2015 東京医科歯科大学 医学科 数学 解答例 1 (1) 全てのカードを区別して考える. 数が異なる 2 枚の選び方は 3 C2 · 22 = 12(通り) あるので, P3 (2) = 12 = 4 5 6 C2 :: である. 同様に考えて P3 (3) = · 23 = 2 5 6 C3 :: 3 C3 である. 数が異なる 4 枚を選ぶことは不可能であるから P3 (4) = 0 である. : (2) m > 10 のとき E10 (m) = mP10 (m) = 0 であるから,m ≦ 10 としてよい. このとき E10 (m) = mP10 (m) =m· =m· · 2m 20 Cm 10 Cm m!(20 − m)! 10! · · 2m m!(10 − m)! 20! m · 10!(20 − m)!2m (10 − m)!20! = である. E10 (m) > E10 (m + 1) となる m の範囲を考えると E10 (m + 1) <1 E10 (m) (m + 1)10!(19 − m)!2m+1 (10 − m)!20! · <1 (9 − m)!20! m · 10!(20 − m)!2m 2(m + 1)(10 − m) <1 m(20 − m) m2 + 2m − 20 > 0 m ≧ 1 より m > −1 + 4< √ 21 √ 21 < 5 より m = 1,2,3 のとき E10 (m) < E10 (m + 1) m = 4,5,· · · ,10 のとき E10 (m) > E10 (m + 1) となる. よって,E10 (m) が最大となるのは m = 4 のときである. : (3) (2) と同様にして,n ≧ m で考えればよく, En (m) = m · = m!(2n − m)! n! · · 2m m!(n − m)! (2n)! m · n!(2n − m)!2m (n − m)!(2n)! であるから En (m + 1) <1 En (m) (n − m)!(2n)! (m + 1)n!(2n − m − 1)! · 2m+1 · <1 (n − m − 1)!(2n)! m · n!(2n − m)! · 2m 2(m + 1)(n − m) <1 m(2n − m) m2 + 2m − 2n > 0 m ≧ 1 より √ m > −1 + 1 + 2n √ g(n) = [ 1 + 2n] と n の大小を比較する. √ n = 1 のとき g(n) = [ 3] = 1 ≦ n √ n = 2 のとき g(n) = [ 5] = 2 ≦ n n ≧ 3 のとき n − g(n) ≧ n − = √ 1 + 2n (n − 1)2 − 2 √ >0 n + 1 + 2n で g(n) ≦ n をみたす. よって, f (n) = g(n) √ = [ 1 + 2n] :::::::: となる. 2 (1) f ′ (x) = 3 (x + √ √ a) (x − a) より,次の増減表を得る. ··· √ − a ··· √ a ··· f (x) + 0 − 0 + f (x) ↗ x ′ √ √ b + 2a a ↘ √ b − 2a a ↗ √ よって, x = − a のとき極大値 b + 2a a x = √ :::::::: √ a のとき極小値 b − 2a a :::::::: をとる. (2) g(x) = f (x) − b とすると g(x) = −g(−x) であるから,g(x) は奇関数である.区間の対称性も考慮すると g(x) の最大値を m とすると,最小値は −m となる.a > 0 のときは (1) の増減と同様になり,a ≦ 0 のときは g(x) は単調増加なので g(−1) = 3a − 1 √ √ g(− a) = 2a a m= g(1) = −3a + 1 (a ≧ 1) ( ) 1 ≦a<1 ( 4 ) 1 a< 4 となる.f (x) の最大値は m + b,最小値は −m + b であり,b ≧ 0 であるから |f (x)| の最大値は m + b とな る.よって 3a − 1 + b √ 2a a + b M= −3a + 1 + b (a ≧ 1) ) ( 1 ≦a<1 4( ) 1 a< 4 :::::::::::::::::::::::::::: となる. (3) b < 0 のときは M = − (−m + b) = m − b となるので 3a − 1 + |b| √ 2a a + |b| M= −3a + 1 + |b| (a ≧ 1) ( ) 1 ≦a<1 4( ) 1 a< 4 となる.a ≧ 1 のとき M = 3a − 1 + |b| ≧2 1 ≦ a < 1 のとき 4 √ M = 2a a + |b| 1 ≧ 4 (等号成立は a = 1, b = 0 のとき) ( 1 等号成立は a = , b = 0 のとき 4 ) 1 のとき 4 a< M = −3a + 1 + |b| > 1 4 いずれの場合も |b| を適当にとることにより,M はいくらでも大きな値をとれるので,M のとりうる値の 範囲は 1 4 :::::: M≧ である. 3 ) ( ) ( (1) F (X ,Y ) (X > 0,Y > 0) とおく.第 1 象限内で曲線 C 上にある点 P は P cos4 θ, sin4 θ 0<θ< π 2 とかけるので,条件(*)は ( X − cos θ 4 が0<θ< )2 ( )2 + Y − sin4 θ = ( cos4 θ + sin4 θ √ 12 + 12 )2 1 ……⃝ π で常に成立すること.⃝ 1 より 2 cos8 θ − 2 sin4 θ cos4 θ + sin8 θ − 4X cos4 θ − 4Y sin4 θ + 2X 2 + 2Y 2 = 0 ( 4 )2 2 2 cos θ − sin4 θ − X (1 + cos 2θ) − Y (1 − cos 2θ) + 2X 2 + 2Y 2 = 0 ( 2 )2 2 2 cos θ + sin2 θ cos2 2θ − X (cos 2θ + 1) − Y (cos 2θ − 1) + 2X 2 + 2Y 2 = 0 (1 − X − Y ) cos2 2θ − 2 (X − Y ) cos 2θ + 2X 2 + 2Y 2 − X − Y = 0 となるので,これが 0 < θ < π で常に成立する条件は 2 2 1−X −Y =0 ……⃝ 3 X −Y =0 ……⃝ 2 4 2X + 2Y 2 − X − Y = 0 ……⃝ ) ( 1 , 1 となる. 4 を満たすので,F 2 ,⃝ 3 より,X = Y = 1 となり,これは⃝ ⃝ 2 2 2 ::::::::::: (2) 媒介変数を消去することで C: √ x + √ y =1 (x < = 1, y < = 1) が得られる.よって,曲線 C は x 軸,y 軸に関してそれぞれ対称であり,(1) より,曲線 C の第 1 象限内の 部分は直線 x + y = 0 を準線,点 F を焦点とする放物線であるから,線分 PF が通過する領域は次図の斜線部 分(境界も含む)になる. ) ( ) ( A (1,0),B (0,1),C (−1,0),D − 1 , 1 ,E − 1 ,0 として,対称性を考慮すると,求める面積 S 4 4 4 は ∫ 1 S = △OAB + 3 · ( √ )2 1 − x dx + 2 · 0 ∫ 1 4 { ( } √ )2 − 1 − x − (3x − 1) dx 0 [ ]1 [ ] 41 √ √ = 1 · 12 + 3 x − 4 x x + 1 x2 + 2 4 x x − 2x2 2 3 2 3 0 0 13 = 12 ::: となる. (3) △OAB を x 軸のまわりに 1 回転してできる立体の体積は π · OB2 · OA · 1 = π 3 3 であり,△CDE を x 軸のまわりに 1 回転してできる立体の体積は π · DE2 · CE · 1 = π 3 64 となるから,対称性を考慮して,求める体積 V は V = π + π + 3 64 ここで,t = 1 − x t −1 4 1 2 ∫ 0 − 14 ( √ )4 π 1 − −x dx √ −x と置換すると, dx = 2 (1 − t) dt −→ 0 −→ 1 となるので V = π + π + 3 64 ∫ 1 1 2 π · t4 · 2 (1 − t) dt [ ]1 = π + π + 2π 1 t5 − 1 t6 1 3 64 5 6 2 = π + π + 19 π 3 64 320 49 π = 120 ::::: となる.
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