における取引価格の変動や為替の変動等により投資一単位当たりの価値が変動します。従ってお客様の ご投資された金額を下回ることもあります。又、投資信託は、個別の投資信託毎に投資対象資産の種類や投資制限、 取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの内容や性質が異なりますので、ご投資に当たっては目論見書や 契約締結前交付書面を良くご覧下さい。 ●ご投資頂くお客様には以下の費用をご負担いただきます。 ・申込時に直接ご負担いただく費用:申込手数料 上限 4.32%(消費税等相当額抜き4.0%) ・換金時に直接ご負担いただく費用:信託財産留保金 上限 1% ・投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用:信託報酬 上限 年率2.0844%(消費税等相当額抜き1.93%) ・その他費用:上記以外に保有期間等に応じてご負担頂く費用があります。目論見書、契約締結前交付書面等で ご確認ください。 ご注意)上記に記載しているリスクや費用項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率に つきましては、フィデリティ投信が運用するすべての公募投資信託のうち、徴収する夫々の費用における最高の料率を 記載しておりますが、当資料作成以降において変更となる場合があります。投資信託に係るリスクや費用は、夫々の投資 信託により異なりますので、ご投資をされる際には、事前に良く目論見書や契約締結前交付書面をご覧下さい。 フィデリティ投信株式会社 金融商品取引業者:関東財務局長(金商)第388号 加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会 3 IM161011-4 CSIS161011-10 上記は過去の実績であり、将来の傾向、数値等を保証もしくは示唆するものではありません。 最終ページを必ずご確認ください。
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