第3期羽曳野市障害者計画及び第4期羽曳野市障害福祉計画骨子案

資料4
第3期羽曳野市障害者計画及び
第4期羽曳野市障害福祉計画骨子案
第1部
第
1章
総論
計画策定にあたって
1 障害者に関する政策動向
(1)障害者権利条約の批准に向けた国内法の整備
平成 18 年に国連総会で「障害者の権利に関する条約(障害者権利条約)」が採択されまし
た。我が国は平成 19 年に署名するとともに、条約批准に向けて国内法の整備が進められまし
た。平成 23 年には障害者基本法が大幅に改正され、「すべての国民が障害の有無によって分
け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会」の実現という
新たな目的が掲げられるとともに、地域社会における共生、差別の禁止(社会的障壁の除去)
、
国際協調という基本原則が規定されました。ここでは、障害者の定義について、
「個人の機能
障害に原因があるもの」と考える「医療モデル」から、
「『障害』及び『社会的障壁』
(日常生
活や社会生活を営む上で障壁となる事物、制度、慣行、観念等)により継続的に日常生活又
は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの」と規定する「社会モデル」に大きく転換
し、社会的障壁の除去を必要とする障害者に対し、必要かつ合理的な配慮がなされなければ
ならないことが示されました。一人ひとりの希望に応じた社会活動への参加が妨げられない
共生社会の実現に向け、施設・設備のバリアフリー化といった物理的障壁の除去に加え、雇
用・就学の機会の保障やコミュニケーション手段の確保など、制度や慣行上の障壁の除去が
課題となっています。
さらに、平成 23 年に「障害者虐待の防止、障害者の擁護者に対する支援等に関する法律(障
害者虐待防止法)
」、平成 24 年に「障害者総合支援法」
(後述)が成立、平成 25 年には、障害
のある人への差別的取扱いを禁止し、公的機関に必要な配慮を義務付ける「障害者差別解消
法」が成立し、これらの国内法の整備を経て、平成 26 年 1 月に、障害者権利条約を批准しま
した。
1
(2)障害福祉制度の変遷
我が国の障害者福祉制度は、平成 15 年度の「支援費制度」の導入により、行政が支援内容
や事業者を決定する「措置制度」から、障害者自身がサービスを選択し契約する方式へと大
きく転換されました。その後、平成 18 年には、それまで身体・知的・精神の障害種別によっ
て異なっていたサービス体系を一元化し、利用者負担の定率化を規定した「障害者自立支援
法」が施行されました。
「障害者自立支援法」は、それまで応能負担であった障害福祉サービス利用の負担を、サ
ービス利用に応じて負担が増加する応益負担へと転換するものであり、これは障害者の生存
権を脅かすものとして、全国的に反対運動が起こりました。障害者自立支援法違憲訴訟が提
起され、原告団と厚生労働省との基本合意を経て、平成 22 年度には同法の改正により、応能
負担原則による利用者負担額の見直しや、障害者の範囲の見直し(発達障害を制度の対象と
することを明示)等が行われました。
その後、平成 24 年には「障害者自立支援法」の改正により「障害者総合支援法」が成立し、
改正障害者基本法を踏まえた「共生社会の実現」という理念の導入に加え、制度の谷間を埋
めるため難病等をサービスの対象に含めること等が新たに定められました。また、障害のあ
る子どもを対象としたサービスについては、「児童福祉法」の改正により平成 24 年度以降、
支援内容の充実が図られました。
2 本計画策定の趣旨
本市においては、平成 14 年度からの 10 年間を計画期間とする「羽曳野市障害者基本計画
(第一期計画)」
、平成 24 年度から 26 年度を計画期間とする「第二期羽曳野市障害者基本計
画」を策定し、
「ノーマライゼーション」
、
「リハビリテーション」
、
「共生社会」の理念の実現
に向けて取り組んできました。また、障害福祉施策については、平成 18 年度以降、三年を一
期とする「羽曳野市障害福祉計画」をこれまで3期にわたって策定し、障害福祉サービス基
盤の充実を図ってきました。
現行計画である「第二期羽曳野市障害者基本計画」及び「第三期羽曳野市障害福祉計画」
は平成 26 年度をもって計画期間が終了します。この間の国における障害者施策の進展と法制
度改革、本市の障害者を取り巻く現状や課題、これまでの計画の見直しを踏まえ、本市にお
ける障害者施策の基本指針として、改めて総合的な視点から施策の体系化を図るとともに、
障害者福祉の充実に向け、各種施策の方向性を示すことを目的として、
「第3期羽曳野市障害
者計画」及び「第4期羽曳野市障害福祉計画」を策定します。
3 計画の位置づけ
「第3期羽曳野市障害者計画」は、障害者基本法第 11 条第3項の「市町村における障害者
のための施策に関する基本的な計画」(障害者基本計画)として位置づけられるものであり、
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本市における障がい者施策の最も基本的な理念と方向性を明らかにするものです。一方、
「第
4期羽曳野市障害福祉計画」は、障害者総合支援法第 88 条の「市町村障害福祉計画」として
定められるものであり、本市における障がい福祉サービスのさらなる充実と、支援体制の計
画的な整備をめざすものです。
(参考:障害者基本法第11条第3項)
市町村は、障害者基本計画及び都道府県障害者計画を基本とするとともに、当該市町村に
おける障害者の状況等を踏まえ、当該市町村における障害者のための施策に関する基本的な
計画(以下「市町村障害者計画」という。)を策定しなければならない。
(参考:障害者総合支援法第88条)
市町村は、基本指針に即して、障害福祉サービスの提供体制の確保その他この法律に基づ
く業務の円滑な実施に関する計画(以下「市町村障害福祉計画」という。)を定めるものと
する。
本計画のいずれについても、上位計画にあたる「第5次羽曳野市総合基本計画」および「第
2期羽曳野市地域福祉計画」との整合性を図るとともに、関連分野の計画である「羽曳野市
高年者いきいき計画(高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画)
」、
「羽曳野市こども夢プラ
ン(子ども・子育て支援事業計画及び次世代育成支援行動計画)」、
「健康はびきの 21 計画(第
2期)」と相互に連携を図っています。また、
「第3期羽曳野市障害者計画」については、国・
大阪府の計画と整合性のとれたものとし、
「第4期羽曳野市障害福祉計画」については、国の
示した「基本指針」に基づくと同時に、大阪府の「障がい福祉計画」との連携を図っていま
す。
3
■羽曳野市障害者計画と羽曳野市障害福祉計画の位置づけ
第5次羽曳野市総合基本計画
健康はびきの
21
計画
羽曳野市こども夢プラン
羽曳野市高年者いきいき計画
羽曳野市障害福祉計画
羽曳野市障害者計画
大阪府障がい者計画
府
障害者基本計画
阪
大阪府障がい福祉計画
大
障害福祉計画策定基本指針
国
羽曳野市地域福祉計画
3 計画の期間
本計画は、羽曳野市障害者計画及び羽曳野市障害福祉計画を一体的に策定しています。こ
のうち、
「第3期羽曳野市障害者計画」については、計画期間を平成 27 年度から 32 年度まで
の6年間とし、障害者施策の基本方針の安定性を図ります。「第4期羽曳野市障害福祉計画」
については、国の基本指針において計画期間を3年とすることが定められています。
H24
H25
H26
H27
H28
H29
H30
H31
H32
第二期羽曳野市障害者基本計画
第三期羽曳野市障害福祉計画
(H24~26 年)
第3期羽曳野市障害者計画(H27~32 年)
第4期羽曳野市障害福祉計画
(H27~29 年)
見直し
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第5期羽曳野市障害福祉計画
4 計画の策定体制
(1)計画策定の機関
本計画は、学識経験者、当事者団体・関係団体・機関の代表者、市議会議員代表者、市民
公募委員等で構成する「羽曳野市障害者施策推進審議会」に諮問し、当該審議会の意見を踏
まえて策定されました。
(2)障害当事者のニーズや意見の把握
本計画の策定に先立ち、各種障害者手帳所持者等を対象に、日頃の生活実態や障害福祉サ
ービスの利用状況等についてアンケート調査を実施しました。同時に、当事者団体・関係団
体及び市内事業所に対して、障害者支援の課題等について尋ねる調査を実施し、計画作成の
基礎資料としました。また、計画素案段階において、パブリックコメントを実施し、計画に
対して広く意見を求めました。
(3)大阪府・関係機関との連携
この計画の策定にあたっては、大阪府とのヒアリングや協議を重ね、府の計画との整合性
を図るとともに、連携して事業を推進する体制づくりに努めました。また、広域的な連携に
よる支援が求められる課題については、関係機関と連絡・調整の場を持ち、相互に協力して
障害者支援を推進する体制の整備を図っています。
第
2章
羽曳野市における障害者の現況と課題
1 障害者の現状
(1)障害者手帳所持者数の推移
(2)身体障害者手帳所持者の状況
(3)療育手帳所持者の状況
(4)精神障害者保健福祉手帳所持者の状況
5
(5)難病患者
(6)重症心身障害者
(7)雇用、地域生活の状況
2 第3期羽曳野市障害福祉計画における障害福祉サービスの見込量と実績
3 各種調査結果に見る本市の状況
(1)アンケート調査結果のまとめ
(2)事業所・団体調査結果のまとめ
4 第2期障害者基本計画の推進状況と第3期計画に向けた課題
6
第2部
第
3章
第3期羽曳野市障害者計画
障害者計画の基本的な考え方
1 基本理念
“誰もが自分らしく生き、互いに認め合う共生のまち”
2 基本原則
(1)障害者の権利と自己決定の尊重
(2)社会的障壁の除去・軽減
(3)地域社会における共生
3 基本目標と施策体系
(1)基本目標1:自立した生活を支える支援体制の整備
(2)基本目標2:一人ひとりの想いを実現するための支援の充実
(3)基本目標3:いきいきと共に暮らせる地域づくりの推進
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4.施策の体系
基本目標1:自立した生活を支える支援体制の整備
1.障害福祉サービスの充実
2.相談支援・情報提供の充実
3.保健・医療・リハビリテーション体制の充実
誰誰誰誰もが自分らしく生生生生きききき、、、、互互互互いに認認認認めめめめ合合合合うううう共生のまち
4.障害のある児童への支援の充実
基本目標2:一人ひとりの想いを実現するための支援の充実
5.療育・就学前教育の充実
6.インクルーシブ教育体制の確立
7.就労支援の充実と雇用環境の改善
8.スポーツ・文化活動の推進
基本目標3:いきいきと共に暮らせる地域づくりの推進
9.人権の尊重と差別の禁止
10.行政サービスにおける合理的配慮
11.地域福祉活動・交流活動の推進
12.安全・安心なまちづくり
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第
4章
施策の展開
1 自立した生活を支える支援体制の整備
(1)障害福祉サービスの充実
(2)相談支援・情報提供の充実
(3)保健・医療・リハビリテーション体制の充実
(4)障害のある児童への支援の充実
2 一人ひとりの想いを実現するための支援の充実
(1)療育・就学前教育の充実
(2)インクルーシブ教育体制の確立
(3)就労支援の充実と雇用環境の改善
(4)スポーツ・文化活動の推進
3 いきいきと共に暮らせる地域づくりの推進
(1)人権の尊重と差別の禁止
(2)行政サービスにおける合理的配慮
(3)地域福祉活動・交流活動の推進
(4)安全・安心なまちづくり
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第3部
第
5章
第4期羽曳野市障害福祉計画
障害福祉計画の基本的な考え方
1 基本理念
2 基本的視点
(1)障害者の自己決定の尊重と意思決定の支援
(2)障害や生活の状況に応じたニーズへの対応
(3)地域生活への移行とその継続に対する支援の強化
3 成果目標
(1)福祉施設から地域生活への移行促進
(2)精神科病院から地域生活への移行促進
(3)福祉就労から一般就労への移行促進
(4)福祉就労施設の工賃の増額
(5)地域生活支援拠点等の整備
4 活動指標の算定方法
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第
6章
障害福祉サービスの見込量
1 障害福祉サービス
(1)訪問系サービス
(2)短期入所
(3)日中活動系サービス
(4)居住系サービス
(5)相談支援
2 地域生活支援事業
(1)必須事業
(2)任意事業
3 障害児支援
(1)障害児通所支援
(2)障害児相談支援
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第
7章
計画の推進体制の確立
1 地域連携の強化
(1)自立支援推進会議
(2)地域包括ケアシステムの確立
(3)ふれあいネット雅び
2 庁内連携・関係機関との連携・協力
(1)主担課と関連部局による検討体制
(2)大阪府・近隣自治体との連携
(3)関係機関・団体との連携
3 障害者施策推進審議会の役割
4 PDCA サイクルの確立
資料編
1 計画の策定経過
2 羽曳野市障害者施策推進審議会条例
3 羽曳野市障害者施策推進審議会委員名簿
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