子ども・子育て会議 意見・提言 「スーパーこども園」設置の提案 東金市は日本創成会議・人口減少問題検討分科会の推計による「消滅可能性」自治体であり、 この状況を脱却するために、人口増を図る施策の中で、特に出産・子育て世代の人々の都市部等 からの移住・定住を促進することが重要である。 ところが、これまでの子ども・子育て会議で検討されたプランは、東金市の現在の状況から予 測される近い将来の需要に対応するための園の配置や定員設定を中心に議論されてきた。もっと “戦略的に”出産・子育て対象世代の移住定住を促進する観点からも、対象世代が東金に魅力を 感じるような機能やインフラのひとつとして、子育て環境の充実を検討する必要がある。 そのような東金市の魅力を高めるプランのひとつとして「スーパーこども園」の設置を提案す る。 ◎スーパーこども園の機能 ・東金市のこども園の中核(センター)として、利用者の利便性向上の観点からこども園間の連 携協力を図る。 (例)市全体での保育教諭の機動的な配置を可能とするため、スーパーこども園には一定数の加 配要員を置き、欠員補充や行事の支援など必要に応じて子ども園間の人員の融通を図る。 (例)スーパーこども園には社会福祉士や臨床心理士等による子育て相談機能をもち、親や教員 からの各種相談に対応する。 ・24 時間預かりなど、緊急の保育ニーズに対応し、子育て世帯が安心できる機能を提供する。 (例)親の病気や事業の事情などで緊急に子どもを預けたいときに、いつでも預かる。 (例)夜間の勤務がある親が、夜間のみ預けることができる。 ・新しい幼児教育手法などを積極的に研究・試行し、東金市のこども園の教育力の向上を図る。 (例)英語や音楽などの技能教育・情操教育、ビデオなどメディアを活用した教育など、先進的 な幼児教育を研究・実践する。 (例)保育士・保育教諭の研修を企画実施する。 ・障害児保育など特別な保育・教育ニーズに対応する機能を備える。 (例)障害児保育クラスを設けて、専門性を持つ保育教諭が担当する。 (例)東千葉メディカルセンター小児科と連携し“院内学級”の機能を支援する。 ◎スーパーこども園の位置 ・東金市の中心として、駅に至近である現在の鴇嶺小学校の場所が最適であろう。鴇嶺小学校校 舎は老朽化しており、東金中学校新校舎竣工後の隣地跡地に移転・新築することで、小・中が連 携する教育が展開できることともなる。 〇その他のこども園の配置 ・市全体での0~5歳児保育・教育機能の中心としてスーパーこども園を位置づけつつ、それぞ れの地域の核として、こども園を配置し、必要な規模と機能を備える。 ・既存の園を統合する場合は、新たなこども園を新設して統合を図ることが望ましい。校舎が老 朽化した園の改築または廃止を検討するばかりではなく、施設設備は早晩老朽化はするのだから、 民間でいう減価償却が一定程度満たされた施設は、耐用年数を待たずに移転・建て替えを検討し ても良いと考えるべきである。特に人口増が見込める住宅地域においては、積極的に新施設を建 設して魅力を高め、移住を促進することのほうが財政的にメリットが高い場合も考えられる。 ・0~2歳児の預かりについては、特に手厚い人員配置と見守りが必要であることから、必ずし もすべての園ではなく、特定の園にその機能を集中させることも考えられる。 以 上
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