4節 基本計画(福祉サービス) [PDFファイル/248KB]

第2部
津南町障害者計画
第4節 福祉サービスの充実
1 福祉サービスの充実
(1)現状と課題
ノーマライゼーションの考え方が広まるにしたがって、障害があっても地域社
会で健常者と共に生活できる環境づくりが求められています。そのためには、各
種障害福祉サービスを確保することが必要です。
現在、町内で利用できる障害福祉サービスは、居宅介護、行動援護、重度訪問
介護、生活介護、短期入所、就労継続支援、共同生活援助、移動支援、地域活動
支援センター(基礎的事業)です。少しずつ増えてきてはいるもののサービスの
種類・量が限られています。このため、十日町市など町外の施設に入所もしくは
通所している人が大勢います。障害のある人の地域生活への移行を呼びかけても、
受け皿となるサービスが地域に無ければ共生社会の実現は困難です。
津南・十日町地域においても年々サービス利用者希望者は増加しておりサービ
ス提供事業所の不足が課題になっています。特に津南においては十日町市内の施
設利用者も多く、通所方法も課題になっています。課題解消のためにも町内にサ
ービス提供事業所を増やす検討が必要になっています。
また、サービスの量的な確保だけでなく、利用者や家族の立場に立った利用し
やすい提供体制を整えるなどサービスの質的な充実を図っていくことも必要です。
現在、利用者のいないサービスについては、サービス目的や内容に対する理解
が不十分であることも考えられ、サービス制度の周知に努めるとともに、相談支
援専門員やサービス提供者の資質向上も含め、サービスの利用促進が必要です。
各種福祉サービスの確保については、第3部障害福祉計画に掲載しました。今
後は具体的なサービスニーズを把握し、現在実施しているサービスの支援体制の
強化と未実施サービスの提供体制の確保について、事業者と連携しながら計画的
に進めることが必要です。
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第2部
津南町障害者計画
(2)今後の施策及び方向性
取り組み
①訪問系サービスの充実
内
容
居宅介護サービスを中心に、ヘルパーの人員不足
と資質向上を含め提供体制の充実強化への支援と、
利便性の向上に努めます。
②日中活動の場の確保
町外の施設利用が多い現状を解消するため、町地
域自立支援協議会において、日中活動サービスの確
保について検討をします。
③日中活動系サービスの
充実
現在、利用可能な生活介護や短期入所サービスの
提供体制の充実強化への支援と、利便性の向上に努
めます。また、日中活動の場として利用されている
町内の施設において、体制強化への支援と、重度障
害のある人の受入れや日中一時支援の実施など新
たな提供体制の確保について、事業者と連携して検
討します。
④生活の場の確保
施設入所者や受入れ条件さえ整えば退院可能な
精神障害者の地域移行を進めることとあわせ、在宅
生活が困難な方のため、グループホームの整備につ
いて、町有財産の有効活用や事業立上げへの支援な
どにより、事業者と連携して調査検討します。
また、重度障害のある人などの生活の場として、
入所施設の定員確保についても事業者へ求めてい
きます。
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第2部
津南町障害者計画
2 相談支援体制の強化
(1)現状と課題
日ごとに多様化する現代社会において生活環境が変わりつつあるなか、障害の
ある人や家族のニーズは多種多様化しています。障害福祉サービスの確保とあわ
せ、障害のある人や家族が抱える様々な悩みや不安に対して、日頃からの相談支
援活動が重要になっています。
また、町内に各種障害福祉サービスを計画的に整備するためには、個々の相談
事例の積み重ねの中で具体的にサービスニーズを把握し、事業者と情報共有した
うえで、必要なサービスの整備に重点的に取り組むことが必要です。
町では保健師や担当職員による訪問相談等のほか、
「相談支援センターすみれ」
(津南町)や、
「障がい者地域生活支援センターエンゼル妻有」(十日町市)
、「障
がい者地域生活支援センターあおぞら」
(十日町市)の3事業所に事業委託し、広
域的な支援体制を整えています。
これらの相談支援を適切かつ効果的に実施するため、各分野の関係者で構成す
る「津南町地域自立支援協議会」を設置しています。この協議会は、情報交換や
連携を深めるのみでなく、個々のニーズにより地域における様々な課題について
具体的に協議する場です。
利用者からは「いつでも気軽に何でも相談できる窓口」
を求める声があります。
今後は、前述の協議会や相談支援事業所と連携しながら、相談窓口の明確化や体
制の充実を進めるとともに、積極的に地域に出向き相談支援活動を進めサービス
ニーズの掘り起しを進める必要があります。
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第2部
津南町障害者計画
(2)今後の施策及び方向性
取り組み
①相談支援を行う機関の
連携
内
容
相談支援事業所、新潟県から委嘱された障害者相
談員、教育、保健、医療など関係機関が連携し、障
害のある人のニーズやライフステージに応じて一
貫した相談支援に取り組みます。また、相談窓口が
多く分かりづらいという声があり、相談窓口の明確
化や事業の役割分担などを検討します。
②相談支援体制の拡充
サービス等利用計画の作成やサービスの利用調
整などケアマネジメントを行い、障害の特性に応じ
た福祉・保健・医療・教育の総合的な支援のため、
相談支援の充実と体制の拡充を図ります。
③津南町地域自立支援協
議会の体制強化
相談支援活動の充実や地域の課題に対して具体
的に協議するため、本協議会を形骸化させず、組織
の体制強化・充実に努めます。また、個別のケース
検討会を定期的に開くなど、サービスニーズの掘り
起こしを進めます。
④相談窓口及び各種サー
ビスの周知徹底
障害のある人やその家族に相談窓口の場所やサ
ービス内容を分かりやすく周知します。
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