サイードの「心象地理」第2部

サイードの「心象地理」第2部
西洋人がつくり出した「系図」による「オリエント」
• オリエンタリズムを通じて、最終的に「未知」(新たな)
地域でもないし、
「既知」の地域でもない。
オリエントはその2つの間の存在として構築された観念。
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サイードの「心象地理」第2部
観念としてのオリエントに関する「知識」
• オリエントの歴史・宗教に関する知識 ~
既存の西洋における歴史・宗教の「変形」とされた
• そした一つの「東洋」によると、
イスラム教は、本来のキリスト教を曲解し、異端となった宗
教だとされる。
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ヨーロッパ~近東間の歴史を見ると。。。
東洋からの脅威をヨーロッパ人が感じたということが分かる。
イスラムが征服した領域は
• 7〜8世紀 ペルシア(現イラン)、シリア、エジプト、トルコ、北アフリ
カがイスラム軍に征服され、イスラム教に帰依した。
• 8〜9世紀 スペイン、シシリ—、南フランスは同様にイスラム教に
帰依した。
• 13〜14世紀 イスラム教はインド、インドネシア、中国まで及ぶ。
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同時に、中世時代が
• 大学
• 分野
• 他国又は他人
についての学問を生み出す時代であった
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学問による実際のオリエントはないから、
学問や知識が
• イスラム、中近東、オリエントを代表し、
これらを表象するイメージを
(現在まで)強固していく。
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自分がつくりあげたオリエントを西洋が「深く知りたい」段階
• オリエントに関する実証的な知識によるものではなく、
• 西洋の無知そのものが
オリエントの理解の
「洗練と複雑さ、、、を高める」
(p147)
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サイードの「心象地理」第2部
• 時代の流れの中で、
オリエントに関する思想が変わったのは、
その思想の性格が変化したからではなく、
思想の源泉(対象の国)が変化したからである。
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• 時代の流れの中で、
オリエントに関する思想が変わったのは、
その思想の性格が変化したからではなく、
思想の源泉(対象の国々)、
そして「細部」(p144)、属性(p147)が
変化したからである。
「輪郭はどんなことがあっても変えられることがなかあ
た。」
サイードの「心象地理」第2部
主な概念
• 代表する
+代表する「知識」の構築
• 表象する
+表象する「知識」の構築
• 「(西洋の)力を借りて語りかけている、、、」