震災復興に不足している支援は「被災地の農畜産物の購入」

<報道関係
各位>
プ レ ス リ リ ー ス
平成27年2月13日
「4 年を迎える東日本大震災に関する意識調査」
震災復興に不足している支援は「被災地の農畜産物の購入」
震災への意識は風化傾向
全国農業協同組合中央会
( J A 全 中 )
全国農業協同組合中央会(JA全中)は、20~60 歳代の男女 1,000 人を対象に、「4 年を迎える東日
本大震災に関する意識調査」を実施しました(サンプル数=1,000 人、調査方法=インターネット、期
間:平成 27 年 1 月 15 日~1 月 19 日)。今回は平成 25 年の 12 月に実施した前回の調査結果と一部比較
してご報告します。
○震災を忘れがちになっていると思う人は 7 割以上。1 年前より記憶の風化進む。
発生から 4 年を迎えようとしている東日本大震災について、忘れがちになっていると思うかを聞い
てみたところ、
「そう思う」19%、
「ややそう思う」52%で、71%が忘れがちになっていると回答。1 年
前の 65%から増加しました。また、前年よりも復興が進んだと感じるかについては、進んでいないと
回答した人が 59%を占めました。前回よりも微増となり、相変わらず復興が進んでいないと感じてい
る人が多いことが分かりました。
○震災復興に不足している支援は「被災地の農畜産物の購入」。
震災復興に対して不足していると思う支援は、「被災地の農畜産物の購入」40%で、特に被災地 3
県では約 5 割と高い結果となりました。復興支援としてできると思うことを被災地以外の人に聞いた
結果でも、
「被災地の農畜産物の購入」が 46%でトップとなり、復興支援には被災地の農畜産物の購入
が日常的にできる効果的な方法と言えそうです。
○今後、復興支援に協力したい人は約 9 割。
今後、復興支援に協力したいと思うかを被災地以外の人に聞いた結果では、87%が協力意向を示し
ました。
○「政府は復興支援を最優先に取り組むべき」声が依然として高い。
政府は震災からの復興支援を最優先に取り組むべきかどうかについては、83%が復興を最優先に取
り組むべきだと回答。前回とほぼ同様の結果でした。
○震災前と比べて不安に思っていること「自然被害」は、1 年前よりも減少。
震災前と比べて不安に思っていることは「自然災害」が 51%と前回同様トップでしたが、前回の 57%
よりポイントが下がっており、震災に対する意識は風化傾向にあるようです。
まもなく東日本大震災発生から 4 年がたちますが、被災地の農畜産物の購入など、日常的にできる
支援が被災地の方からは強く求められていることが分かりました。今後も記憶を風化させることなく、
支援を続けていくことが大切です。
※原稿などにご活用いただく際には、
「JA全中調べ」と付記してくださいますようお願いいたします。
-本資料に関するお問い合わせ先-
全国農業協同組合中央会(JA全中)
広報部 広報企画課
担当:長谷部・大嶋 TEL:03-6665-6010 / FAX:03-3217-5072
■調査概要■
【調 査 名】:4 年を迎える東日本大震災に関する意識調査
【調査方法】:WEB モニターによるアンケート
【対
象】:20~60 歳代男女
【実施期間】:平成 27 年 1 月 15 日~1 月 19 日
【サンプル数】:1,000 人
20 代
30 代
40 代
50 代
60 代
女性
100 人
100 人
100 人
100 人
100 人
男性
100 人
100 人
100 人
100 人
100 人
男性
北海道・東北
関東
中部
近畿
中国・四国・九州・沖縄
計
20代
女性
北海道・東北
関東
中部
近畿
中国・四国・九州・沖縄
計
20代
30代
10
38
16
18
18
100
40代
11
37
17
17
18
100
30代
11
36
16
18
19
100
50代
10
37
17
18
18
100
40代
11
36
16
18
19
100
60代
13
33
17
16
21
100
50代
11
35
17
18
19
100
12
33
17
18
20
100
60代
13
31
17
17
22
100
12
32
17
18
21
100
※エリア別内訳
被災地3県(宮城県・岩手県・福島県)
被災地以外
43
957
※地方別のサンプル数は、総務省による人口推計(平成 23 年 10 月 1 日現在)結果の構成比に合わせた。
※P.3 以降のリポートについて
結果の%は小数第 2 位を四捨五入して小数第 1 位まで表示している。このため、全体の計と内訳の合計、
内訳同士の合計が一致しないことがある。
なお、図表中の「n」とは number of case の略で、比率算出の基数を示している。
※リポート内で比較している前回調査とは、平成 25 年 12 月 27 日~12 月 30 日に実施した同様の調査で、
対象条件とサンプル数については、今回調査と同じである。
【調査会社】株式会社マーケティングジャンクション
2
震災を忘れがちになっていると思う人は 7 割以上!
発生から 4 年を迎える東日本大震災について、忘れがちになっていると思うかどうかを聞い
てみたところ、
「そう思う」が 19.4%、
「ややそう思う」が 51.9%で、71.3%が忘れがちになっ
ていると回答しました。前回と比較してみると、忘れがちになっているとの回答が 64.8%から
増加しました。
震災のことを忘れがちになっていると思うか(前回結果との比較)
単数回答 n=1000
そう思う
0%
今回
(平成27年1月実施)
前回
(平成25年12月実施)
10%
20%
ややそう思う
30%
あまりそう思わない
40%
50%
19.4%
14.7%
51.9%
50.1%
3
そう思わない
60%
70%
80%
20.9%
27.5%
90%
100%
7.8%
7.7%
平成 26 年は前年よりも復興が進んでいないと感じている人が約 6 割
平成 26 年は前年よりも震災からの復興が進んだと感じるかについては、「そう思わない」が
10.0%、「あまりそう思わない」が 49.2%で、進んでいないと回答した人が 59.2%を占めまし
た。前回よりも若干増加し、相変わらず復興が進んでいないと感じている人が多いことが分か
りました。
平成26年(平成25年)は前年よりも震災からの復興が進んだと感じるか(前回結果との比較)
単数回答 n=1000
そう思う
0%
今回
(平成27年1月実施)
6.0%
前回
(平成25年12月実施)
5.9%
10%
ややそう思う
20%
30%
あまりそう思わない
40%
50%
34.8%
そう思わない
60%
70%
49.2%
37.9%
45.9%
4
80%
90%
100%
10.0%
10.3%
震災復興に不足しているのは「被災地の農畜産物の購入」
震災復興に対して不足していると思う支援は、
「被災地の農畜産物の購入」が 39.5%、
「支援
物資の提供」が 24.3%、その他「ボランティア活動」「募金」「被災地への旅行」が 2 割前後で
続きました。被災地 3 県と被災地以外で差が目立つのは、被災地 3 県では「被災地の農畜産物
の購入」が 46.5%と高いのに対し、被災地以外では「募金」が被災地より9ポイントも高く、
意識にずれがあることが分かりました。
震災復興に対して不足していると思う支援(エリア別)
複数回答 n=1000
50%
40%
39.5%
30%
24.3%
22.5%
20.5%
20.4%
19.1%
20%
12.9%
10%
0%
被災地の農畜産物
支援物資の提供
の購入
被災地3県
46.5%
被災地以外
39.2%
全体
39.5%
7.3
ボランティア活動
募金
23.3%
18.6%
11.6%
24.3%
22.7%
20.9%
24.3%
22.5%
20.5%
被災地への旅行
その他
特になし
16.3%
25.6%
11.6%
19.2%
12.3%
20.8%
19.1%
12.9%
20.4%
9.3
復興支援としてできると思うことは「被災地の農畜産物の購入」「募金」
復興支援としてできると思うことを被災地 3 県以外の回答者に聞いた結果では、
「被災地の農
畜産物の購入」が 45.9%、「募金」が 43.4%という結果でした。
復興支援としてあなたができると思うこと
複数回答 n=957
50%
45.9%
43.4%
40%
30%
24.2%
19.2%
20%
10.8%
10.7%
10%
1.8%
0%
被
災
地
の
農
畜
産
物
の
購
入
募
金
被
災
地
へ
の
旅
行
ボ
ラ
ン
テ
ィ
ア
活
動
支
援
物
資
の
提
供
そ
の
他
特
に
な
し
※岩手県・宮城県・福島県在住以外の人のみの回答
5
今後、復興支援に協力したいと思っている人は約 9 割
今後、復興支援に協力したいと思うかを被災地 3 県以外の回答者に聞いてみると、
「きっかけ
があれば、できる範囲で協力したいと思う」が 49.4%で約半数、その他「被災地の農畜産物を
購入するなど、日常生活の中で意識的に協力していきたい」が 30.0%、「ボランティアや募金
など、直接被災地にかかわる方法で積極的に協力したい」が 7.6%で、合わせて 87.0%が協力
意向を示す結果となりました。
今後、復興支援に協力したいと思うか
単数回答 n=957
ボランティアや募金など、直
接被災地にかかわる方法で
積極的に協力していきたい
7.6%
特に、協力するつもりはない
13.0%
被災地の農畜産物を購入す
るなど、日常生活の中で意
識的に協力していきたい
30.0%
きっかけがあれば、できる範
囲で協力したいと思う
49.4%
※岩手県・宮城県・福島県在住以外の人のみの回答
6
震災復興に役割を果たしてほしい組織は「政府」「自治体」
復興支援に役割を果たしてほしい組織については、
「政府」が 73.3%、
「県や市町村の自治体」
が 47.6%で上位となりました。被災地 3 県と被災地以外のエリア別で見ると、被災地 3 県では、
「県や市町村の自治体」「地元の団体(商工会議所や青年会など)」といった地元の組織が高め
の傾向が見受けられます。
震災復興に役割を果たしてほしい組織(エリア別)
複数回答 n=1000
100%
90%
80%
73.3%
70%
60%
47.6%
50%
40%
27.6%
30%
27.2%
27.2%
19.7%
20%
19.0%
18.7%
14.6%
10%
11.4%
1.3%
0%
政府
県や市町村 その他一般
地元企業
の自治体
企業
地元の団体
マスコミ関
NPOやNPO
(商工会議
JA(農協)
係の団体・
所や青年会
法人
企業
など)
漁協
その他
特になし
被災地3県
79.1%
58.1%
34.9%
32.6%
20.9%
30.2%
23.3%
32.6%
23.3%
7.0%
4.7%
被災地以外
73.0%
47.1%
27.3%
27.0%
27.5%
19.2%
18.8%
18.1%
14.2%
1.0%
11.7%
全体
73.3%
47.6%
27.6%
27.2%
27.2%
19.7%
19.0%
18.7%
14.6%
1.3%
11.4%
7
政府は震災からの復興を最優先に取り組むべきだと思う人が約 8 割!
政府は震災からの復興を最優先に取り組むべきだと思うかどうかを聞いてみると、「そう思
う」が 34.1%、「ややそう思う」が 49.1%を占め、83.2%が復興を最優先に取り組むべきだと
回答。前回とほぼ同様の結果となりました。
政府は震災からの復興を最優先に取り組むべきだと思うか(前回結果との比較)
単数回答 n=1000
そう思う
0%
10%
今回
(平成27年1月実施)
20%
ややそう思う
30%
あまりそう思わない
40%
50%
34.1%
前回
(平成25年12月実施)
そう思わない
60%
70%
80%
49.1%
37.7%
90%
13.4%
47.8%
11.2%
100%
3.4%
3.3%
「政府は震災からの復興を最優先に取り組むべき」声が依然として高い。
一方、現在政府が震災からの復興を最優先に取り組んでいると思うかどうかについては、
「そ
う思わない」が 20.7%、「あまりそう思わない」が 57.1%を占め、77.8%が思っていないと回
答。前回は 72.7%で、最優先に取り組んでいないと思っている人が増加しました。
現在、政府は震災からの復興を最優先に取り組んでいると思うか(前回結果との比較)
単数回答 n=1000
そう思う
0%
今回
(平成27年1月実施)
4.2%
前回
(平成25年12月実施)
5.1%
10%
20%
ややそう思う
30%
あまりそう思わない
40%
50%
18.0%
57.1%
22.2%
51.7%
8
そう思わない
60%
70%
80%
90%
20.7%
21.0%
100%
震災前と比べて不安に思っていること「自然災害」は、前回より減少。
震災前と比べて不安に思っていることについては、
「自然災害」が 50.8%、
「原発事故による
被害」が 50.4%となりました。トップの「自然災害」は前回の 57.1%よりも低くなっており、
震災に対する意識は風化傾向にあるようです。
震災前と比べて不安に思っていること(前回結果との比較)
複数回答 n=1000
60%
50.8%
50.4%
50%
40%
30.8%
30.1%
28.6%
30%
27.9%
23.6%
19.7%
20%
10.8%
10%
1.4%
0%
自然災害
日本の食料
原発事故に ライフライン 日本の将来
自給率の低
よる被害
の脆弱性 の不透明さ
さ
景気後退
食品の安全 農畜産物等
性の低下 の風評被害
今回
(平成27年1月実施)
50.8%
50.4%
30.8%
30.1%
28.6%
27.9%
23.6%
前回
(平成25年12月実施)
57.1%
45.7%
29.6%
29.3%
19.5%
16.6%
22.1%
19.7%
その他
特になし
1.4%
10.8%
1.7%
11.6%
■お願い■
※原稿などにご活用いただく際には、
「JA全中調べ」と付記してくださいますようお願いいたします。
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