特別賞テキスタイルプランナー新井淳一氏《活動の概要》日本を代表するテキスタイルプランナー、コンピュータワークによる特殊紋織物を開発、三宅一生氏、川久保玲氏らに素材を提供する。海外、国内各地で新井淳一の「布展」を開くほか、国内繊維産地の技術アドバイザーや美術・工芸大学等の講師を務め、多くの若手後継者を育て、世界のテキスタイルデザインをリードしてきた。 1983 年第１回毎日ファッション大賞特別賞受賞。1987 年英国王室芸術協会より英国名誉産業デザイナーを授与。 2003 年、英国芸術大学連合から名誉博士号授与。制作の拠点を桐生市に置き、旺盛な創作意欲をもってファッション界に大きな影響力を与え続けている。桐生のファッションタウン推進についても、ビジョン策定の前段階から常にアドバイスを与えてくれた人である。《賞状文面》手わざの美学を求め命の脈動する布は若きデザイナーたちの憧憬飽くなき創造力を称え顕彰いたします ■機織業を家業とする一家に生まれた新井氏は、世界各地で出会った古今のテキスタイルデザインに触発されながら半世紀にわたり、現代の布の開発に力を注いできた。新井氏が作り出す布の中には、光をやさしく透過する羽衣のような風合いや金属と見まがう光沢、時にはビロードのような質感が共存している。（高崎市美術館巣山健氏） ■おそらく現代のもっとも重要なテキスタイルデザイナーは、日本の新井淳一であろう。彼は芸術と科学の間に広がる深い裂け目に橋をかけることのできる、数少ないデザイナーの一人であって、この大きな境界線を越えた素早い攻撃によって、驚くべき戦利品をもたらすのである。（80’STYLE より）