小児科プロジェクト

小児科プロジェクト
院内学級(※)における情報教育を支援しています。情報に関するスキルを伸ばすだけ
でなく、子どもたちがのびのびと育つことを願って思考錯誤を繰り返しています。
※院内学級・・・入院中の子どもたちに学習の場として提供される教室のこと。
プロジェクト会議の様子
院内学級の様子
◇ 大学の役割 ◇
大学で情報について学ぶプロジェクトの学生メンバーが、小児科病棟に入院する児童の情報教育をサポートし
ている。学生は普段の学習成果を活かしつつ、児童の目線に合わせた独自の教育プログラムを立案し、現場での
授業にも参画する。教育プログラムは現場の教員からアドバイスを受けてクラスの風土に合ったものを提供する
ように心がけている。
また、授業に限らず、体調が芳しくなく院内学級に出られない児童へのケアもプロジェクトの一環である。具
体的な例としては、学生が京都の名所を巡ってその様子を病院の児童にテレビ会議システムで中継しながらクイ
ズ等を出題する。さらに中継の間には事前に作成した京都について学ぶ映像も盛り込むなど、病院の外の世界を
体感しながら学習する工夫を施している。
以上のように本プロジェクトでは、情報教育・映像編集・情報機器操作等、学部の強みを存分に活かしつつ、
児童とのコミュニケーションによる信頼関係をベースに活動を展開している。
◇ 成果 ◇
院内学級の児童への暑中見舞いを作成する学生メンバー
(1)児童の情報に関する能力向上
(2)児童との信頼関係構築
◇ 活動の概要 ◇
◇ 今後の展望 ◇
目
的
連携メンバー
および役割
情報に関する能力の向上 / 現在の環境に対してポジティブな思考で学習する意欲創出
院内学級における教諭
・・・クラス運営全般、生徒の個性に合わせた対応に関するアドバイス、その他学生サポート全般
小児科プロジェクト学生メンバー・・・授業および不定期イベントの企画立案、授業で使用する映像教材開発
関西大学総合情報学部教授 久保田賢一・・・プロジェクト進捗状況の管理、学生に対するアドバイス
活動地域
大阪府内の病院
活動期間
2008年∼(継続中)
(1)教育内容の刷新
(2)児童全員との信頼関係構築
◇ 研究者の紹介 ◇
◇ 現場の声 ◇
総合情報学部 教授
久保田 賢一
・プロジェクトメンバー
◇ 連携の経緯 ◇
院内学級に通う児童を以前通っていた小学校の卒業式に出席させる取り組みに、本プロジェクト初期メンバー
の学生が参加したことがきっかけとなった。取り組みはテレビ会議システムを通じて卒業式に参加してもらうも
のだったが、その際、関西大学総合情報学部生が自身の学習成果を社会貢献に繋げる重要性を実感。入院児童へ
の情報教育活動に発展することとなった。
(くぼた
児童と私たちは切磋琢磨できる良きパートナーです。彼
らの素直な言葉は感動や悔しさを与えてくれます。今後
も一人でも多くの児童に心を開いてもらえるよう高みを
目指します。
けんいち)
専門は学習環境デザイン。国内では地域の学校や公民館、
海外ではフィリピンやカンボジアなどをフィールドにして、
学生が主体的・自律的に問題解決に取り組む活動を研究し
ています。