第2部 津南町障害者計画 第7節 安全・安心 1 防災対策の推進 (1)現状と課題 障害のある人が安全・安心して地域生活を送るためには、障害の特性に配慮し た防災対策が適切に講じられていることが必要であり、地震、火災、水害、雪害 などの災害情報の伝達や災害発生時における避難誘導などが迅速かつ的確に行わ れることが大切です。 津南町でも非常に大きな被害を受けた平成 16 年 10 月新潟県中越地震、平成 23 年3月の長野県北部地震が記憶に新しいところです。 当町では、平成 19 年に改訂した地域防災計画において、障害のある人や高齢 者などの災害時要援護者に対する対策を盛り込み強化したほか、各地域での防災 訓練の実施や、広報無線や携帯電話端末を活用したメールによる災害情報を提供 するなど、防災への対応に努めています。 災害発生時に支援が必要となる障害のある人や高齢者に対し地域の協力によっ て早期に安全な場所に避難ができるような支援体制づくりが必要です。 その一つとして、災害時要援護者台帳を活用し、町や消防、民生児童委員等と 情報共有と相互連携を図ります。地域ぐるみで要援護者の安否確認や避難誘導を 実施するため災害時要援護者台帳と地図情報を連動した支援システムの活用を進 めています。 避難所における支援においても、障害特性に応じた支援が必要です。また、避 難所での生活が困難な障害者への支援として福祉避難所の設置など、長期的な避 難生活への対応が今後の検討課題です。 今後も地域における災害時要援護者の状況の把握に努め、障害の態様に応じた 支援対策の充実に努める必要があります。 (2)今後の施策及び方向性 取り組み ①地域ぐるみの防災体制 の整備 内 容 個人情報の保護に配慮しながら、障害のある人な ど、災害時要援護者の避難支援に必要な情報を共有 し、地域ぐるみの支援体制の構築に努めます。 ②避難所における支援 避難所での生活が困難な人への配慮を行えるよ う環境の確保に努めます。 ③災害情報等の伝達・災害 広報無線及びそれに係る補完手段を整備します。 発生時における迅速な また、各種災害の発生情報や避難情報、広報無線で 情報提供 放送した緊急情報などを障害者へ迅速かつ的確に 提供するよう努めます。 - 58 - 第2部 ④障害者が安心して避難 できる避難所の確保 社会福祉法人等が運営する障害者施設等を福祉 避難所として確保するように努めます。 ⑤災害時要援護者台帳の 活用 津南町障害者計画 情報入手や行動が困難な立場にある障害者等に ついて、災害時に行政と地域組織が連携し、安否確 認や緊急移動を行うための支援体制の構築に努め ます。 2 消費者トラブルの防止及び被害からの救済 (1)現状と課題 平成 23 年8月の障害者基本法改正により、 「消費者としての障害者の保護」に 関する施策の実施が国及び地方公共団体の責務とされました。 近年、障害のある人から全国の消費生活センターに寄せられる消費生活相談件 数は増加しており、悪質事業者が消費者に障害があることを知ったうえで、読み 書きや金銭管理が苦手な人などに商品を販売したり、同一販売員が何度も契約を 強いたりして、その被害が深刻な場合もあります。 一方で、潜在化している被害も多く存在し、表面化している被害はごく一部に すぎないと考えられる場合もあります。 このような経済的虐待をくい止め、障害のある人の暮らしの安全・安心を守る ためには、障害のある人とその家族が問題意識を高めてもらえるように、行政や 障害者関係団体など、障害のある人と日頃接する機会の多い様々な立場の方々が、 普段の活動の中で障害のある人の様子を気にかけ、暮らしの中の変化について迅 速に行動していくことが重要となります。 当町でも障害のある人の消費トラブルに関する情報の収集・発信を行い、障害 者団体や消費者団体、福祉関係団体、行政や地域の多様な主体の連携を促進して いくことで、障害のある人の消費者トラブルの防止及び早期発見に取り組んでい くことが求められています。 (2)今後の施策及び方向性 取 り 組 み ①消費者トラブルに関す る情報提供 ②関係団体との連携 内 容 障害のある人の消費者トラブルに関する情報収 集を行い、積極的な発信を行います。 障害者団体や消費者団体、福祉関係団体、行政等 地域の多様な主体の連携を促進し、消費者トラブル 防止及び早期発見に取り組みます。 - 59 -
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